2016年5月31日火曜日

Fishbowl Basket

針金でカタチを作り、そこにかぎ針編みして行く手法での籠作りの3作目。

ほとんど完成に近い状態。

今度のは割りと大きめで題名は(見たまんま)『金魚鉢のバスケット』。


ガラスの金魚鉢を象って、水中にデコレーションの珊瑚とか海藻を飾って。


本物の貝殻のビーズやガラス製の魚のカタチをしたビーズを縫い付けた。


成形が針金なので、いびつに偏ったバスケットでも簡単に直せる。

それにしても、かぎ針編みはそのまんま "freeform"なんだなぁ〜とつくづく思う。

方向や目数の制約が無く、縦横無尽、好き勝手に編み進む事が出来る。

この作業は本当に楽しくて、引き続き試作を重ねたいと思う。

既にデザインの可能性は幾つもあって、、、悩みどころ。


*最後に上から見た図も追加*





2016年5月30日月曜日

小さな薔薇のケーキ

裏庭に面したダイニングルームの窓の外の軒先に、小さな鳥が巣を作り始めてるのを何度か目にして、期待してたのに姿を見掛けなくなった。

諦めて別の場所にしたのかな、、、なんて、ちょっとがっかりしてたら再び同じ場所に鳥が飛んでるのを見て、今度は窓の近くから巣の辺りを覗き込んだら、何と!既に巣作りを完了して卵も無事に産んで、おまけにそれが孵化したらしく、餌をねだる大きなクチバシが二つ見えた。

応援したい気持ち一杯で、ヒナ達には無事で元気に成長して貰いたい。

そう思って、だから親鳥がヒナ達に餌をあげる時間帯には、巣の下に位置するエアコンの室外機が作動して親鳥たちをビックリさせないよう、冷房を切ったり。

何しろ今シーズン、未だ1度か2度しか稼働させてないエアコンなんだけど、たまたま稼働させた際に親鳥が餌を与えに来てるのを目撃して、室外機の音に驚いた様子で、巣へ近付くのを躊躇ってるように見えたから。

気のせいかも知れないけど。

その後、巣の近くで親鳥たちが別の鳥(ブルージェイ)を威嚇してるの見たんだけと、ひょっとして、巣かヒナが攻撃にあったのかも?と想像すると、ヒナが無事かどうか、心配でしょうがないんだけど、様子を見に覗き込む訳にも行かず、何とも歯痒い思い。

遠くで見守るしかない近所のオバさんみたいな心境で。



少し前、Erikaが学校のプロジェクトで使う為に買った幾つかの種類でのビーズが余って、もう使う当てもないから、と言って私にくれたんだけど。

色の濃淡や素材感の違うピンク色のビーズを見ていたら創作意欲が湧いた。

だって、ピンクのビーズが余りにも美味しそうに見えたから。

作ったのは、手の平に乗るサイズの「薔薇のケーキ」のピンクッション。


*Erikaがくれた「余り」のビーズたち*



*フェルトとビーズと、あとは少しだけ毛糸をアクセントに*





2016年5月29日日曜日

Purple + Paisley

3連休の日曜日なので気分もゆったり+のんびり。


結局、昨日の朝は Davidと Kaitoと私の3人で映画『Captain America: Civil War』を観て来たけど、長くて長くて途中トイレに行きたくなって困った。

うっかり朝の珈琲を数杯飲んでしまった中年のオバさんの膀胱リミットは短いのよ。

おまけに、本題の映画が終わった後に「おまけ」があるのは MARVEL映画の「お約束」だから、取り敢えず映画が終わっても席を立たず。

しかも、今回はおまけの映像が2つもあるって言うし!
(この映画を観るのが2回目の Kaitoが教えてくれた)

さすがにもう二つ目は諦めてトイレへ向かったけど。

私にとっての好きな俳優さんがいっぱい出演してて、楽しかった。


そして今日は、やりかけだった「プリンス」のデザインをフッキングして、一応、絵としては全面フッキングし終えて、独特の達成感と言うか爽快感みたいなものを味わった。

ま、後で手直しする箇所が幾つかあるのではあるけれど。


最初からデザインが決まってない、気紛れな「お絵描きデザイン」なので、行き当たりばったり的な仕上がりなのは否めないとして、この不完全さと言うか、洗練されてないデザインの「事故的」でランダムな仕上がり感が、今の時点での私のスタイルであり、自分が目指しているところなのかな、と自負している。

