2012年8月21日火曜日

住環境

日本で3週間滞在した後で、カナダで友人宅に週末の滞在をしてみると、改めてしみじみとその住環境の違いを実感させられる。

と言うか、まぁ生活習慣そのものの違いなんだろうけれど。

北米の住宅では、ほとんど大抵の場合「ゲストルーム」を備えて、来客があった際にはいつでも泊まって貰える用意が整ってる。

大きな家だから、とか、お金持ちだから、とかの理由でなく、例えこじんまりとした平屋建ての家や、都会の集合住宅暮らしであったとしても、(私がこれまで知る限りに於いて)多くの場合は予備の部屋と言うのが最低一つくらいはあって、その部屋を「来客の泊まる部屋」としてベッドを置き、部屋の壁の色とコーディネイトした寝具で揃えたり、パッチワークのキルトで作られたベッド・スプレッドや、手編みのブランケットなどで覆われてる、、、って場合も多い。

ゲストを気軽に自分のテリトリーに招き入れる、開放的な文化なんだろう、、、ってのと同時に、独立した(ドア付きの)ゲストルームをあてがうことによって、お互いの「プライバシー」(←重要)を維持するって部分に重きが置かれてるのを感じる。


オンタリオ州の Darroch & Carolyn宅で滞在する際、私たち夫婦に用意されてるのは半地下にある「マスタード色」の部屋で、北米での典型的なゲストルームの要素である、1:ベッド、2:ベッドサイド・テーブル+ランプ、3:衣類を入れる簡易ダンス、の3点が備え付けてある。


ある意味、ちょっとしたホテルに泊まるのと変わらない快適さで。



半地下のベッドルームの窓からは裏庭の芝生と、敷地の向こうに広がる林の木々が見えるだけで、プライバシーが守られてる安心感。

因みに娘の Erikaは半2階にある「ペパーミント・グリーン色」の(ゲスト用にしつらえられた)部屋を使わせて貰い、息子の Kaitoは半地下にあるファミリールームを急遽ゲストルームとして、大きくて頑丈なソファを簡易ベッドとしてそこに寝た。(キャンプ慣れしてる彼は、寝袋さえあれば何処でも眠れるし!)

そして更に、ゲストが専用で使えるバスルームがあって、ゲスト用のバスタオルをはじめ、シャンプーなどのバス用品類もゲストが使いそうなモノは大抵、用意されてる。

一方、日本の住宅では、新しくて現代風の家屋であったり、幾つもの部屋を備えた大きな家であったりしても、意外と未だに北米のような意味合いを持ったゲストルームってのを備えたお宅には、余り出逢ったことがない。

うちの実家は勿論、あちこち都心近郊での友人宅に泊めて貰った経験からすると、畳の間か床張りの間かに拘らず、大抵の場合は「そこらへんの空いたスペース」に布団を敷き詰めて皆一緒に「雑魚寝」ってパターン。

まぁ、それはそれで楽しかったりもするんだけど。

北米で、子供の頃から独り、子供部屋で寝て育ったうちの子供たちと一緒に、文字通り「布団を並べて」同じ部屋に眠るってこと自体が、とっても新鮮で貴重な体験ではあったりするし。

いずれにしろ、こんな住環境の違いにも、北米と日本とでの「人との距離」や「個人的なスペース」の根本的な違いを見る気がして面白い、、、のではあるけれど、だからこそ、たまに日本へ行くと、余りのプライバシーやテリトリーの尊重の無さに、時々、自分の領域を侵される感じの心地悪さを抱くって現実も否めず。

それはもう、どうする事も出来ないのではあるけれど。



0 件のコメント: