2015年1月31日土曜日

Crochet Bombing 計画

今住んでる家を借りることに決めた最大の魅力はロケーションだった。

何しろ、Davidの仕事と子供たちの高校とのちょうど中間点に位置して、家からどちらへ行くにしても片道で4km以内だったから。←何気に過去形

スクールバスで通学する子供たちが万が一、学校からのバスに乗り遅れたとしても、気候さえ良ければ(←ここ重要)てくてくと呑気に歩いても30分くらいの道のり。

とは言え、真冬の外気温が氷点下20℃とかだったりすれば話は別だけど。

30分も外に居たら凍傷とか、更には凍死とか。命に関わるから。


とにかく去年の暮れに Davidのオフィスが移転して、距離にして片道18km前後と、以前の4.5倍程度に遠離ってしまって。

家に車が一台しかない私達にとって、彼が自転車通勤してくれる春から秋にかけての間じゅうは雨の日以外、いつでも好きな時に車が使える自由が私にあったんだけど。

冬の間はさすがに自転車での通勤は無理だし、その上、こんど春が来ても、もう距離的に自転車で通勤するのはちょっと難しい感じで。

なので今後、私に外出の予定があって車が必要な日は、Davidをオフィスに送迎しなければならず、朝と夕方のラッシュアワーでの送り迎えは渋滞にあう可能性で時間も余計に掛かったり、バタバタと夕食準備の合間でもあったりで、以前のラクな生活と比べるとかなり面倒に感じてしまう。


だから出来るだけ外出日を限定して、予定や用事はなるべく外出日にまとめて済ませるようにやりくりしてるから、外出する日には目一杯あちこち動き回って疲れるのはやっぱり歳のせいってのもあるんだろうけれど。

制約にちょっとだけ不自由を感じる反面、家で過ごす日と外に出掛ける日とのメリハリがあるのは悪くない気もしてる。


ただ、一日のうちに出来る事柄には制限があったりもするから、例えば今週の火曜日の場合なんかも、Textile Centerでのファイバーアートの会に顔を出すのを楽しみにしてたのではあるけれど、ちょうど『IKEA』にも行きたい欲求もあり。


IKEAには平日の朝10時頃に入店するのが理想で、私自身の中で確立したパターンってのが最早、儀式的な流れに沿って行動する安心感みたいなのがあって。

入店と同時にカフェテリアで朝食を食べ、ついでに IKEAオリジナルブレンドの珈琲を飲みながらデザートも食べ、それから化粧室に寄って気合いを入れ直してから売り場へ向かい、焦ることなく余裕で迷路のような店内を歩き廻り、目に留まった椅子には座り、気になるベッドには腰掛け、タオルやクッションカバーには触って見て、あれやこれやと面白そうな商品を試し、合間に購入予定の小さな商品は次々と黄色い IKEAバッグに放り込んで肩から下げて。

階下ではショッピングカートを拾って、予めメモに書き込んでおいた倉庫の在庫場所へ、買いたいと思う大物商品の家具たちをピックアップしに行く。

大抵の場合、平日の午前中は混雑してないので、レジに向かっても前に並んでる人は2〜3人だし、待ち時間も短くて済む。

あとは駐車場に戻って車に荷物を積み込んでおしまい、なのだけど、この「IKEAで過ごす私の時間」のイベントには、最低でも3時間くらいは欲しい。


そんな訳で、今週 Textile Centerへ行くのは諦めなければならなかった。

残念だったけど、でも、久々の IKEAは楽しかった。


記録として写真。

*カフェテリアでは窓際の席に座り
向かいにある Mall of Americaが拡張工事中らしいのを遠巻きに眺める*
(この時期、窓際の席は冷える、、、次回は避けよう)



*「アメリカ朝食」ってメニューはパンケーキ付き
デザートは「塩キャラメル・チョコレートケーキ」*



*平日の午前中ならではの静寂が嬉しい♪
荷物のピックアップも余裕で*



*今回、購入した商品の一つ:Room Divider(50ドル)*


ある意味、「プロジェクト用」にコレを買った理由は、オリジナルの白い布の部分が安っぽくて詰まらないから(←失礼)どうせ交換するつもりで、この部分に自作のパッチワーク・キルトとか、刺繍を施したパネルとかを取り付けたくて。

或は、こんな風に "Crochet Bombing"とか。


*イタリア人のアーティストらしいんだけど
Daniela Cerriさんと言う女性の作品に刺激を受ける*


ま、実際に、いつどんなカタチに変身するか?全く当てにはならないワタシだけど。

面白そうな毛糸は常に収集中で、いつもの事ながら素材だけは増殖するんだけど。

「素材コレクター」だから。プッ。




2015年1月25日日曜日

Cute as a Buttonな椅子

今週はようやく気温が氷点下を脱出。

外気温が2℃とか3℃になると、さすがに雪も溶け出して。

ほんの僅かでも春の陽気が感じられるのが嬉しくて、あと少しの冬を頑張れそうな気がして来る。

とは言え、まだまだ大きな気温の起伏はあるんだろうけれど。

ふとモントリオール周辺の気温をチェックすると、まだ氷点下10℃とか、氷点下20℃前後の日も見受けられて、やっぱりミネソタよりも多少あちらの方が寒いのかなぁ〜なんて。

