2014年1月4日土曜日

引越しを振り返る

何しろ毎日が氷点下の世界、−20℃とかの気温が続いたりしていると
「いったい何がどうしたら、誰が好き好んでこんな気候帯に生息することになるのか? まるでキチガイ沙汰だな、フッ」
と呆れて投げやりな気分にさえなってしまう。

そんな中での引越しであるから、当日の天候は更に懸念を要し。

とにかく雪嵐とか氷雨とかでないよう祈る気持ちで。


まぁ何事も過ぎてしまえば笑い話。

大変だった事も過去になってしまえば忘れてしまうので、だからこそ同じ失敗をまた繰り返してしまうんだろうけれど。

次回は、出来ることならばやっぱり冬場の引越しは避けたい。

てか、引越しそのものも出来ることならば避けたい、ってのが本音。

でもまぁ、色んな場所で色んな家に住んで見る体験は魅力だけど。


Davidと結婚して以来、大小さまざまな引越しを経験したのを懐かしく遠い目で思い出しながら、これまで暮らした色んな家々を回顧。

まず日本では、田舎で田んぼの中のアパートから、地方都市で市街近郊のアパート、東京都内の高層(?)アパート、カナダでオンタリオ州の借家、初めての持ち家、ケベック州で義理の両親宅での居候、人生で二軒目の持ち家、そして今回、アメリカで初めての借家暮らし。

日本からカナダへの海外引越の際は息子も生後8ヶ月だったし、引越し荷物が船での輸送に1ヶ月以上掛かり、その間は義理の両親宅に滞在し、引越し先を検討し、借家を探し、契約するまでの間に数ヶ月を要し、その間に日本人である私の永住権を取得する作業とか、北米で車の運転や生活そのものに慣れる期間とか、色々と初めてで手間の掛かる、時間を要する大掛かりな引越しだった気がする。

まぁ、どの引越しにもそれぞれのドラマがある訳で、印象深く、関連するエピソードが芋づるよろしく繋がっているんだけど。


今回の引越しはやっぱり再びの国境越えと言うこともあり、私たちの人生の中では2つ目に大きな引越しイベントだったんだろうと思う。

再び、カナダ永住権を持つ日本人の私の米国でのビザの件もあり。

子供たちはカナダ国籍であるから NAFTA(北米自由貿易協定)のお陰で何の問題もなく Davidに付随して米国で暮らせる権利があるのを見ると、私もいい加減カナダ国籍を取得しようかって気持ちになる。

二重国籍が可能で、日本国籍を諦める必要が無いのであれば、勿論とっくの昔にカナダ国籍の申請をして入手してた筈なのが悔やまれる。

その観点では、日本はやっぱり保守的な国に見える。


引越し業者の選択肢も色々あるけれど、さすがに日本企業の引越しサービスは凄いなと、北米のそれと比べて感心させられる場面は多い。

だからと言って、再び日系企業に引越し業務の依頼をする機会は残念ながら私たちには無い(高価なので)ような気がしてはいるけれど。


北米に根ざした引越し業者もプロ意識はそれなりに高く信頼出来る。

ただ、時間には比較的ルーズだったり、細かい配慮には欠ける。

今回の例で言えば、朝8時か9時に来る予定のトラック到着が10時半頃だったり、土足のまま家と外の往復を繰り返すので、雪や塩まみれの安全靴に床やカーペットが踏み荒らされて悲惨な状態になったり、あとは引越し業務用の段ボール箱も日本業者のに比べれると粗悪で薄く、蓋が真っ直ぐ閉じなかったり、表面がザラザラと紙ヤスリみたいでテープが貼り付き難かったり。

あ、あとは勿論、引越し作業が終了した時点で手伝ってくれた一人一人にチップ(引越し料金とは別で任意の額)を渡すってのも日本での引越しと違う点、かな?


いずれにしろ、北米での引越しは『United Van Lines』と言うのが主流らしく、各地でローカルな多くの中小引越し業者たちが「ネットワーク」として、その傘下にあるらしい。

そして今回、私たちの引越し記録備忘録としては:

*12月27日(金曜日) ケベック州での引越し日

- まずまずの晴天で小雪がちらつく程度、気温は−10℃前後

- トロントからの運転手 Tomさんとスタッフ3名の計4名での作業

- 朝10半頃から、夕方の6時くらいにようやく終了

- 大きなトラックの中には、別のクライアントへの配達品である「車」が一台積まれていて、ちょっとビックリした

- 犬の Trixieと子供たちは義理の両親宅で待機


*12月31日(火曜日) ミネソタ州での引越し搬入日

- 小雪で激寒−20℃以下

- 再びトロントの運転手 Tomさんと現地スタッフが3名で計4名

- 国境での検問ではトラック丸ごとX線に掛けられたとのこと

- 朝8時に来ると言われたけれど、予想外に早く7時半頃やって来た

- 床に予め古いカーペットの端切れを敷いておいて保護

- Trixieはキッチンで待機、子供たちは雑用(ドアの開閉とか)手伝い

- 手際良く作業が進み、午後2時過ぎに完了


当初、引越し搬入日は年明け2日か3日になる見込み、と言われてたのを、Tomさんが便宜を図ってくれ年内に受け取ることが出来たのは良かったし、有り難かった。

何しろ、空っぽの新居では家財道具は一切なく、自分たちで持ち込んだ「サバイバル用具一式」と、それに寝袋が3つだったので。

暖房が入っているとは言え、ガランとした大きな家の床に置いた寝袋で眠るのは、まさにボーイスカウト時での「ウィンター・キャンプ」よろしく、一種の「修行」の強行に近いものがあり。


