2011年3月10日木曜日

時を経て趣のある存在感になった本たち

*見るからに年季の入った古い蔵書*

少し前、日本の古くからの友達に頼まれて「古い」本を探していた。

フラワー・アレンジメントのプロとしてウェディング関連の仕事を手掛ける傍ら、仕事の一環としてウェディング小物などを素敵に効果的に写真におさめる際、その脇役として雰囲気のある古い洋書を用いたい、ということらしかった。

出来るだけ彼女が「イメージ」する本に近いものを探し出したいとは思いつつ、飽くまでも想像するしかないので容易ではなく。

微妙な好みやこだわりには個人差があるから。

しかも、20年来に渡って知り合う彼女が私と同様「ディテール」にも固執する、独自の趣味嗜好にうるさいこだわる種類の人だという事実を、愛着を以て熟知しているので余計に。

そういう意味では、彼女と私は互いにとってのお洒落「ライバル」的な存在だったりして、だからこそ、時々出逢う、まさに自分の好みにピッタリ命中!的なモノがあったりすると、それを2つ買い求め「またまた”双子のリリーズ”だけど・・・」(←古っ!)と書き添えて、互いにその一つを送りあったり。
(注:”双子のリリーズ”は大昔に日本で売れた双子の歌手)

それは雑貨だったり、ちょっとしたアクセサリーだったり。

ある意味、「コンテスト」的に。

「どう?私はこんな素敵なのを見つけたわよ。フン♪」みたいな。

「や、やられた。。。」

或は、

「私だって負けてないわよ。フフ♪」だったり。

なので実際、私たちはまるで双子みたいに「お揃い」のモノを所有してるってパターンのアイテムが結構あったりする。

まさに双子のリリーズな彼女と私。

そんな訳で、ひとくちに「古い洋書」とは言っても何でも良いと言う訳ではなく、それこそ気合いを入れ(ライバル心を燃やし)、鵜の目鷹の目で夏の間に開かれるカントリーサイドでの「蚤の市」を散策したり。

でも、AntiqueとかVintageとかってものは所詮、巡り合わせなんだとつくづく思う。
(100年くらい経ってないと"Antique"とは呼ばないらしいけど)

つまり、気合いを入れて探したからって見つかるものではない。

その証拠に、思い掛けずに出掛けた場所で、脈略なく出逢ったり。

地元に古くからある歴史的なコミュニティホール内に併設するライブラリーで、古い蔵書を安価に売り出してた。

*表装の素材感、色やデザインも様々*

*開いて見ると活字のフォントやサイズ、変色具合も色々*

それでも、いざ、ほんの数冊限定で選ぶとなると迷うのよね。

自分の為に選ぶよりも余計に悩む。

座り込んで無言で(いや、う〜んう〜ん唸ってた、ほんとは)じっくり厳選した4冊のうち、3冊を船便で日本へ発送。

自分の手元には、1928年にニューヨークで出版された小説『WINTERSMOON』(タイトルに惹かれて)てのを残して。

日に焼けた感じの紙の手触りも凄くいい感じで。

いつ読めるのか?は謎だけど。

また一つ、自分への宿題。

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