でも、時にはこちらの方が気温が低いこともあるので、全般的にはまぁ、ほぼ似たような気候帯の印象なんだけど。


季節の変わり目、特に春が近付くと気分も上向いて何かしら新しい事をしたくなったり、新しい物が欲しくなったり、変化を欲するようで。

私は自分の部屋(と言うかワーキング・スペースだけど)に事務椅子以外の座り場所が欲しくて、何か座り心地の良い椅子が欲しいと思ってたんだけど。

いつ引っ越すことになるか解らない状況では、家具を増やしたくなかった。

それでもどうやら、この家の賃貸契約も1年更新することになったみたいで。

大好きなこの家で暮らせるのは嬉しい。


今後、子供たちが大学や短大に進学すれば、この数年で家族構成が変化する可能性もあるし、カナダで家を売った際の資金は未だカナダドルで銀行に預けてあるんだけど、その後、カナダドルが急激に安くなってしまったから、このタイミングで米ドルに換金するのは避けたいし、アメリカでの在住許可も長期のものに変える申請も手続き中だったり、、、と色んな要素や可能性を考慮すると、今は未だこの土地で家を購入する機会ではないと言う結論に達して。

状況が許せば、気に入って住み心地の良いこの家に、当初の計画(半年の契約だった)に反して、かなり長い期間で住み続けることになりそう。


そうと決まれば、家具購入の制約も問題が無いし、どうせ長く借りる事になるのであれば、大掛かりな内装工事は無理としても、ちょっとした手直しとか、ちょこっとした装飾的な面では手を加える事も出来るし、より自分らしい空間に、快適なスペース作りが出来るのが嬉しくて。

この家独特の建築様式に合わせて、芸術的で独創的で華やかで楽しくて気違いじみて混乱した空間にしたいような欲求に駆られてる、今。


と、とにかく、手始めに座り心地の良い椅子。

ってことで、『World Market』で家具のセールをしてたので、少し前、そこで見掛けて気になってた "Loveseat"、ふたり掛けのミニ長椅子を購入。

Davidを仕事場まで迎えに行った帰りに寄り道して、店頭で現品を一緒に見て、触って、座って、彼の了解を得て、箱入りの在庫分を買う手配をして、支払いをして貰って、車に積むのも手伝って貰った後、のろのろ運転で家に持ち帰って来た。


この家の本来でのリビングルームは既にDavidの "Poker Room"と化して、二つのポーカー・テーブルが占拠してるので、そこはとっくに諦めて。

置き場所はまだ設定してないんだけど、私が日中での多くの時間を費やす空間に落ち着く予定で。

この椅子の名前 "Cute-As-A-Button"の通り、カラフルな布で覆われた「包み(くるみ)ボタン」が背もたれ部分にいっぱい付いてるのが楽しいデザイン♪


一つ一つのボタンがそれぞれ全然違う柄の布だったりするのがポイントで。


この椅子をきっかけに、色々と楽しいアイデアが湧いて来そうな予感で、Room Dividerとかフロア・ランプとか、小さな丸テーブルなんかも置きたいかも。


あとはそうそう、イタリア製のアンティークに良くあるハンドペインティングを施された草花のカタチをした「シャンデリア」を天井から下げたい。

高価なものなので、自分が本当に気に入った一点と出逢うまでは買えないから、時間は掛かるかと思うんだけど、まぁそれも楽しみの一つと言う感じ。


Room Dividerも、鉄製か木枠のものを見つけて、そこにパッチワーク・キルトした布を下げたり、刺繍を施したり、ビーズで飾ったり、、、あれこれしたい!と思うと、もう楽しいアイデアが尽きなくて、頭の中でサーカスのパーティみたいな大興奮で収拾がつかず困るんだけど。

そんな時「あぁ〜生きてる、ってかんじ」ってのを実感できる。ぐふっ。





2015年1月24日土曜日

久々にラグ関連の話

季節柄、寒い冬には温かい素材感のウールを扱う作業が多くて。

この時とばかり編物やクロシェ(=かぎ針編みは英語では「編物=knitting」と明確に区別された手法として扱われる事が多い)にもかなりの時間を割いて楽しんでるので、なかなかラグ・フッキングをする機会が少なくて。

取り敢えず、Hookingの過程を終えたまま放置されてる作品の仕上げに取り掛かってみたり、過去の作品用にカットされたままのウールを処分したくて、ランダムなデザインでフックした手提げ鞄を作ろうかと、「小さなおうち」デザインを試作中。

*円柱系のボディ部分*


*底になる部分*


義理の両親の金婚式、つまり結婚50周年記念が来年なので、何か記念になるデザインで贈り物としてのラグを作成しようかと考えてた矢先。

去年の暮れに、義母がパッチワーク・キルト関連のイベントに参加した折、ラッフルのチケット(募金集めの為に販売する宝くじ的なもの)を購入したのが当たり、賞品に贈られたのが何故か手作りでフッキングされたラグだった、とのこと。

*義理の母が賞品に頂いたラグ*


カナダのノヴァ・スコシアに在住の作家さんが創作したらしい、ヨットの図柄で、それを取り囲むロープのデザインも素敵に仕上げてあって、彼女のダイニングルームの壁に早速、掛けられてたのを見せて貰った。

それで私自身は、何だかちょっと意欲を削がれた感じで。

さて、お祝いのラグを作ろうか、どうしようか。

なんかちょっと面倒にもなって来た。。。


私の性格上、大きな作品に時間を掛けて制作するのは向いてなく。

飽きっぽいから、無難に小さめの作品に専念しようかな、なんて。

だから最近は、出来るだけ飽きずに仕上げられる作品を考えてる。


いずれにしろ、フッキングはまるで油絵みたいな要素があって、それは編物ともかぎ針編みとも違って、ラグ・フッキングならではの魅力。






50の顔

*裏庭で見た朝焼けが綺麗だったので写真に*
(カメラの「水彩画」モードで撮影して加工)


