2015年5月4日月曜日

メキシコ料理: La Casita

長年住み慣れたカナダを南下して、家族で初めてのアメリカ暮らしを体験してみると、色々と土地柄や文化的な違いでの発見が多く何かと刺激的。

ミネソタは国境を挟んでカナダと接してる分、気候的にも文化的にもカナダに似ていて、多分、アメリカ国内でも最もカナダに似通った州の一つかと思う。


それでも、今迄と違って新しい事の一つには「メキシコを身近に感じる」こと。


勿論カナダでも、コーンチップスや Avocado/アヴォカドで作った Guacamole/グァカモレなんかは極一般的にスナックとして食べてはいたけれど。

それでも、やっぱりアメリカで食べるメキシコ料理は何となくもっとホンモノっぽい雰囲気があるし、スーパーマーケットに並べられてる食品や食材の中にも、メキシコを身近に感じさせるようなものが沢山、種類豊富に揃ってるのを感じる。


瓶入りの salsa/サルサなんかにしても、勿論カナダでも色んな種類のが売られてはいたけれど、ここで売られてる種類やブランドの数の比ではない。

これまで試して来たサルサの中で、自分にとって一番美味しいと思える商品もここ、アメリカで見つけた。


言語の面では、フランス語が公用語だったケベック州でのストレスから開放されて、ここでは勿論、英語が公用語であり、見知らぬ人とも躊躇することなく取り敢えず英語での会話を切り出す事が出来るのは、本当に気楽で気軽で文字通り stress-freeな感じが良いんだけど、それでも「第二の言語」としてスペイン語の存在感は大きい。

カナダで買う商品は常に、英語とフランス語との説明が印刷された包装だったのに対して、アメリカで買う商品には時々、英語の他にスペイン語での印字がなされてる事も多い。

それだけやっぱりメキシコからの移民や滞在者が多いんだろうな、と。


さてさて、そんな訳で、勿論、この界隈にもメキシコ料理のレストランは多く。

毎週末、家族4人が順番でレストランを選択して外食かテイクアウトをする新しい習慣の我が家では、今週末 Davidの選択権で、彼が選んだのがメキシコ料理だった。

辛い料理が苦手な彼なのに、それでも何故かインド料理とかメキシコ料理とか、エスニックな料理が大好きなのよね。


今回、開拓した地元のレストランは『La Casita/ラ・カシタ』と言う店。

これまた家から車で5分程度の便利な場所が嬉しい。

初めて行くレストランには、いつもドキドキの期待感があって楽しいんだけど、この店は、一歩足を踏み入れた途端に、もの凄く明るい解放感があって、屋内なのに何処かの「中庭」に出てしまったような錯覚。


高い天井に陽気な音楽と人々の笑い声が響き渡って楽しい雰囲気。

テーブルについてメニューを見る間で、「お通し」的に運ばれて来たのは勿論コーンチップスとサルサの組み合わせで。


これに注文でグァカモレとケソ(チーズフォンデュみたいなディップ)を追加。

さすがに何もかもが自家製風で、新鮮に作られてる感じで美味しい♪


私の先入観で、メキシコ料理の種類はキリもなく多くない気がするんだけど、シンプルなメニューの中から選んだのは、グリルド・ステーキ・ファヒタ(Fajitas)。


鉄板の上で焼かれたステーキと、、、

*手前の器は、リフライド・ビーンズ:
豆を潰したものにチーズが乗って焼かれたもの*


トルティーヤに包んで食べる為の野菜やチーズのお皿と、

あとは小麦粉で作られたトルティーヤのラップが別のお皿で運ばれて来た。


こうして見るとやっぱりメキシコ料理ってシンプルな具材なんだな〜ってのを実感。

でも! 

どれもこれもが本当にシンプルに料理されただけで、とっても美味しいと感じた。


それで思い出したんだけど。

カナダのオンタリオ州に住んでた頃、Davidの同僚のメキシコ人(ホルヘさん)と家族ぐるみで親しくお付き合いしてたんだけど。

彼等の家での食事に初めて招かれた時、ふるまってくれたのが本格的なメキシコ料理で、馴染みのない私の目には、それが何だかとっても地味なものに映った。

今思えば、多分あれは自家製のトルティーヤで、小麦粉をこねて丁寧に作ってくれたものだったのだろうと思う。

何でもっと有り難くしみじみと味わって楽しまなかったんだろう。。。と後悔。

あの頃の私は今よりももっと無知で、文字通り"ignorant"だったと感じる。

今よりも若くて、(島国の)日本を離れたばかりで、異文化に対する理解や尊敬の念が浅かったんだろうな、と思う。

英語を何とか身につけなければ!ってのに必死で、フランス語は勿論、スペイン語に目をくれる余裕も無く、無我夢中だったんだろうって自分を思うと滑稽でもあり、少しだけ胸が痛む。