下絵無しでぶっつけ本番な作品ならではの粗野な感じと言うか。


身近なところでミネソタのフッキング仲間の人達が、メキシコやガテマラなどの経済的に貧しい国々で、女性の自立を助ける目的でラグフッキングの素材や道具を寄附し、技術を伝授したりして、現地で手作りされた作品を北米で売り上げて収益を再び現地に還元する、と言う取り組みをしているのだけれど、そういった国々で制作されたラグの魅力は、生命力に満ちた逞しさを感じさせる配色だったりデザインだったり仕上げに様式だったりで、そのパワフルな存在感に圧倒される。

異国の女性たちが仕上げたラグに感化され、触発され、私も独自のスタイルを模索し、自分ならではのオリジナルな方向性が見出せたらいいな、と。

いずれにしろ、私はフッキング自体のテクニックに優れている訳ではないので、やっぱり飽くまでもイラストレーター的な、絵描き的な感覚ではあるんだけど。

そしてやっぱり「日本人の血」で、真面目な作品作りに取り組みたいつもりなのに、何故かいつも「可愛い系」に仕上がってしまうというジレンマ。

もっと練習を重ねないとっ!








2016年5月28日土曜日

ORU KAYAKは、折るカヤック

先週はお天気のいい週末で、土曜日は近くの湖に Davidと二人で出掛けた。

少し前に彼が手に入れたカヤックをようやく初めて試して見る目的で。

ミネソタのこの辺りには数え切れない程の湖があって選り取りみどり♪

自転車乗りの Davidが愛用してるのがリカンバントやロウ(row)バイクだったりするみたいに、彼は面白い機能やデザインを持った種類に惹かれるみたいで。

カヤックを選ぶ際も例外で無く、あれこれ時間を掛けてリサーチを重ねた結果に購入したのは「折り畳み」する事が出来る『ORU KAYAK』(折るカヤック)。


頑丈でも軽量な素材で作られていて、折り畳む事が可能なので、持ち運びにも便利だし、オフシーズンでの収納にも場所を取らずに済む。

車の後ろにだって、いとも簡単に積み込む事が出来て、車の天井に括り付ける必要も煩わしさも無いから、「そうだカヤック、行こう」と思ったら即座にホイっと車に積んで、ササッとサンダルをつっかけて、文字通り「行きたい時にはいつでも行ける」ってのが魅力。




Davidにとって関心のある、幾何学、パズル、折り紙、造形美、、、等々の要素を含んでいるコレは、正に特大の「折り紙」って感じ。

折山だったり谷だったりのコンビネーションでカヤックのカタチに折り上げるの。

要領が掴めれば、多分、ほんの5分とか10分とかでカタチが完了する。

カヤック完成の後は「オール」を組み立て、安全第一のヴェストを着用。


いざ、湖面に浮かべたカヤックに乗り込んでレッツらゴー♪


自家用のカヤックが無くても、現地でレンタルするのも可能。


湖によって、湖畔に住宅が点在していると、モーター付きボートでレジャーを愉しむ人々がいたりするから、そういう場所は避け、波の無い静かな湖に限定で。

ひとしきり湖面を満喫して浅瀬に戻った彼を、土曜早朝の「屋外でエクササイズ・バイク」を愉しむ老若男女のグループ(左)が軽快な音楽と共に待ち受けてた。




濡れたカヤックを簡単に拭いて、あとは再びチャチャっと折り畳んで大きなショルダーバッグみたいに肩に掛けて駐車場に留めた車のトランクにホイっと。

せっかく早く起きた週末の朝だし、ってので、カフェに寄って遅めの朝食。

私は久々のエッグズベネディクトを注文して、食べ切れない半分は家に持ち帰り、朝寝坊の子供たちのランチになった。

*Salmon Benny @Keys Cafe*


今週アメリカはメモリアル・デーの週末で連休だけど、お天気は今一つ。

多分、Davidと Kaitoと3人で映画でも観に行く予定。



Oru Kayak







2016年5月27日金曜日

ゆっくりな進展

昨日は朝から予定通りに Kaitoと二人で庭仕事。

彼には主に草取りをして貰い、私は花壇の手入れと花壇作り。

大きく輪の形に作られた花壇が放置状態で、雑草が好き放題に生育して、まるで大きな鳥の巣みたいな状況になってるから、実はそこに大きな卵のデコレーションを飾りたいくらいなんだけど。