何だか自分でも不思議に感じて、何となく腑に落ちないので自分なりに分析を試みているんだけど。

この一ヶ月くらいの間で立て続けに、見ず知らずの人々から綺麗だと言われた。

え”・・・。。。!?←私の反応


まずはヴォランティア先のシニア施設内のギフトショップにて。

入居中で買物中の老婦人にお買い上げ頂いたクリスマス商品を丁寧に包装中の私の様子をまじまじと見入ってたので、「何だろう?」と思ってた矢先、彼女はニコニコと笑いながら唐突に
「アナタ、べっぴんさんね〜」←日本語に訳すと何故かこんなニュアンス
と言うので一瞬、言葉を失ってしまった。


次はクリスマス休暇中に Erikaと買物をしたモントリオールのチャイナタウンにて。

細身で中国系の綺麗な女性店員さんが
「アナタもお嬢さんも、とても独特な雰囲気があってお綺麗ですね」
と言うので、ここでもちょっとビックリ。
Erikaと顔を見合わせて、肩をすくめながら悪い気はしないンだけど、勿論。


アメリカに帰って来てから、先週、買物に出掛けた WalMartで通り掛かりの若い男性から声を掛けられて、「Hi」「How're you?」って。

「Great」「Thank you」なんてのは、見知らぬ同士の間でも気軽に声を掛け合うのは日常茶飯の北米だから、特別、何とも思わなかったんだけど、名前を訊かれたので「え”!?」と思い、怪訝そうに「Why?」と警戒したら
「アナタ、可愛いから」
って。

「Cute...」って、いったい。。。。。またしても言葉を失う私。


そして今週、地元のスーパーマーケット内に入ってる小さな薬局で買物中、探してる商品が見つからず、女性の薬剤師に訊いたんだけど。

褐色の肌をしてアジア系の眼鏡を掛けた綺麗な彼女が素敵な笑顔でニコニコしながら
「お国はどちらですか?」
と訊くので
「あ、オリジナルには日本です。カナダに長年、暮らしたんですけどね」
と答えたんだけど。

アジア系の人達には、親しみを持って声を掛けられる事が良くあるので、今回もきっと、そんな感じかな、と思ってたら、またしても脈略なく
「お綺麗ですね」
とか言われ、
「この辺りでは余り見掛けないタイプなので目立ちますね」
なんて。

ひぃぃぃ〜〜〜。いったい全体どうしたこったい???みたいな。


正直、私ってば女優さんみたいな顔でもないしっ。

自分の顔については不完全な場所ばかり気になってるし。

コスメおたくでも無いのでお顔のお手入れなんていうものもしてない。

てか、最近ではろくに顔もあらってない。←ゲッ


とにかく毎月の化粧品代に掛ける出費の低さには自信があるくらい。


美容液だの美顔だの美白だのってのは何だか無意味で勿体ない気がして、女性ならば本来そういうモノに使うであろうはずのお金は全て、毛糸やらボタンやらの手芸材料に化けるか、或は Etsyで購入するヴィンテージのアクセサリーだとか、カスタムメイドの宝飾品に化ける。

個人的な価値観とか優先順位とか、人によってそれぞれ違うのだろうけれど、少なくとも私にとって、顔を綺麗により美しく保つ努力への関心は高くない。

勿論、人並みに清潔でこぎれいにしていたい欲求はあるけれど。


それで色々と考えてみたんだけど。

最近の自分と、これまで過去の自分との違いについて、とか。

気がついたのは、最近の私はとにかく精神的に余裕があるってこと。

色んな事に対して、以前のように切羽詰まってないし必死でもない。


正直、カナダに引っ越した頃の自分は劣等感の塊だったし。


英語やフランス語に対するストレスとか、言葉の面で不備のある自分が世間から不当に扱われるんじゃないか?っていう強迫観念が常にあったり。

特に子供を持つ母親の立場になってからは、子供たちの権利を守る役割りも加わり、ある意味、気の立った親鳥と言うか、保守的で攻撃性のある時期だったかも。

移民としての疎外感が大きかったし、色んな不安感に押し潰されそうな時期も意外と長くて、ブログにはいちいち書かない繊細な問題や、経済的な起伏や波もあり。

負けず嫌いな自分はいつも戦ってるような精神状態に近かった気がする。

振り返って見るとだから、過去の私はいつも気が張って余裕が無く、内心ビクビクと不安で、取り繕った笑顔を浮かべて、自分が考える理想の自分を演じるような、何か上辺だけの薄っぺらい感じが自分でもしてて、その一方でいつも「本当の自分探し」をしてたような。

日本人の自分と北米人になりつつある自分と、日本人なのに日本人じゃなくなって行く自分と、ほとんど北米人に近いかと思ったら意外と日本人の自分と、やっぱりかなり北米人な自分と、、、自分の中で変わり続ける要素に影響される自分自身のアイデンティティに翻弄され続けて混乱する自分を持て余してたのかも。


つまり、これまでの私は混乱して余裕がなく切羽詰まった顔付きだったんだろう。


そして今、図らずもアメリカに暮らすことになった私は、何だか急に、ようやく色んなしがらみから開放されて自由になったような。

子供たちも成長したし、言葉の問題(フランス語が必要ない!)も殆ど無いし、見栄をはったり対抗する相手もいないし、世間と戦う必要も殆どないし。

北米に暮らし始めて、ようやく鎧を脱いでありのままの姿で、素の自分でいられる心地良さを実感しながら、初めて素直に正直に生きてる。

柔軟で無防備な心は、他人が安心して近付き易い柔らかいオーラのようなものを伴って、人間味のある温かさを感じさせる雰囲気を醸し出し得るのかも知れない、なんて思いつつ、もし今の自分がそんな風なメカニズムによって、見ず知らずの人々を引き寄せ、ポジティブな意味合いでのコメントや言葉のシャワーを浴びてるのだったとしたら、それは何て素敵な事だろう、と思う。