引越し搬入後は大晦日の晩でもあり。

とは言え、年越し蕎麦などと言う存在さえすっかり忘却の彼方。

とにかく年末最大の懸念だった大騒動の引越しが無事に終了した安堵感に、これまでの疲れとか空腹とかが一気に押し寄せる感じで。

みんなで車に乗り込み、近くの『Perkins』へ直行。

*我が家2013年の年越しMenu:Erikaはハンバーガー*


カナダで大晦日だと、どこの店も夕方5時くらいには閉店して、翌元旦もお休みだったりする記憶なんだけど。

さすがにアメリカは24時間営業の店が多く、しかも年中無休っぽい店が多そうな印象で、ちょっとしたカルチャー・ショックの一端。

*私はステーキと海老のフライで年越し*


なので、「引越したばかりのどさくさに料理も出来ず、大晦日の晩餐にも拘らず仕方なく安価なファミリー・レストランで食事する羽目の可哀想な私たち一家」って認識を覆すべく、案外と店は賑わっていて、楽しそうに食事する幸せそうな人々が多いのにもちょっとだけ驚かされた。

しかも他聞に漏れず、元日から営業するらしいし。凄っ。


6 件のコメント:

まゆみ さんのコメント...

-10℃とか-20℃って聞いてもポカ~ンとしてピンとこない南国生まれの南国育ちの私。本当に大変な引っ越しだったんですね。年越しは、ファミレスでというのも、まゆみさん一家には、かってない出来事でしょう。年中無休の24時間営業は、カナダと違い、やはりアメリカ。色んな違いがあるんですね~。

まだまだ段ボールとの格闘が続くのでしょうが、早く落ち着けるといいですね。お気に入りのレストランとかも見つかりますように。

yana さんのコメント...

私もミネソタに引越したのが冬だったので
何でこんな所に人がすむんだろうと思いましたよ。その分春の感動はひとしおでしたけど。
やっぱり、お食事はビッグサイズですね。(笑い)
byerly'sというグロッサリー(ミネアポリスとセントポールに何軒かあると思いますが)ちょっと高級な食材があり、おいしいデリカもあって、行くのが楽しみでしたよ。もし近くにあったら行ってみてね。

Mayumi さんのコメント...

まゆみさん♪

本当に、気温って数字だけ聞いても実感が湧きませんよね、きっと。(笑
今は南国へ逃避したい欲求に駆られてます。

アメリカはさすがに合理的だなーって感じる場面が多いです。
大晦日に家族揃ってファミレスでの食事は、初体験で、でも、そういうのもアリなんだって感じで、固定観念を覆される良い機会も多そうです。

少しずつ家にも土地にも馴染んで行けたらいいな〜と思ってます。
素敵なお店やレストランやカフェにも出逢いたいです♪

Mayumi さんのコメント...

yanaさん♪

本当に、何で人々はこんな所に住んでるだろう!?ってくらいに寒いですよねー。(笑
春を待ち望む気持ちは大きいですね。
重たいコートやブーツが不要な季節が、早い来ないかと切望の毎日です。

アメリカンサイズの食事にカラダもアメリカンサイズにならないように気をつけるのは大変そうです。

BYERLY'S! 情報ありがとうございます。
早速、検索して、最寄りの支店へ行ってみました!
グルメな高級スーパーって感じで、買物が楽しめそうなので、特別な時の一軒って感じの存在ですね。
普段は多分、RainbowとかCubsとかを贔屓に。(笑

yana さんのコメント...

Rainbowは家のすぐ裏にあり3歳の娘の手を引いて私も2日か3日に一度、頻繁に行きました。Cubsはまだない時代でした。
シカゴやミネソタの寒さが新聞に出てましたが、いよいよ1年で1番寒い季節に突入ですね。2月いっぱいくらいは我慢の季節ですね。
どうぞお疲れが出ませんよう!!

Mayumi さんのコメント...

yanaさん♪

ありがとうございます。
日本でもニュースになってたなんて凄いですよね。
ミネソタ州の寒波って。(笑

Rainbowの近くにお住まいだったのですね。
とは言え、数店舗あるようですが。
私はFalcon Heightsの近くです。

スペル、私の間違いでしたが、"Cub"でした。
スミマセン。
必需品がかなり豊富に揃う店で気に入りました。

冬、長過ぎますよね。。。(泣