とにかく未だにメキシコ料理と言うと、ホルヘさん一家を懐かしく連想する。

純粋で「善人」を絵に描いたような人々だったので、何かと腹黒な自分のことが後ろめたいような気持ちにさせられ、無欲で正直な生き方について考える刺激を与えてくれたんだけど。


あ、余談で、子供たちは同行しない選択で家にあるもので昼食を賄い留守番。

十代の二人にとって、日曜日のランチに出掛けるのは面倒らしく、だからそのお陰で、Davidと私にとっては珍しく夫婦だけで外出するランデブーみたいな♪

実際、たまに二人だけで出掛けるのは新鮮な気分。

家ではいつも4人家族の「集団」って感じで、夫婦と言うよりは父親と母親って役割りの存在感が前面に立ってしまうので。

とは言え、その一方では、あと数年もしたらきっと子供たちは自立/独立して家を離れるだろうし、そうしたらまたずっと「老夫婦」二人だけの生活になってしまうんだなぁ〜なんてのも想像して、何だかそれも妙だし、寂しく静かな生活は未だ余りピンと来ず、想像し難い気もする。


とにかく二人で静かにのんびりと日曜日の昼食を楽しみ。

改めて北米での外食の特典に感じるのは、店で食べ残した料理の持ち帰り用の容器が貰えること。

店によって容器の質やデザインは異なるけれど、持ち帰り出来るのは嬉しい。


「お土産」的に持ち帰り、その日の晩ご飯に変身!


凄く合理的だし、経済的。


また一つ、お気に入りのレストランが出来たので、来月、義理の両親が来る際、彼等を連れて行ってあげようと思う。



おまけの話:

店の名前が「ラ・カシタ」なので、私がどうしても連想してしまうのが♪ラ・クカラチャ♪だったりして、思わず唄ってしまうんだけど。

それにつられて、Davidと Kaitoも一緒に唄ったりして。

キッチンで皆で揃って唄い出すのはいいとして、

♪ラ・クカラ〜チャ、ラ・クカラ〜チャっ!♪と元気よく唄うサビのあと、続く歌詞が分からず、、、映画『Bug's Life』のシーンみたいに顔を見合わせた後に取り敢えず、♪ラララララララ〜〜〜♪とやり過ごすのに大ウケ。




La Cucaracha、かのジプシー・キングスも唄ってました!








2 件のコメント:

yana さんのコメント...

素敵なレストランですね。
リフライド・ビーンズ美味しそう!!食べてみたいわ~
横浜でお腹がすくと良くエルトリートというメキシカンレストランに行きます。
最近ではタコベルが日本進出と話題になっています。
家では(日本では)生のトルテイーヤが手に入らないのでフラワートルテイーヤを自分で作っています。作りたてはやっぱり美味しいですよ。息子は、沖縄で食べたタコライスが美味しかったともっぱらタコライスにしていただいています。
知り合いの(アメリカにお住まいの)お嬢さんが日本のおじいちゃんの家で、タコ食べたいな~と言ったらおじいちゃんがオクトパスを買ってきたという笑い話もありますよ。

連休は秋田に母の面倒を見に行ってきました。今年は初夏の陽気で、桜はとっくに終わり、つつじや、藤、ライラックなど咲いていて美しい新緑も堪能してきました。

Mayumi さんのコメント...

yanaさん♪

レストランの内装、素敵でした♪
ビーンズ、美味しそう、とは意外です。(笑
お豆類お好きなのですね。
見た目がちょっと「なに〜これ?」って感じですので。
でも実際、美味しいですよね、調理した豆料理って。

あ、ニュースで見ました、タコベルの再上陸!
前回は、何故、撤退になったのか?謎ですが。
単に飽きられたのかも?って予想です。(笑
日本市場は新しい物好きで飽き易い特徴ありますものね。

あら〜、自家製なんですね、トルティーヤ。
作り立ては格段美味しそうです。
タコライス、、、暫く食べてないので懐かしいです。
「タコ」のエピソードは実際にありそうですよね。
うちもタコを食べる際にはいつもソレが笑いのネタだったりするし。(笑

初夏の東北は気持ちが良さそうですね。
ゴールデンウィークを境に一気に気温が上がる印象があります。