大人になったら自分の顔に責任を持たないとイケナイ、とは良く世間一般に言われていて、聞いていた言葉ではあるけれど、実際、顔に現れるのは年齢だけではなく、それまで生きて来た人生での色んなあれやこれやの哀愁も喜怒哀楽も劇的に(皺と一緒に)刻まれるんじゃないかな。

そういう意味では、私が卑屈になって戦って来た葛藤の時期や不安や不満や色んなストレスも何もかも、今の私の顔を作ってるんだろうし、楽しくハッピーな事ばかりではない醜いメンタルな部分の歴史だって、責任を持つ覚悟だし。

多分、この歳ならではの、そういう開き直りに近いあっけらかんとした気概みたいなものが、私自身のそこかしこに現れて、幻想として綺麗に見えたりする瞬間があったりするのかも知れない。


とにかく、昔の自分にとって50歳は「初老」のイメージだったのに、いつの間にか自分がちゃっかりそんな歳になっていて、自分でもびっくりなんだけど。

そもそもアジア人は、欧米人に比べると若く見えるからお得。

しかも小さく小柄に見えるし!

ま、体型的には随分と北米化してるんだけど。フッ。

今後も自身の容姿には、もちっと責任を持たないと、、、とも思う。







2015年1月19日月曜日

カナダからの撤退

アメリカに引っ越して来て以来、朝刊というものをとってなくて。


カナダで暮らしてた頃には、新聞が私にとっての英語の教材だったので、毎日、欠かさず配達されてくる朝刊の頁をめくりながら辞書を片手に読み漁ったので、いつも地元や世界のニュースを把握してたんだけど。

さすがにオンタリオ州で住んだ田舎町では「朝刊」の配達が、十代の近所の女の子によって、彼女の学校が終わった後、午後の4時頃になって呑気に配達されるのには愕然としたのだけど。

日本の学生だったらきっと、早朝に早起きして学校が始まる前に自転車に乗って能率良くテキパキと配達するんだろうに、、、なんて想像して。

「あぁ〜こういうのをカルチャーショックって言うのねぇ」と改めて実感しつつ、それからの人生で起こり得るであろう、ありとあらゆるの多くのショックに立ち向かう覚悟みたいなものを新たにしたあの頃。


まぁ大昔の話はさておいて。


ケベック州に引っ越してからはモントリオールの英語系新聞『Montreal Gazette』をとるようになり、朝刊はちゃんと文字通り「朝」配達されて嬉しかった。

とは言え、配達員は自家用車を使って新聞を戸別に配達するのだけど、車から下りることなく下げた窓から玄関ドアを目掛けて投げて行くので、丸めた朝刊は色んなところに着地し、日毎に落ちている場所が違うので、毎日がイースターのエッグハントみたいな新聞探し。

ホスタの茂みに落ちてる新聞を拾い上げた際にはナメクジが付いてたりもして。


いずれにしろ Montreal Gazetteは出版物として、とても洗練された新聞だった。

なので、ミネソタで朝刊を検討した際、何だか地元の新聞が野暮ったく見えて。

ミネアポリスで発行されてるのと、セント・ポールで発行されてるのと2社あり、政治的な傾倒がそれぞれにあったり、入って来る広告やクーポンなんかにも差異があるだろうし、個人的に英語が第一言語でない私にとっての読み易さなんかにも違いがあるだろうから、果たしてどちらの新聞が適切なのか?決めかねてる間に一年が過ぎてしまった。


最近は世の中の出来事は全てインターネットで入手できるから不便は無いし。


それでもやっぱり、印刷物としての活字を読んでない分、最近、英語での読み書き+喋りが余り進化してない不安感もあったりする事実。

知らない意味合いの単語を調べるのもパソコンだったりするから、辞書の出番なんかも今ではほとんど無いし。

それって学習としては効果的なのかどうか?どうなんだろう。

やっぱり毎日、新聞をテーブルの上に広げてコツコツと英語の勉強を復活させるのもアリなのかも、なんて思ってみたり。


たまたま立ち寄った薬局の店頭で売られてる朝刊の一面ニュースが目に飛び込んで来て、思わず手に取ったついでに2紙の読み比べも兼ねて両方購入。

『パイオニア・プレス』と『スター・トリビューン』。

*もうカナダには諦めたよ、、、って!?*


ミネアポリス発祥の『Target/ターゲット』(ケベックではフランス語読みで「たぁ〜じぇ〜」なので、未だにわざと内輪ではそう呼んでるンだけど)が、カナダに進出したばかりなのにも拘わらず、早くも全面撤退を決めたニュース。

ちょっと衝撃的ながらも「やっぱりかぁ〜。。。」みたいな。


カナダとアメリカとの間には、目に見えない大きな壁が立ちはだかってるような気がするのを、アメリカで暮らしてから初めて実感しているこの頃。


カナダから見るとアメリカは身近な「お隣さん」なんだけど、アメリカから見るカナダは「やけに遠い北の大地」であり、「得体の知れない外国」って感じの印象。


ターゲットって、個人的には大好きなお店だったりするんだけど、カナダにはやっぱりWalMartは勿論、『Canadian Tire/カナディアン・タイヤ』という大型チェーン店も既にあちこちあって、競合するにはマーケットが小さ過ぎたんだろう。

