2011年8月9日火曜日

オタワで鉄板焼き


午後8時の閉館時間近くに自然博物館を後にして、遅い夕食のため目指したレストランは、ずばり『Japanese Village』と言う名前の、「紅花」路線のスタイルでの和風鉄板焼きの店。

ステーキを和風味で楽しめる、、、ってのがミソかな。

*目の前の鉄板でシェフが
包丁さばきのパフォーマンスと共に調理してくれる*
(手前は胡麻ベースの「つけダレ」に
シェフが胡麻で'Happy Face'を作ってくれた)



時々、無性に食べたくなる「ビフテキ」(←仏語のカタカナ表記)でも、この辺りで食べる場合のソースは大抵、当然だけど「洋風」な訳で、肉の焼き汁を活かして作ったシンプルなのとか、ニューヨーク風と称して粗挽きの胡椒の利いた茶色いクリーミーなソースだとか、或はテキサス風にちょっとスモーキーなBBQ系の味だったり。

それでも、この辺り(ケベック州)で食べる限り、「グルメ風」にシェフが独自の味付けをしてくれてるからいいんだけど。

オンタリオ州の大衆向けレストランでステーキを頼むと、「単に焼いただけの牛肉」と一緒に、「スーパーマーケットで売ってる瓶入りのステーキソース」が買って来たままの瓶の状態でバンっ!とテーブルに登場したりするから驚く。

え”。。。コレかけて食べるの?(だったらレストランで食べる意味ナイじゃん?)みたいな。


いずれにしろ、やっぱり北米で醤油ベースの和風味ステーキが食べたくなったら、自分で裏庭のBBQで焼いて大根おろしでもおろして、醤油味に仕上げて食べるとか、あとはこうして怪し気な和風系のステーキレストランを開拓して試してみるとか、そんな選択肢で。


でも実際に「和風レストラン」に行って見ると、働いてる人々は日本人ではないアジア系の人ばかり、、、ってパターンは多く。

オタワのジャパニーズ・ヴィレッジも例外でなく、ウェイトレスさんと話してみたら彼女自身、中国人だし、マネージャーと一人のシェフを除いては皆、中国や韓国、ベトナム出身の人々が主らしい。

店の名前もレストランの形態や内装も、提供する料理の味も「日本」を前面に打ち出して、しかも、鉄板で調理するシェフはお決まりの日本語での挨拶(「ありがとー」とか「さよなら」とか、誰でも知ってるフレーズ)までするので、店を訪れるアジア系ではない人たちの目には、きっと純粋に「プチ日本体験」だったりするんだろうなぁ〜、なんて思いつつ。

向かいのテーブルに座った地元民のカップルが、熱燗を飲みながら寿司を楽しんでる風景は、まるで日本の居酒屋にでもいるみたいな場面だったし。

興味深く思うのは、カナダで暮らす中国、韓国系の人達が、わざわざ日本食レストランを選んで働く心理。

着物っぽい制服を着て、ちょっとした日本語を喋って、まるで日本人だと誤解されるのを前提みたいに振る舞うことに対する抵抗感みたいなものは無いのかな?なんて、詰まらないことを考えてみたり。



いずれにしろ、料理は純和風という訳では勿論なく、最初に出されるスープの名前が何故か「しゃぶしゃぶスープ」で、やたら塩辛かったりして。

グリーンサラダのドレッシングは、北米でも人気の「アジア系胡麻ドレッシング」ではあったけれど、北米で認識されてる日本風ドレッシングの特徴でもある「甘味」(つまり少量の砂糖の使用)は無く、これも塩辛い味で、焼いた肉を'dipping'して食べるための「つけダレ」と同じような味。

まぁ、鉄板用の野菜やお肉やシーフードの素材は良い分、単に鉄板で焼かれただけのそのままの状態でも充分に美味しいって感じで、美味しく頂きました。


包丁さばきのパフォーマンスは「凄いなぁ〜」とは思うものの、でも実は包丁がこっちに飛んで来ないかどうか?心配だったりもして、食べるのに100%集中できなかったりして。

「喋り」の上手なシェフならば、料理と共に立派なエンターテイメントとして昇華出来るかな、とは思いつつ。


店を出たあとは体じゅう、あの「焼肉屋行って来ました〜♪」って独特のニオイが染み付いてて、ホテルにチェックインしたのは夜の11時頃だったけれど、速攻でプールへ泳ぎに行って、ジャクジーもあったので歩き疲れた足を中心に全身のマッサージをしてから就寝。

オタワでの1日目が無事に終了〜。



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