花を咲かせない雑草は取り払い、ピートモスを混ぜ込んだトップソイルを大量に投入して巣の窪んでた部分を平らに整えた。

次はそこにどんな低木と花を植えるか。。。選択肢があり過ぎて悩むけど。

これは本当に楽しい種類の悩みで、迷うのが楽しい。

ライラックも良いし、紫陽花も良いし、多年草に限定せずベゴニアやゼラニウムで飾るのも悪くないし、なんてあれこれ考えるとキリが無い。

やっぱりガーデニングは、目に見える成果が出るからやり甲斐があって楽しい。

泥んこ遊びみたいな要素もあるし。

ひと仕事終えた後は洗濯と、お風呂に入ってすっきり。

この家のお風呂にはジャクジーがあって、独立式のシャワーは全面がガラス張りでモダンだし、床と壁には天然の石が貼られていて、トドメは天窓があって明るい陽射しが差し込んだり、雨の日には雨の雫が落ちて来たり、この窓から空を見ながらバスタブに浸かるのは本当に天国みたいな夢心地で、内装的に考慮すると、私にとっては何だか「毎日(新宿の)パークハイアットに泊まってる」ような錯覚するくらいの満足感で、紆余曲折(別の家を買いそびれたり、別の家を借りる計画があったり)があった後、たまたま縁あってこんな素敵な家を借りて住むことが出来て本当にラッキーだと思って感謝している。

と、話は逸れたけど、お風呂に入ってすっきりさっぱりしたのもあってか、その後の昨日の午後は何故か急に自分でも驚く程に想像力と創造力が冴え渡って、まるで何かに突き動かされるかのように次々と色んなモノを作り上げる事が出来る生産性の高い、集中力に満ちた時間で、満足度が高かった。

それらのアイテムは追々アップするとして。

今日はこれから出掛けるから、相変わらず手付かずのまま、のんびりとカタツムリのペースで少しずつ進歩しているラグの写真を記録として添付。

一部のラグフッキングの友達が「その後どうなってんだー」と気になってる様子があったりなかったりもするので報告も兼ねて。



まぁぼちぼちとこんなとこです、、、のピクセル・フッキングでのクリムト。

晴天の眩しい光の中じゃないと微妙な色の違いが良く見えないから、気分が乗らないと手が付かないってのもあり。

あとはやっぱり割りと細かくて面倒な作業、かな。





2016年5月25日水曜日

ガストリーの新柄

昨日は一日じゅう外出してたので、今日は Kaitoと二人で朝から庭仕事に精を出そうと話してたのに、Davidが仕事に出掛けた直後頃から、厚くて黒い雲があっと言う間に空を覆って部屋の中が一気に薄暗くなったと思ったら、ゴロゴロと鳴り出して、結構な勢いで雨も降り始めた。

ので急遽、予定を変更して庭仕事は明日へ延期。

じゃあ今日はのんびり、、、と思ってたら、フッキング仲間の一人から電話があって、ちょっとした用件で家に立ち寄ることになり。

じゃあ一時間後くらいに♪と電話を切った後に大慌てでシャワーを浴びて、メインのトイレ周りの掃除をして、玄関周りの片付けやらキッチンの洗い物やら。

「いつ誰が来ても困らない」って状態に家を保つって難しい。

それでなくとも、アメリカに越して以来、義理の両親が気軽に訪ねて来るって機会も無いし、義理の妹が夕食に来るって事も無いし、週末に家に招くような親しい友達もいないし、そもそも頻繁に人を呼ぶほど社交的じゃないし、ってので、一気に気持ちが緩む方向で、家の中は結構凄い事になってる日常。

だめじゃん〜、、、とは思いつつ。

いっその事、この夏は家を開放してフッキングの仲間を小さなグループで招待して、一緒にフッキングとお喋りと軽食のランチを愉しむような会を催そうかな、と思う。


昨日は White Bear(←地名)でのミーティングの日で、恒例のキルト店での集会だったから、フッキングしつつコットン生地のチェックもして、入荷を楽しみにしてたアレクサンダー・ヘンリー社の「ガストリー」シリーズの新柄を買って来た。

*相変わらず個性的なデザインと配色*

*キャラクターの子供たちが成長してる!*


Etsyで新柄を見つけて、直ぐにでも手に入れたい欲求はあったんだけど、でも、フッキングのミーティングで使わせて貰っている地元のキルト店でも買えるならば、それに越した事はないし、で入荷されるのを待っていた。

新しいシリーズのタイトルは "something ghastlie...this way comes"だって。

一応、英語表記しておくと "The Alexander Henry Fabrics Collection"ってことで。

他にも同じシリーズで数種類が発売になってる。

パッチワークのキルトを制作するにはピッタリのコーディネーションで。

さて、私自身は何を作るか?まだ計画は無いンだけど。

いずれにしろ、夏の時期は何となくウール素材を扱う作業が疎遠になりがちな傾向だから、その間にコットン生地を扱う作業に転換してみようかな、なんて。

例えどんな作業をするにしろ、時間も労力も要することに違いはないから、またまた色んなプロジェクトを始めて収集が付かなくなるのは目に見えてるケド。


もう一種、半ヤードで買ったのは「ヒツジ柄」のプリント生地。


だって、可愛かったから。。。


本当にそろそろ何かしら Etsyで売れるまともなモノを作らないと、あれこれ素材ばっかり買って集めてる正当な言い訳が出来なくなりそう。


2016年5月23日月曜日

ガーデニング効果

さて、今日は月曜日、新しい一週間の始まり、、、と気持ち良く爽やかな気分で起きたら、Trixieはお腹の調子が悪かったらしく、彼女の嘔吐物が地下に向かう階段と、地下のホールからファミリールーム周辺のカーペットの上に点在していて。

