ラグ・フッキング仲間のパットさんは最近、肩の手術をして、チタニウム製の部品を肩に入れて貰ったそうで、ちょっとしたサイボーグ化って感じ。
北米人の間で五十肩ってのは余り聞かないので、彼女の場合もそれとは違う原因と症状だったかとは思うんだけど、彼女の説では「肩の酷使は駄目よ」って事らしい。
私は右利きだし、右手を使っての作業によって常に120%以上の満足感や幸福感や、とにかくこの上なく満たされた感じの至福感を得ているので、もしも万が一、肩や腕に支障をきたして右手が使えず、大好きなファイバー・アートの作業が出来なくなったりなんかしたら、一体どうやって日々を過ごしたらいいのやら?想像するだけでも怖くて絶望的なイメージしか湧かないから、やっぱり右腕は大切に気を付けて管理しなくちゃ、とは思う。
Etsyで知り合ったアメリカ人のジュエリー作家:ジュリーさんも、今年の夏、近所の森を散策中に、狂犬病をもった野良犬に襲われて利き腕の手術をしたそうで、その際の絶望感とか、再びジュエリーを作ることが出来ないかも?の可能性がとてつもなく恐ろしかったんだそうで、お互いにモノを創り出す作家として共感し合った。
繊維芸術、又はテキスタイル・アートの作家として名も無く精進を続けてる私にとって、ミネソタのツインシティーズ界隈は本当に "resourceful"な土地柄で、素材を提供する店が幾つも豊富にあるのが嬉しい。
この土地に住み始めてもうすぐ3年になるけれど、未だ足を踏み入れた事のない毛糸店が幾つかあって、有名どころの店の名を何度も耳にする度「行って見なくちゃ!」とは思うんだけど、毎日、車を自由に使える訳じゃないし、何となく雑用で忙しかったりで、気になる店を片っ端から制覇して行く、ってのに割りと時間が掛かってる。
そんな中、昨日はようやく『StevenBe』と言う店を覗いて見る機会になった。
http://stevenbe.com/visit-the-store.html
店主であり、「毛糸と編み物界のロックスター」的な存在である Stevenさんの噂は割りと頻繁に耳にするのではあるけれど、実は彼がどんな人物であるのか?余り予備知識もなく店を訪れて、思い掛けず彼ご本人に初めて対面した。
噂通りロックでパンクでファンキーな御仁だった。
一体そういうズボンを何処で買って来るのか?と興味が湧いてしまうような「金色のパンツ」を手始めに、独特で個性的なファッションに身に包んでいる。
多分、魅力的な人なのだろうと思わせるオーラと言うか、パワーとエネルギーを感じさせる雰囲気を放ってる存在感は、とても興味深い。
折しも、テキスタイル・センターで来週、彼が関係するイベントを祝うパーティが催されるので、「是非ぜひ顔を出してよ♪」と声を掛けて貰ったけれど。
*交差点の角地で、店舗の背が正面を向いて建ってる*
とにかく彼の店舗は元々「消防署」として建てられた歴史のある古いコンクリート造りの「箱」って感じで、店の入り口が通りの裏側だったり、しかも入り口のドアが窓の無いアルミ製だったり、とにかく、外から中の様子がまるで見えない謎な佇まい。
ドアを開けるのを一瞬、躊躇う感じ。
それでも、いざドアを開けて見ると外部の無骨さと一変して、「わぁ〜♪」と思わず声をあげてしまうくらいの別世界。
ファッションと色と糸と華やかなデコレーションとフェミニンな空気が蔓延してる。
店員さん達は皆、Stevenさんのバンドメンバーみたいな感じ?
少なくとも "teammate"みたいな関係性が見て取れるような連帯感を感じる。
そういう意味ではちょっと不思議な空間であり店舗。
扱い商品は割りと高級なラインで、価格帯も高めな印象。
それでも、私が少し前に出逢ってもの凄く気に入っている糸を見つけて、未だ持ってない色番を幾つか買った。
Universal Yarnの Bamboo Bloomと言う糸。
キャッチフレーズが "Knit, Relax, Smile. Repeat!"ってのもまんま "catchy"。
日本人作家の小説でトム・クルーズとエミリー・ブラントが共演した映画のタイトル(Live Die Repeat: Edge of Tomorrow)に似て。
とにかく名前の通りに Bamboo:竹の繊維が混紡の糸で色が綺麗。
写真の一番左の黒い糸は色名が「Lights Out」で、2番目が「Steven Belious」と言う Steven Beの本名が使われてる通り、彼の為に作られたオリジナルな配色なのだそう。
そして左から3番目が「Dragon」で最後が 「Kanji」。
色名がアジアンチックと言うか、日本を連想させるものだったりする部分にも面白さを感じて、気に入ってる一つの要因でもあり。
他にも色違いで面白い色名には私が既に持ってる「Koi Pond」の他に、「Fuji」「Arigato」「Sensei」「Bonsai」「Nagano」なんかがある。
それぞれ配色が微妙なので選ぶのが難しく迷いどころなんだけど。
あとは高価なシルクの糸なので躊躇ったのではあるけれど、発色が本当に綺麗で素晴らしく、エイっと気合いを入れて買ってしまったのが、本当に綺麗で綺麗で高級感の漂う糸で、Alchemy Yarns of Transformationと言う糸の色名が 「Forest Waltz」(森のワルツ)と言うもの。
毛糸は勿論、クレヨンや色鉛筆や絵の具の色名には、詩的なものが多くて、それだけでも触発される気がする。
買って来た糸たちを並べて、眺めて、拝んで、惚れ惚れとうっとりと感激して、それだけでももう泣いちゃいそうになるんだけど。病気?
2 件のコメント:
私の周りでも肩が★とか私自身は、腰が★かそんな話が頻繁で悲しいかな・・・
上手くお付き合いしていかないとですよね。
毛糸、すてきな色合いですね。見てるだけでうっとり~ってのは分かるわ!
ワンちゃん達のラグ、素敵ですね。
paraさん♪
ほんと、加齢と共に会話の内容も変化しつつありますよねぇ〜、哀しいことに。(笑
歳をとるって、辛い現実があるのを実感してます。
ありがとうございます♪
ワンコのラグは、裏の始末もほとんど終了〜ってとこです。
毛糸は、もう既に沢山あるので、もうこれ以上は必要ないじゃない?とか自分でも思うンですが。
絵の具と同様の素材と考え、パレットの色を増やすことに快感を覚えてます。(笑
コメントを投稿