2016年8月11日木曜日

コンテストの準備

昨日、郵便受けに 『IKEA』の新しいカタログが届いてた。

夏の終わりの風物詩の如く、毎年コレが届くと夏も中盤を過ぎたのを意識させられ、カタログを開くのは楽しいものの、反面、少しだけ切ない気分で複雑。

そして夏の終わりのミネソタでは、毎年恒例の "STATE FAIR"が開催される。

元々は家畜の品評会や農牧業の情報交換の為のイベントで、そこに手作りジャムやパイのコンテストと共に他の分野でのコンテストにも発展したんだろうと思うけれど。

「◯◯村のメアリーさんのラズベリー・ジャムが今年も優勝した」とか、「ミネソタで一番美味しいアップルパイを作るのは◯◯村のジェーンさん」が有名とか、そういうノリの延長で、手工芸作品のコンテスト("Creative Activities")もあり。

更にその延長線上に芸術作品のコンテスト("Fine Arts")がある。

とにかくミネソタのフェアはアメリカ国内でも一二を争う規模らしく、来場する人々の数もハンパじゃないし、広大な敷地内には常設の建物としてそれぞれ Creative Activitiesのビルと Fine Artsのビルも独立して建てられていて、博物館か美術館仕様にガラスのショーケースが展示物の陳列用に幾つも設置されてる。

作品の展示には、アメリカ国内からプロの美術館員たちがやって来て、プロフェッショナルに飾り付け、同時に作品の審判もされるらしいし。

とにかく新ミネソタ民の私にとっては出展する意義のあるイベント。

去年は初参加で3つのリボンを受賞したけれど、今年は新たな挑戦として、そして仲間からの熱烈な応援もあり、Fine Artsにエントリーしてみた。

誰でも複数の作品を展示することの出来る Creative Activitiesと違って Fine Artsの部門に応募することが出来る作品は一つに限定。

そして、展示されるには、第一次審査と第二次審査をパスする必要がある。

どの作品で応募するか少し迷った後、「鹿の頭」で挑戦することに決め、まずは一次の写真審査をクリアし、二次審査に実際の作品を提出した。

せっかく苦労して搬入しても、審査で落ちた場合、回収に再訪しなければならない事もあり、それは何だかとっても残念で面倒だから、合格することを祈ってた。

それに、日本語では自称「手芸家」を認識して、その響きには満足しているものの、それを英語で自己紹介する場合、自分は "Crafter"ではなく、"Artist"でありたいと常に意識しているから、その為には自分の作品を Fine Artsの部門で認められることが必要不可欠な気がして、自分の中ではちょっとしたプレッシャーであり、懸念でもあった。

久々に味わう「受験生」みたいな心境での結果待ち。

だから余計に、"Congratulations!"のメールを受け取った時は本当に嬉しかった。

ミネソタで認められた Artistとしての第一歩って感じで。

とは言え、勿論、引き続き Creative Activitiesの部門にも仰山の作品群を持ち込み、フェアの期間中、展示して貰う訳だけど。

何しろカナダで体験した作品展は過去に、地元の図書館で、とか公民館での展示だったから、せいぜい多くて数百人程度の閲覧者だったかと思うけど、ミネソタのフェアでは桁違いでの規模の人々が押し寄せる訳で、多分、数千人とか数万人とかの人々の目に触れる事を考えると、それだけでも満足。

そして自分がモノを作る意義として、自分の作品を眺めて見てくれる人がそんなに沢山いて、そのうちほんの一部の人でも、作品を気に入ってくれたり、楽しい気分になってくれたりしたら素晴らしいかな、と気付いた。

Textile Centerの仲間が何気なく言った

「Mayumiの作る作品はいつも "uplifting"だから好き」

という言葉が耳に残って、私の中で何度も繰り返すうちに、それまで求めていた答えのようなものに導かれた気がして、今、その言葉をくれた彼女に感謝している。

そんな訳で最終的に出展する作品は全部で12、つまり1ダースですな。

幾つのリボンを受賞することが出来るか?は全くの予想不可能なボーナス特典で。

取り敢えず明日は「鹿の頭」の設置に会場へ出向く予定。

あとはフェアの開催前夜に "Vernissage"(←アメリカではこう言わないかも知れないけど)があったり。

フェア開催中は一人で足を運んで(家から歩いて15分程度だし!)、多分、1日中掛けて作品を見て回る予定。

合間には勿論、日本の「お祭りの屋台で売られてる」みたいな State Fair限定での特別な食べ物をあれこれと間食しながら。

でも規模を考えるとやっぱり一日だけでは無理かも知れないけど。


*最終的に仕上がった「12 days of Christmas」には
数え歌での順番を追加でつけ足した*



*3番の "French Hen"のプロップにはフランスの象徴でもある
背景のエッフェル塔の他、Gateau au chocolatも作った*



*9番のレディにはドレスと、揃いの花飾りを頭に*




余談で、火曜日に外出の際、店頭にはハロウィンの小物が並んでるのを見て小躍り。



魔女の人形を見るとワクワクしてしまう。

今年は実物大の魔女を制作予定だから特に楽しみ♪






2 件のコメント:

ミリンダ さんのコメント...

「鹿の頭」受賞 おめでとうございます!!
素晴らしい発表の場ですね
見せてもらう方も見てもらう方も刺激的ですね
まゆみさんにピッタリのミネソタ生活 
これからも素敵な作品楽しみですが 実物が見られないのが残念です
流石にミネソタまで出かけられない・・・・

Mayumi さんのコメント...

keiko ミランダさん♪

あ、ありがとうございます。
まぁ正確には受賞と言うより「エントリー出来た」って段階ではありますが。(汗

最近になってようやく作品を多くの人々に見て貰える快感のようなものを味わってます。
今までは余り自信がなく恥ずかしいような思いもあったのですが。

デルタ航空は羽田への直行便を飛ばすことになったらしいです。
成田しか利用した経験がないので次回、日本へ行く際どんな感じか楽しみです。