カナダへの出店を決めた首脳陣の誤った選択が追求されてるみたいだけど、何で Goサインが出たのか?不思議。

フツーのカナダ人に訊けば、需要があるかないか事前に解るくらい明白だった気もするんだけど。

そうやって多くのアメリカ企業が進出しては撤退して行くのがカナダ。

そして益々カナダはアメリカにとっての「謎の巨人」(=タイタン)みたいな存在感を維持するのかも。






ようやくの始動

あらあら、何だか私らしく日記が「喰い意地自慢」で止まったまま。

日々の雑務に追われていると一週間くらい、あっと言う間に過ぎてしまい。

特別にこれと言ったこともなく安穏と暮らしています。


風邪の菌を家に持ち込んでるのは Davidで、先週日曜日にポーカーに出掛け、楽し過ぎて夜遅くまで遊んで帰って寝不足だったのも災いしたみたいで調子が悪く、月曜と火曜に仕事を休み、子供たちからのブーイングに遭う刑。

おまけに、彼が子供の頃に頻繁に患っていた中耳炎みたいな症状もあったので、念の為クリニックでドクターに診て貰い、抗生物質など薬の処方箋を貰い、水曜から仕事には復帰しているものの完全には復活してないみたい。


そして今日、月曜日は Martin Luther King Jr. Dayと言うことで、アメリカは祭日になっていて、カナダで暮らしていた頃には縁が無かった、私たちにとって目新しい休日で、子供たちの学校も、Davidの仕事も嬉しいお休みなので、のんびり。


先週は、今年になって初めて Textile Centerでのミーティングに出席し、2月いっぱい展示されている作品展をひと通り閲覧。

出展している自分のラグが、割りと目に付き易い壁に展示されてて嬉しかった。

カナダで買って来たメープルシロップの香り付きの紅茶(ティーバッグ)をセンターの皆さんと、ファイバーアートの仲間たちに、ちょっとした小さなお土産として配って、囲んだテーブルで作業の合間に味わって貰ったり。


今年初めて United Noocles(アジア系食材店)へも買出しに出掛け、この店でなければ手に入らない日本からの懐かしい食材を買ったり。

今年初めてショッピングモールや気に入りのベーカリーにもようやく行けた。

考えて見ると、今年は新年早々にぎっくり腰をして2週間程度、家に籠りきりだったから、ようやく「今年初めての」色んな事が出来た週だった。


自分で車を運転して、時間を気にすることなく外出できるってのが本当に幸せ。


かなり出遅れた感のある2015年ではあるけれど、さて、今年はどんな一年にしたいんだろう?と今更ながらしみじみと考えてしまった。

そういう意味で、ぎっくり腰はやっぱり私自身へのヒントであり警鐘だったかも。

なので、この機会にこれまでの生活態度を改めて、引越し後、先延ばしにしてきた、柔軟性とか筋力を取り戻すべくエクササイズが出来る施設探しを再開しようと思う。

手っ取り早く始められそうな水泳を手始めにしようと、早速、水着を買って来た。

色んなウェブサイトで検索する水着はビキニばっかりでセクシーなのが多く、私が探してるようなシンプルなワンピースの「オバさん水着」が見つけられなかったので、困った時の神頼み、、、的に WalMartへ行ったら、黒くてシンプルなワンピース水着が安価であったので試着して購入。


うちの近くに新しく出来たばかりの WalMartは何と言っても延べ床面積が大きくて、取り扱い商品がハンパなく多く。

品質にこだわらずに安価で必須アイテムを探すには理想的な店。

なので今回、必要だった防水スプレーだとか、スノーブーツの修理に必要な靴用ボンドだとか、普段、頻繁に利用する 『Target/ターゲット』で探すのは面倒そうなアイテム(多分、置いてない気もする)の数々を購入。

野菜嫌いの Erikaにスムージーを作って飲ませる作戦で買おうと思ってた一人用のブレンダーも、ついでに購入。

*コンパクトで手入れがラクそうなブレンダー*


大きな家庭用のブレンダーは勿論、既に持っているんだけど、古いオースター社製のそれはガラスで出来ていて大きくて重たいから、ちょっと一人分のミルクシェークだとかスムージーだとかを作るのには、なかなか気軽に引っ張り出して来て使う気になれなくて、使用後に洗うのも結構、面倒だったりするし。


あとは随分と長い間で「そのうちに買おう」と思い続けて来たカラフェも購入。


たっぷり沸かしたお湯を注いでティーバッグを放り込んでおけば、割りといつまでも温かい状態でいつでも気軽にお茶が飲めるから嬉しい。

寒い冬の間じゅうで活躍してくれそう。


まだまだ「今年初めての、、、」ってな事が続々とあるんだろうけれど、早いことにもう1月も後半なのよねぇ。

なんとか充実した一年にしたいとは思うんだけど、さて、どうなることやら。



2015年1月10日土曜日

旅の喰い意地自慢


日本にしろカナダにしろ、久し振りの帰省の際には「食べたいものリスト」満載で。

この時とばかりに意気込んで食べる割りには、時として期待外れな事もあったり。

やっぱり美味しいものって、食べたい時に食べてこその満足感なんだと思う。


それでもしっかり機会を逃さぬよう、食べられて嬉しかったもの多数@Montreal。


馴染み深いハンバーガーショップ『Harvey's』でのランチとか。


勿論、"Poutine/プーティン"も食べて嬉し泣き。

フレンチフライの上に "cheese curds"を乗せて "gravy/グレーヴィ"が掛かってる、体に悪そうな食べ物なのではあるけれど、時々、無性に食べたくなるの。