まずは朝一番からの床掃除。

洗濯室に常備してる「Trixieが嘔吐時の処理キット」が、専用の小さめのプラスチックのバケツに入ってるので慌てず騒がず対処できるのではあるけれど。

犬は、深刻な病気でなくとも割りと頻繁に吐くみたいなので、さほど心配は要らないらしいけれど、それでも今日は余り食欲も無くメロウな Trixie。



カレッジが夏休みに入った Kaitoを毎日、家でぐーたらさせておくのもシャクなので、庭仕事に駆り出したり、窓洗いに駆り出したり。

今日は朝からせっせと庭の雑草取りをして貰ってる。

適切なヴィザがあれば、健康な18歳の男子として外に出て短期でのパートタイム仕事などで働くことが出来るのだろうけれど、それが出来ない分、社会勉強と言うか、俗に言われる「世間の波に揉まれる」機会がないのは母親としての懸念。

家から徒歩圏内でのヴォランティア先を検討中。



未定の期間限定で借りてる家なので、あるがままの状態で暮らすつもりだったから、家の周りが殺風景でも庭仕事は雑草取りのみに専念してたんだけど。

通りに面して庭の片隅に、余り目立つことなくライラックの低木があって、良い香りを漂わせながら咲いているのが嬉しく、ケベックの家でもこの時期になると毎年、玄関先で咲いていたのを懐かしく思い出した。

なので少し切って水に挿したら、家の中も良い香りに包まれた。




花の存在感と言うか、草木のパワーと言うか、(草取りで)土に触れるだけの庭仕事じゃなくて実際に花を植えて咲かせると言う一連の行為で得られる満足感みたいなものが懐かしくて、、、かれこれ2年以上「おあずけ」だったから、、、今シーズン再開したガーデニングはやっぱり楽しくてやり甲斐がある。

せっかくの庭造りをしても、引越しの際には置き去りにしなければならない運命の切なさみたいなものがある現実は否めないけれど。

それでも、好きな花を植えて、水をやったり手を掛けて、咲かせて、愛でて、、、で得られる自己満足的な達成感は格別。

何処でどんな風に暮らしても、やっぱり諦めることは出来ないのかもガーデニングと言う作業、、、を改めて自分なりに実感してるところ。

*一番大好きな花、紫陽花はキッチンの窓から見える場所に植えて
サンルームのテーブルに座った時にも眺めることが出来る花壇*



*香りのいいサーモンピンクの薔薇は
その名もずばり『America』と言う品種のツル薔薇*


薔薇は品種が多くて色んな名前が付けられてるんだけど、割りとそのどれもがドラマチックな命名だったりして、だから選ぶ際にも特徴や色だけでなく、名前の響きにも左右される気がする。

アメリカに暮らすようになったカナダ人一家の私たちにとって、まず最初に植える記念すべき薔薇に「アメリカ」はピッタリ過ぎるくらいの説得力。

次はプリンスに因んで、名称は不確定でも、綺麗な紫色をした薔薇を記念に植えるのもいいかな、なんて漠然と考えているところ。






2016年5月21日土曜日

3番と4番の仕上げ

その後も引き続き、毛糸で編むクリスマスの数え歌♪The 12 days of Christmas♪の仕上げをぼちぼちと思い出した時にやってる。

1番と2番は完成してるので、今日は3番と4番を仕上げた。


3番は♪On the 3rd day of Christmas, my true love gave to me... Three French Hens♪

ってので、鶏の雌鳥の為にちょっとした巣みたいなものを藁の雰囲気で作り、アクセントに柊の葉と赤い実で飾り、卵も二つ作った。





4番は♪On the 4th day of Christmas, my true love gave to me... Four Calling Birds♪

歌詞の中で「コーリング・バード」と歌われる黒い鳥の為に針金で鳥籠を作り、クリスマスっぽい雰囲気にデコレーション。


手持ちの材料をあれもこれも使ってみたくて、時々やり過ぎてしまうんだけど。

これもちょっと飾り過ぎたかも、とか思いつつ放置。

追って気が向けば修正するかも。




文学少女... Not!

