2013年3月5日火曜日

You Betcha!

*今朝のモントリオール Dorval Airport 出発ゲート*


今朝は5時半に起きて Davidを空港に送った。

まるで遠距離恋愛。

期間限定での彼の単身赴任@米国ミネアポリス。



ほぼ1ヶ月振りくらいで家に帰って来た Davidなので、それはもう色々と面白可笑しい土産話も一杯あって。

ほんと人生って出逢いや発見や体験や修養に満ちてるなぁ〜を実感。

どんな人生を生きようと、今現在置かれた状況ってのは自分に課せられた何かしら意味のある試練とか挑戦とかなんだろうな、なんて。

でもって、Davidのある日のエピソード:その壱

メディカル・ディバイス開発のシステム・エンジニアとしてオフィスビル内のキュービクルで仕事中の彼の耳に、近くから、同じフロアに勤務する女性社員の声が聴くともなしに聞こえて来たそうで。

どうやら彼女は誰かと電話で話してるらしく。

彼女の会話に興味は無かったものの、何故か心地良く彼女の「喋り」が耳に馴染むので、ちょっとだけ注意を払って聴いてみると、何だかとっても懐かしいような聞き覚えのある話し方で。

「あぁ〜、この話し方、確か何処かで聞いたことある!」

そうは思ったものの、はて?果たして何処で耳にしたんだっけ???

うーん、うーーーんと、何処だったかなぁ???

彼女の口調:『Yah… yah.  Yah, you betcha.』

Yah, You Betcha!!!

で、ようやく思い出したのが映画『Fargo/ファーゴ』だったそう。



『Fargo』はご存知、コーエン兄弟の作品で、題名の "Fargo"自体は North Dakota州(州境にある小さな町の名前)らしいんだけど、映画の全編で舞台になるのが(すっかり忘れていたけれど←それほど気にも留めてなかったので) Minnesota州の Minneapolisとか、Davidが滞在中の St. Paul周辺なんだそうで、映画の中では特に意識して、その周辺の住民が喋る "Minnesota nice"とか "Singsong"とか呼ばれる "regional accent"と言うか "dialect"、つまり地方色の強い「方言」みたいなものを(映画での演出上の)効果の一環として強調されてたんだそう。

「その辺り」が実際にコーエン兄弟が生まれ育ってゆかりのある土地だからならではの愛着と言うか、拘りでもあったのだろうけれど、主演女優 Frances McDormandが演じる妊娠後期のお腹を抱えて任務に従事する女性警察官:"Marge"の強烈な存在感と共に、彼女の特徴ある喋り方や、ほとんど合言葉のように地元民が繰り返し交わす台詞の『Yah, you betcha.』の響きは、私でさえも未だに鮮明に思い出すことが出来るくらい印象的だったから。



そんな訳で、図らずも有名な映画の舞台になった町で暮らしている事を、地元の方言から知ったと言う。



そう言えば、あの話には色んなオチがあって、基本的にはフィクションでありながら、敢えて「This is a true story…」とかって映画の最初に記述したこともあり、映画の中で、広がる雪の平原の何処かに隠されたままの身代金を探し当てようと、日本からも出掛けて行った女性がいるとかいないとか。



大金には縁が無いケド、目の前に広がる3月の雪原で嬉しそうに遊ぶ犬(Trixie)を眺める平凡な人生も意外と幸せよね。

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