あとは『Amir/アミヤァ』と言う名のレバノン料理のファストフード。


特に "Chicken Shish Taouk/チキン・シッシュ・タオク"が大のお気に入りで、独特な風味のこの料理と、付け合わせのフライドポテトの上にたっぷり乗って来る「ガーリックソース」(レモンとガーリックが効いたマヨネーズって感じ)は病み付きの美味しさで、ミネソタに引っ越してしまってからも恋しい味。


そして、これまたファストフードの味なのではあるけれど『Thai Express/タイ・エクスプレス』と言う沢山の店舗を持ったチェーン店の「トムヤム・ヌードル」が大好きで、以前、外出の際なんかに時々食べてた。


日本でも人気のタイ風トムヤンクン味のスープの中にライスヌードルが入って、もやしをはじめ、たっぷりの野菜がトッピングされてるの。


Poutineは何と! 意外なことに "Trader Joe's"にて冷凍されたものが売られていて驚いたんだけど、でもやっぱりカナダの店頭で食べるのとは微妙に違う気がするのは、単に味覚の問題だけでなく、郷愁と言うか、食べる状況を取り巻くシチュエーションの問題、つまり精神的、感情的な違いなのよね、結局のところ。


Amirはアメリカに進出してないとして、ミネアポリスにて『Shish/シッシュ』と言う名のレバノン系でお洒落なカフェ・レストランを発見。

出される料理の形態は違うのではあるけれど味覚はかなり満足度が高く。

次回 Amirが恋しくなった際には家族揃って行って見るつもり。


トムヤム・ヌードルは、この周辺に多いアジア系のレストランで多分、かなりいい感じにエキゾチックで現地風のタイ料理が食べられそうな予感。

まだ真剣に開拓してないので体験談ゼロなのではあるけれど。

あ、それでもスーパーマーケットで売っているインスタントで粉状のトムヤム・スープは、日本で売られてるカップスープと同様に手軽で、お湯を注ぐだけなんだけど結構美味しかったし、あとは Trader Joe'sでは冷凍のトムヤム・スープを買ったまま、未だ冷凍庫の奥に眠ってるので近いうちに試してみようと思う。


そしてカナダならではの珈琲とドーナツの店『Tim Hortons/ティム・ホートンズ』には、出来る限りの範囲で行く意気込みだったのを実現。

あちこちで機会がある度に立ち寄って珈琲やランチを食べたり。

ランチのサンドウィッチに使われてるパンが堅いのだけれども噛むと味わいがあって本当に美味しいのよね、を再び実感。

帰路のドライヴ中もオンタリオ州で度々サービスエリアに寄って珈琲を補給すると共に、お土産用に購入したプラスチック製の蓋付きマグも使ったり。


オンタリオ州内の高速道路沿いに点在するサービスエリアは、"On Route"の名称に統一されて内装デザインも綺麗に仕上げられて快適な休憩スポットだった。


カナダとアメリカとの国境を越える際には、「さよならティム・ホートンズ」って感じに別れを惜しんだんだけど。

思い掛けずアメリカのミシガン州、カラマズーで泊まったモーテルの近くにアメリカに出店してるティム・ホートンズがあった!

*アメリカ・ミシガン州カラマズー店のティム・ホートンズ*


気のせいか、やっぱり何となく「カナダの」ティム・ホートンズとはちょっと違う雰囲気の店って気がしつつも、今度こそ、(私たちにとっては)「これが本当に最後のティム・ホートンズ、、、」(多分、向こう1〜2年の間で)って感じに気合いを入れて朝食を味わって別れを告げた。

とは言え、最近アメリカの大手ハンバーガーチェーンに買収されたらしいティム・ホートンズなので、今後アメリカ国内での出店が拡大するのかどうか。

ファンとしては嬉しいような、、、でも希少性を考えると嬉しくないような。

消費者の心理はいつも微妙なのよね。


そして最後にティムビッツの40個入りをしっかり購入♪

*普段は滅多に買うことのない40個入り!*


じつは
ティムビッツの20個入りを象った小さなオーナメントも買った。

*硬質プラスチック製で結構重たいンだけど*

来年のクリスマスをもしアメリカで祝うことになれば
しっかりクリスマスツリーに飾るつもり。





2015年1月8日木曜日

ぎっくり腰その後

生まれて初めてのぎっくり腰に普段の生活習慣を反省させられてる。


まずは運動不足。
*手頃なスカッシュコートが見つからずラケットはクローゼットの奥で眠ってる
*大好きな水泳の出来るプールを見つけたものの、これまでの水着がボロボロなのに気付き、新しいのをなかなか買う機会がないまま冬になってしまった


加齢に依る筋力不足。
*最近、腹筋とか凄く弱くなってるのを感じる


手芸やパソコンで座りっぱなしの時間が多い。
*机の上に置いたラップトップでネットサーフィングしていると、いつの間にか顎を前に突き出して首と肩が前のめりになった猫背になってる
*編物にしろラグ・フッキングにしろ、根を詰めると肩と背中が張ってる


犬の散歩は他の家族3人が一日3回するからいいや、と家に籠りがち。
*気分転換に外の空気を吸って近所を歩き廻る機会を避けてる


怠け者症候群で喰っちゃ寝。
*だってラクだし快適だから、ついグータラしてしまうのよね


とにかく、腰のストレッチをしたり、トレッドミルをしたり、湿布を腰に貼ってみたり、電気のマッサージを試みたり、強力な磁気入りの腰ベルトを巻いてみたり、色んな自宅療法で自然に回復するのを期待してたんだけど。