金曜日はプールへ行って割りと真剣に泳いだのでちょっと筋肉痛。

通常は6ドルの "open swim"が、第三金曜日には2ドルの入場料でお得。

前回も前々回も殆どプールを独り占めって感じに閑散としてたけど、昨日は割りと賑わってて、皆、真剣に泳いでたから私も余儀なくされて。

泳ぎ終わってサウナに入ったら、たまたま一緒に泳いでた年配の男性が先にいて、挨拶の流れで他愛ないお喋りをしたんだけど、「カナダのモントリオールから引っ越して来た」と話しただけで、「あぁ〜カナダは暮らすのが大変そうだ」ってので、「え、どうしてですか?」と白々しく訊いたら案の定「だって北の果てで激寒で乾燥してて」ってので辟易した。

ったく、カナダは北極みたいなイメージ?

多くのアメリカ人にとって、カナダは果てしなく未知の世界という現実。

カナダ人の多くはアメリカを身近に感じて、政治や経済や文化に精通してるんだけど、アメリカ人の多くは、カナダに余り興味が無い。


そんな環境にあって、私の身近にいるミネソタの人々は文化的に繊細で博学で広い視野を持っているから本当に凄いなぁ〜と言う感心と、尊敬、そして私自身にまるで「エイリアン」と感じさせることのない、理解を以て受け入れてくれる寛容さに感謝している。

そして前回は食べ物ばっかりの話だったので、今回は文学の話題、みたいな流れで。

ラグ・フッキングの講師として色んな土地に招待されてプロフェッショナルに活躍されてるティッシュさんの、ミネアポリスのアトリエにお茶に呼んで頂いた際、彼女との会話の中で登場した本は、どうやらかなり彼女を感動させたらしく、日本や日本の文化にも関連した話でもあるから、是非、私も読んでみるよう薦められた。

読むように薦められた、と言うより、正確には「日本人の観点で解り易い部分、共感する面もあるかも知れないから目を通してみたら?」って事なんだけど。

ようやく思い出したように Davidとの会話の中に持ち出したら、彼が早速、地元の図書館から彼の為の本たちと一緒に借り出して来てくれた。


多分、日系カナダ人の作家と思われる Ruth Ozeki氏著の『A Tale for the Time Being』と言う本で、そういえば少し前に義理の母も読んでたなぁ〜みたいに、割りと売れていた本だと思う。

とても興味深い内容ではあるけれど、私は本を読むのが遅いので、貸出し期間の3週間で読み切る事が出来ず、更に3週間の延長をして貰ったものの、なかなか読むのが捗らずに結局、返却して貰った。

機会があれば、再度、挑戦するかと思うけれど、Amazonで注文して読むほどでもないかな、と消極的。

実は私、本を読むのはそれほど好きじゃない。

座って本を読むことに集中する時間があれば、何かしら手を動かす作業をしていたいっていう欲求の方が強く。

あとは元々フィクションには余り興味が無く、読むとすれば実話とかエッセイとかの方が面白い気がしてる。

なので日本の文学にも余り詳しくなく、図書係をしていた小学生の頃はもっぱらコナン・ドイルのシャーロック・ホームズのシリーズを夢中になって読んでた。

子供たちが小学生の頃は彼等の通う小学校の図書室でヴォランティアをしてたし、子供向けの小説なんかは幾つか読んで楽しかったのではあるけれど、その程度。

なので、読み物として一番好きなのはもっぱら新聞なのよね。

そんな私に、今度はテキスタイル・センター仲間のスコティさんが本を一冊くれた。

今度は何と!谷崎潤一郎の「細雪」。。。の勿論、英語版だけど。ひぃ〜。


スコティさんは丁度、読み終えたから持っている必要はないし、私が読んでも読まなくても、図書館に寄附して構わない、と言うことで。

さて、果たしてどのくらいの期間で読み終えることが出来るのかどうか?謎。

聞いてはいたけれど、一部の日本人作家の文学は北米でも人気があるらしい。

英語に翻訳されて出版されるとなると、北米で売れるか売れないか、それは既に翻訳者の能力次第(出版社の売り出し方は別として)ってな気がするけれど。

村上春樹の場合は、とても彼の文学を理解した素晴らしい訳者がいると言う話だし。

耳にするのは芥川龍之介とか、三島由紀夫とか、かな。

今更ながら、私は谷崎潤一郎を検索して彼の生い立ちとか Wikiで初めて知った。

とても興味深い、とは思うけれど、、、そして、もっと本を読んだ方がいいかも、とも思うけれど、でも、本を読む時間が勿体なくて、やっぱり好きな音楽を掛けながら、好きな手作業に没頭することを選択してしまうんだな、これが。