日頃エクササイズもせず老化した体はそうそう簡単には自力で治癒しないらしく。

昨日になってようやくウォークイン(予約無しで駆け込み)の救急クリニックに試しで初めて行ってみた。

午後1時から9時まで営業という独特な形態のクリニックで、待ち合い患者数は少ないものの、待ち時間はさすがに90分以上ってことで。

アメリカでの医療サービスに対しては、今のところ何も不満はないけれど。

感じの良い年配の、若い頃に日本へ行ったことのあると言う男性のドクターに診察して貰い、結局、診断は「一般的なぎっくり腰ですね」って結末なのではあるけれど、取り敢えず市販されてない特別な痛み止め薬の処方箋を貰って来た。


家に常備してる鎮痛剤は成分の優しいタイロナル(アセトアミノフェン)のみなのであるけれど、ぎっくり腰のような種類の痛みにはイブプロフェンのアドヴィルとか、或は、プロキシンが効果的なのだそうで、処方されたのは Naproxenと言う薬。

痛み止めを飲みながらストレッチをしたり、改善するのを待つ間、立ったままの姿勢でパソコンが出来る秘密兵器を Davidから拝借。

*ラップトップを高い位置に設定して
立った状態でストレッチなどしながらインターネット*


どんな姿勢にしろ、人間工学的に無理のない状態を保ったままの作業をするってのは本当に容易でない事なのだろうと思う。


昨日行ったクリニックにはカイロプラクティックの部門も併設してたので、果たしてどんなサービス/施術が可能なのか?興味本位で行って見たい気もしてる。


2015年1月5日月曜日

そして、ぎっくり腰

2週間近く家を留守にしてたので冷蔵庫の中は、ほとんど空っぽ。

それでも夕食に何かめぼしい物を見繕ってオーブンに放り込む魂胆で。

両開きドアの冷凍庫の扉を開けてしゃがみ込み、フリーザーの奥まで覗き込んでたら何やら突然、腰の辺りに鈍い痛みが走り、そのまま立ち上がれなくなった!


立てない、、、と言うか、そのポーズのまま「フリーズ」した感じで。

体勢を変えることさえ出来ず。

冷蔵庫の前にしゃがみ込んだまま、どうする事も出来ずにもがく自分の姿を第三者的に想像すると可笑しくて、激痛に苦しみながらも笑ってる自分の図。


日曜だったお陰で、私の笑い声とも悲鳴とも聞こえる叫び声に Davidが駆け付け。

取り敢えず私の体を引っ張り上げようと試みるも「痛いから止めてっ!」と私に怒鳴られ、オロオロと困りながら「何をすればいい?」と訊く彼に

「何でもいいからとにかくこの!@#$%!冷凍庫のドアを閉めてっ!」←英語

と叫んだ後、何とかゆっくりと自力で立ち上がったワタシ。


いやはや。

生まれて初めての「ぎっくり腰」体験。

何だか年寄り臭くてヤだわー、とか思ったけど。


でも、実は Davidも弱冠23歳にして既に経験済みなのは、初めての日本で和式の生活様式に体が馴染まず、カルチャーショックに加え色んなストレスがあったからだと思うんだけど。


彼の場合、ラッキーだったのは、当時住んでたワンルームのアパートの大家さんが同じ敷地内で整骨院を開業してたってこと。

ギクっ!となった即座に診察、処置、手当をして貰えたらしい。


私の場合の原因は、日頃の運動不足や加齢による筋肉の衰え、普段からちょっと猫背気味で姿勢が悪い、パソコンのし過ぎや手芸で座ったままの時間が多い、など諸々あるんだろうとは思うけれど、それでもやっぱりトドメになったのは片道20時間のロードトリップって事で間違いナイだろうと確信してる。

旅行の間って、何かと栄養も偏り過食気味だったりもするから、ちょうど口角炎になったりしてたのも気になってたところだったし。


腰痛には、安静よりも歩くのが効果的ってのを昔どこかで読んで以来、割りと実行してるんだけど、だから今回も「寝たきり老人」(←大袈裟だけど)みたいになりたくなくて出来るだけ痛みの無い範囲で家事をこなして動き回ってる。

取り敢えず全治2週間(←根拠は無いケド)ってとこで妥当かな、なんて。

寝てる時、ベッドの上で「寝返りが打てる」って何て素敵なことなの!を実感。


痛い腰をさすりながらヨタヨタと歩いてたり、思わずイテテと唸ったりしてる私はかなり年老いて頼りない母親に見えるのか、Erikaが温かいお茶を淹れてくれたり、Kaitoが「大丈夫? 何か手伝おうか?」と声を掛けてくれるのが嬉しくて、予想外に優しくして貰えるのは新しい発見でもあり、オマケの収穫って感じ。


合間にミネアポリスの『Textile Center』ギャラリーにて、『A Common Thread 2015: annual members exhibition』と題した作品展があり、私もラグを一点出展。



お近くの方は是非、覗いて見て下さいな♪


2015年1月4日日曜日

お正月

明けましておめでとうございます。

すっかり三が日も過ぎてしまいましたが。

ちょっとした放心状態と言うか、心と体のリハビリを要したと言うか。


久し振りのモントリオールで過ごしたクリスマス休暇は、滞在した環境やら再会した人々やら、懐かしい場所や人や食べ物やの諸々が目白押しに五感を刺激する10日間での興奮状態で。

懐かしさに伴って嬉しさ、切なさ、ちょっとした寂しさ哀しさ、おまけに義理の両親の家に滞在する嫁の立場ならではの気苦労やら苛立ちなんかの感情もあって、本当に疲れたって感じ。

最後は再び 2000kmの距離を20時間掛けて車での移動だったので、帰宅した途端、過去2週間で蓄積された色んなものが一気に堰を切って溢れた、と言うか。

まぁ無事に旅を終えた達成感とか、家が無事だった安堵感とか、楽しかった部分での休暇の満足感とか、全体的にはポジティブな結果ではあるんだけど。

取り敢えずは体内時計の時差を調節しつつ、休暇の想い出を振り返りつつ、再び少しずつ咀嚼し直していく過程を楽しむ、みたいな。


とにかく再び自分のベッドで眠れる幸せと言ったら!