そして読み掛けの新聞も溜まってるし、、、な日常。


2016年5月19日木曜日

羊の形のクッキー

良い季節になると気分が開放的になるのもあり、外出する機会が増える気がする。

それでなくとも家にいると勿論、通常の家庭業務としての家事があるし(窓ガラスを拭いたりアイロンを掛けたり)、それに加えて多少の庭仕事。

庭に出て花壇作りや雑草取りや、買って来た植木を植えたり、水をやったり、一連の作業をしているとあっと言う間に数時間を費やしてしまう。

冬の間みたいに、多分、本来は孤独に家に籠ってファイバーアートの作業に没頭してたりする方が性に合ってるような気もするのではあるけれど、季節に誘われて心も軽く外に出て、人々と交流したい欲求にも駆られる。

なので作業は全く捗らないし、読み掛けの新聞も溜まってしまうし、ちょっとだけ気分が満たされない。

とは言え、出掛けた先で不特定多数の人に会ったり、顔見知りの仲間に囲まれたり、楽しいお喋りで笑い転げたり、新しいイベントやお店の情報を耳にしたりする刺激は、独りで家に籠っていては得られないものだし、自分にとって貴重な時間と体験である事は実感してる。


今週の火曜日は隔週で参加しているテキスタイル・センターでのサークルの日で、私よりも年上の知的で芸術的な女性の集団でのお喋りは本当にウィットに富んで面白可笑しく、そして為になる話題ばかりで、ミーティングの後は私を含む5人だけでウェンディさんの運転する車に乗り込み、少し離れた場所に新しく出来たカフェのランチを試したり、地元に古くからあるアンティークの倉庫みたいなお店を一緒に覗いたり、盛り沢山で楽しかった。


今日は別のグループでのラグ・フッキングの集まりがあって、メアリー・ロスさんのお宅に初めてお邪魔したんだけど、小学校の教諭を引退されたメアリーさんは家の中やお庭を案内してくれて、彼女がフッキングした沢山の作品も見せてくれた。


で、ここからは食べ物の話。


初めて伺うメアリーさん宅への手土産にウォーカーズのクッキーを持参。

"Walkers/ウォーカーズ"と言えば "Shortbread/ショートブレッド"クッキーでお馴染みのスコットランドの老舗で、オリジナルは多分、カロリーメイトと似たカタチの四角い棒状かと思うんだけど、種類が幾つかあって、チョコレートチップ入りのは丸いカタチだったり、可愛いのはスコットランドを代表する犬:スコティのカタチだったり、クリスマスの時期にはサンタクロースの顔のデザインだったり。

でも、でも、「ヒツジのカタチ」ってのは余り見た記憶がなく。。。


折しも、最近何かと「ヒツジ」に縁があったので、咄嗟に迷わず購入@Home Goods。

"Home Goods"は、何故かカナダでは名称が変わって "Home Sense"なんだけど。

色々と面白いお洒落な家具や雑貨を魅力的な値段で売ってるチェーン店で、一体どんな商品に出逢うか予測が付かないって部分が冒険的で、大好きな店ではあるんだけど、それでも正直、その店で食べ物を買うって意識は無かった。

何となく「怪し気な商品」って感じの先入観しか無かったから。

ところが!

つい最近、何を思ったか気紛れに買って見た「フランス製のマドレーヌ」が予想外に美味しくて、思わずパッケージを確認しちゃったんだけど、正真正銘フランス産で、フランスから輸入されたマドレーヌで、しかも大袋の中には「個別包装」されたマドレーヌってのが驚きな程に新鮮な感じ。

買う時に確認済みではあったけれど、ちゃんと賞味期限にも余裕があったし。

なので私の中での新しい認識は、「Home Goodsで売られてる食品類の多くは海外から輸入されたグルメ食品」という結論。

あ、でも「ティラミス味のフレンチ・マカロン」は何故かイタリア産で、ケベック州で食べ慣れた「フランス風」のマカロンに見掛けは一緒でも、内容はまるで違って余り美味しくなかったのは残念だったけれど。

とにかく、珍しい「ヒツジのカタチのショートブレッド・ビスケット」も、だからさすがに Home Goodsならではだわっ!と勝手に納得。

今日の集まりにピッタリ♪と思った通り、メアリーさんに大ウケ。

フッキング仲間である他のメンバーたちにも好評だった。

よっぽど気に入ったらしいメアリーさんは、今日は欠席だった別のメンバーに箱の写真をメールしたらしく、「何処で買えるのか?」って質問のメールが早速、私のところに別のメンバーから来たってオチで。

面白いのは、スコットランド産のクッキーの外箱に何故か日本語で印字されてるの。


どうやら、限定版なのかどうかは不明として、この羊の形をしたクッキーはスコットランドから日本へ輸出する為の、日本国内で販売される目的で包装されたものらしい、と言うこと。

果たしてそれが、どんな経緯で、スコットランドから日本へ渡る途中で、アメリカのミネソタの小売店の店頭に並ぶことになったのか?ミステリー。

しかも、そんなミステリーにも拘わらず、結局、日本人である私の手に落ちるとは、どんな因果なの?って感じに奇遇な気がしないでもなく。

とは言え、日本語訳で印刷された表記の原産国名が「英国」になっていて、ちょっとちょっと、スコットランド人が見たら怒るわよ〜って感じ。

未だ日本人にとってのユナイテッド・キングダムの認識は浅く、イングランドもスコットランドもアイルランドもウェールズも皆、一括りに「イギリス」なんだろう。

ま、北米人化しつつある私にとっても曖昧な線ではあるけれど。


そして食べ物ついでに他の食べ物の話。

ケベック州で名物の "Poutine/プティーン"が突然、食べたくなった時。

実はラッキーな事に、うちの近所にある「フィッシュ・アンド・チップス」の店のオーナーがたまたまカナダ人で、プティーンも売ってる。

一時は 『Trader Joe's』で冷凍のプティーンも売ってたけど最近は見ない。

この間、家で試した妥協策はハッシュブラウンのプティーン。



無性に塩ラーメンが食べたくなった時。


インスタントのラーメンに「芽キャベツ」が絶妙に美味しかった。



季節のデザートはキーライム・パイで、久し振りに作ったのはこんな風。

*ちょっと「アメリカのパイ」風に感化されたかも*


シニア施設のギフトショップでヴォランティアの日に、社食にて無料のランチ。


ヴォランティアはタダでランチが食べられる特典があるんだけど、私のシフトは午前10時から午後1時までの3時間で、ギフトショップ内での飲食には抵抗があったから、これまで食べる機会が無かった。

先週はたまたまお腹が空いてたし、メニューが「チキン・ポットパイ」だったしで、無性に食べてみたくて、だからちょっとだけ店を留守にして、隣にある社食が混み合う前に駆け込み、トレー毎ギフトショップに持ち込んで食べた。

お客さんがいつ来るか分からないから、さすがに落ち着いては食べられなかったけれど、予想外に "quinoa"入りのサラダが美味しかった。


先週末は初めて、ようやくレストラン『Chili's』を体験。

*前菜のプレートはチーズ揚げ、ピクルス揚げ、メキシコ風春巻き*


アメリカ風なファミリーレストランでのメキシコ料理。

昔、好きだったバンド "Creed"のメンバーでギターリストのマークがアルバイトをしていて、バンドのセッションだか写真撮影だかの際に、チリーズのロゴが胸に入った制服のポロシャツを着て現れた、、、ってエピソードが印象的で、いつかアメリカでチリーズを体験(ロケーションは違うけれど!)してみたいとずっと思ってた。

ま、メキシコ料理なだけに、結論として、我が家の気に入りはやっぱりメキシコ人が経営してる個人経営のレストランで、本格的な雰囲気があるし、料理も本格的なメキシコ風(多分)だし、何と言っても英語が話せないメキシコからの移民が働いてたりするから、片言のスペイン語で注文したりする楽しさがあったりするのも魅力で。


と、何だか食べ物ばっかりの話。






2016年5月16日月曜日

羊と羊毛の祭典

既に夏日のような日があって気温が30℃近くだったから、すっかりそんな日々が続くのかと錯覚してたら、土曜日は再びの冬日だった。

先週あたりにあわてて夏服を出したり、ウールの冬物を片っ端から洗濯してクローゼットの奥の方に仕舞い込む意気込みだったのに。

やっぱり完全な春の訪れは5月の20日過ぎが定説なのかな〜なんて。

とにかく、土曜日は毎年恒例のウール・フェスティバルがあって行って来た。

『Shepherd's Harvest』sheep & wool festivalと言う名称の祭典。

*広い原っぱが駐車場になっていて、入場時に手渡されたパンフレット*


新参者の私にとっては今回が2回目だけど、初めて行った去年、凄く楽しかったし、沢山のウール素材を掘り出し物価格で入手する事が出来て気分を良くしてたので、今回も行く気満々、楽しみにしていた。

大きな倉庫みたいな建物が4棟、それぞれの用途で開放されていて、ウール素材の紡ぎだとか織りだとか編物などのデモンストレーションがあったり、あとは生産者たちのブースがあって素材や作品の販売。

アンゴラ兎なんかもいて触って見られたり。

ほんと文字通りの「お祭り」って感じの気分が楽しめる。

何しろウール素材は既にもう大量に家に持ってるから、今回はさほどの買物は無かったのではあるけれど、予定外に、可愛い羊のデザインのステインドグラスの壁掛けを目にして、しかもそれがほんの15ドルだった(ステインドグラスは高価なイメージがあるし、素材のガラス片だけでも高いはず?)のですかさず購入。