しかも好きな時に好きなだけ眠れる幸せは格別。

どんなに素晴らしい場所での楽しい旅でも、やっぱり自分の家が一番なのよね。


往きは週末の土曜と日曜での移動、帰りは年明け早々、元旦の朝に出発して、正月の一日と二日での移動だったので、交通量も少なく、天候にも恵まれて、そういう意味では理想的なロードトリップとなったのは幸いだった。

これまでの人生の中で、カナダの大都市トロントを抜ける(悪名高い←交通量が多い分、死亡事故なども多いので)高速道路 401号を運転するのを避けて来たんだけど、何故か今回は往きも帰りも私がハンドルを握るタイミングで通過することになり。

正直ちょっと冷や汗ものだったのではあるけれど。

でもまぁ昔、都心を運転した経験を考えれば、出来ない事では無いンだけど。

都会の高速道路は自分で運転するのも怖かったり、かと言って Davidに運転して貰うのを助手席から見てるのも余計に怖かったりするので、結局、解決策はナシ。

高速道路で長距離での移動は、かなりのストレスで、おまけに腰も痛くなる。

次回は飛行機で?なんて話もちらほら。


元日の朝焼けを拝みながらオンタリオ州をひたすら西へ走行。





*風力発電の施設がある風景は私にとって近未来的で
何故か映画『Blade Runner/ブレード・ランナー』を連想させる
ちょっとした非現実的な怖さを感じるのが不思議なんだけど*


Sarnia/サルニアで国境を越えてアメリカの Michigan/ミシガン州に。


国境を通過する際って、何故かいつも必要以上にドキドキしちゃうのよね。

別に前科がある訳でも違法入国を試みてる訳でもないのに、何でだろう。


元日の晩はミシガン州の Kalamazoo/カラマズーと言う小さな町のモーテルに宿泊。

*昔、子供の頃に両親や親戚と頻繁に行った家族旅行や
スキーロッジなんかを何故か懐かしく彷彿*


今回は2階の部屋で、しかも二つとった部屋が隣同士の安心感もアリ、◯。


ミシガン州のカラマズーは私の地元と姉妹都市になっている Battle Creek/バトル・クリーク市の近くでもあり、昔デートしたことのある交換留学生の両親が当時、暮らしてたのがカラマズーで、「面白い名前の町ね」なんて話しながら、そんな果てしもなく遠いアメリカの郊外の田舎町には一生、行くことも見ることもなく、私の人生にとってはまるで縁の無い場所だろうと思ってたんだけど。

こうして今、アメリカに暮らし、車で通過し、一泊することになるとは!

人生、分からないものである。うん。


そして夕食はモーテル近くの『T.G.I. Friday's』にて。

*こんな前菜からスタート♪
チキンとインゲンのフライとモッツァレラ・スティック他
4種のディッピングソース付*


Erikaと私は余りお腹が空いてなかったので、スープとサラダを分け合って食べた。

言われて見ると、義理の両親の家では温野菜ばかりで「サラダ」を食べる機会が少なかったので、Erikaは凄く嬉しかったらしい。


Kaitoと Erikaにとっては祖父母の家での滞在だし、これと言って気を遣うこともない「子供たち」には何ら問題ない心地良い場所での気楽な休暇、、、と思ってたんだけど、「子供」だとばかり思ってた彼等も考えて見れば十代の後半であるし、実はそれなりに非日常の環境に順応したり、祖父母の期待を裏切らない素行の努力とか、彼等なりの「気苦労」なんかがあったらしく、私にとって目から鱗的な現実を捉える機会になった。

てか、私が親として鈍い、、、鈍感だってことは日頃から認識してるんだけど。

例えどんな肉親や家族との関係であっても、それぞれ別の人間である以上、そこには色んな人間関係があるのは当然で、性格とか感情とか利害関係とかの諸々を考慮すると、やっぱり一緒に過ごす時間が長くなると難しい局面があったり、ましてや同じ屋根の下での共同生活となると、それがどんなに良好な関係であったとしても、たまには息苦しくなったり、衝突したりって事があるのは極普通にあり得るんだろう。


問題は、敢えて衝突するのか、それとも無駄な衝突を避けるかってので。

敢えて衝突を選ぶなら、果たしてどの程度の衝突をする覚悟なのかって事で。

今回の滞在中、私だって義理の母や義理の妹との衝突の機会は沢山あった。

不発に平和的にやり過ごしたのではあるけれど。

その代償は David君に支払って貰う、、、ってことで。←勝手に決めてる


そんなこんなで無事に明けた2015年が、地球の全ての人々にとって、平和で健やかに幸せで満ちた一年となりますように。


自分にとってどんな一年にしたいか?は未だ考え中。。。

年越し蕎麦も、お節料理も、お雑煮も、、、まだ何も(和風のもの)食べてないし!