意識してなかったけれど、ウール素材を頻繁に扱った手作業をすることもあり、やっぱり羊は身近な存在感なのかも?と最近になって実感してるところがあったり、今更だけど。

そんな関連で、そう言えばつい最近も羊がモチーフの銀のペンダントをフッキングのイベントで購入したばかりだった。

*こぶりのサイズで羊が3Dにデザインされたペンダント*


あとは少し、色合いや素材感が面白い糸を幾つか買った。


作って見たいものは本当に沢山あるんだけど、あれもこれも実現するのには時間的な制限もあったりして、だから素材たちの出番がいつになるか?は未定。

それでも「素材収集家」としての欲求は満たされてるからハッピーなんだけど。

作業場で氾濫してる色や素材の洪水に浸かって溺れてる状態は、この上ない快楽って感じで。


2016年5月15日日曜日

続:犬たちのポーカーナイト

フックドラグ、或はラグフッキングの手法で、引き続き、犬たちがポーカーテーブルを囲む図を制作中。

で、いよいよ犬がようやく5匹登場。

*現時点での進行状況:右下にはお茶目な Heidi#2(既に他界)*

最終的には6匹になる予定。

デザインは作業を進めながら決めて行くやり方だから、最終的にどんな雰囲気に仕上がるか?私自身にも分からない。

*コリーの雑種 Angieは細かい事にはこだわらない大らかな性格*


*グレーハウンドの Prisは Kevaの相棒で大人しい性格*


*真面目な Kevaはポーカーでも真剣*


*まずは、うちの犬:Trixieからスタート*


生存する4匹の犬と既に他界してしまった2匹の犬たち。

それぞれに、彼女たちの性格を反映させてデザインにしたいんだけど。

この世にはもういない2匹の犬たちを登場させてるけれど、彼女たちを天使として描くかどうか?(天使の輪と羽根を加える、とか)迷い中。

いずれにしろ、随時、デザインを追加しつつの作業なので、水で消せるインクのペンは簡単な下書きを加えるのにとても便利。←最近になって初めて使ってみた!

以前は油性のマジックペンでいきなりの下絵描きで、だから時々「ちょっと違うな〜」って変更するのが大変だった。

犬たちを全員フッキングし終わったら、次は背景の作業で、室内の内装デザインを決めて行くのは楽しみ〜。

壁の色とか、壁にはどんな絵を飾ろうか、シャンデリアを下げようか、とか。

自分はやっぱり内装のデザインとか「お絵かき」とかの作業が本当に大好きなんだなぁ〜ってのを実感しながら、あとは今回、初めて犬というテーマをフッキングしてみて、それがとても楽しくフッキング出来る題材だってのが新発見で。

猫は幾つかフッキングしたことがあったけれど、犬は何故か自分の中で「準備中」な心境で、「素材として温めていた」って部分があるので、文字通り満を持しての取り組みって感じかな、大袈裟に言うと。






2016年5月13日金曜日

犬たちのポーカーナイト

相変わらず、色々とやりかけのプロジェクトが幾つもあるんだけど。

凝りもせず始めた新しいプロジェクトは、フッキングの手法。

前々から頭の中にあったデザインは「ポーカーをする犬たち」で、勿論オリジナルのランダムなデザインだから、下絵は無し。

性格的なこともあるんだろうけれど、最初に下絵のデザインを完成させることに抵抗があって、細部のデザインをあれこれ最初から決定してしまうのが嫌だったり、そういうのは何だか窮屈に感じてしまう。

もっとこう、、、最終的にはどうなるか分からないけれど、、、みたいに行き当たりばったり的な取り組みでの作業の方が自分には合ってる気がする。

フッキングの良いところは、油絵と同様、完成までの過程で何度も手が加えられる。

なので作業を進めながら随時デザインも考えて決めて行く手法。


*まずは Trixie(右)を最初にフッキング、
次に Keva(中)と Pris(左:グレーハウンド)*


登場するのは勿論、家の犬:Trixieと、あとは家族内の犬たち。

ちょうど「編む犬」のシリーズにも登場したお馴染みの面々。

*左から:Pris, Angie, and Keva*
(たまたま家のポーカーテーブルの上での撮影だったし!)


*既に "Knitted Dogs"として過去の作品に登場した犬たち*


編物とは手法が違うので、見た目の違いも大きいけれど。

あとは手元にあるウールが限られてるから、ある色と無い色が当然ある。

無い色は勿論、妥協して本物とは違う色になる分、雰囲気がかなり違う仕上がり。


この週末は、郊外の牧場でウールのフェスティバルがあるから、朝早くから出掛けて素材を仕入れて来る楽しみな計画。