2014年10月29日水曜日

初めての Nuno Felting

ミネアポリスの『Textile Center/テキスタイル・センター』は繊維関連のアーティスト達にとっての "Hub"として、染色や織物の設備を整えた施設であり、膨大な量の関連書籍を蔵する図書室や、頻繁な企画展が開催される展示室も備えた素晴らしい場所で、だから即座に会員になった私は割りと足繁く通ってるんだけど。

昨日は私がたまたま持参した「かぎ針編みで花のコサージュを作る」日本語で出版された日本の本を、図書室の管理員 Nancyさんが目ざとく見つけて、
「何?この素敵そうな本はっ!?」
と手に取ると、
「ちょっと出版情報を書き取らせて貰っていい?」
と訊くので、はい、どうぞ♪と答え、
「でも、これって日本語での出版ですけど。。。?」
と指摘した私に、
「日本の出版物は目に見るだけでも綺麗だし、編み図が解り易く記述されてるから地元民にも好評なのよ」
ってので納得。

この本が取り寄せられて実際にセンターの図書室の本棚に並ぶ日も近いかも。

何しろ繊維関連の手工芸本を専門に集めた施設としては、アメリカで最大らしいし。

こういう面でとても充実して優遇されたミネソタ州と言う土地柄の横顔。

恵まれた環境に住むことが出来て幸せ♪


そんなセンターなので、希望すれば気軽に参加できるような企画イベントやワークショップ、お教室なども頻繁に催されて、私はこの間の日曜日にあった "Nuno Felting/布フェルティング"のクラスに参加してみた。

講師は地元で活躍するアーティスト:Jill Lynnさん
http://www.jilllynn.com


"Wet Felting"(←You Tubeを見て学習)も、"Needle Felting"(←日本の出版物を見て学習)もそれなりに見よう見まねで自己流に経験のある私にとって、"Nuno Felting"は未だ経験が無く、かねてから興味津々ではあったんだけど、ワークショップの参加料とか講習料とかがいつも高額で二の足を踏んでいた。

正直、今の時代、何でも You Tubeのヴィデオを見れば自己流で出来るし、材料は大抵のものが何でも "Etsy"で取り寄せることが出来るし。


が、今回、テキスタイル・センターでのセッションは割りとお手軽価格で、しかもセンターの会員には割引きの会員価格もあったりで、即座に申込みしていた。

定員が果たして何名だったのか?知らないけれど、参加者は私を含め9人。

女性ばかりで和気あいあいと実験的な作業が出来て、楽しい体験だった。


時間の制限もあり、最終的に自宅で仕上げることにはなったのであるけれど、なので結局のところは自己流仕上げで余計なこともしてしまい、出来上がった作品 。

*乾燥機に入れた段階で熱を加え、縮ませた*
(本来は「空気乾燥」させ、縮みを最小限に抑える手法らしいケド)



 当日、まずはセンターに早めに到着。

到着した人から順に好みのシルク・スカーフを選択。


綺麗に手染めされたシルクは色合いが微妙にどれも綺麗で、選ぶのに苦労したけれど、早い者勝ちって感じに、早く着いたのは正解。

実際、私が選んだ配色は1本しか無かったし。

*ミントグリーンとピンクがかったピーチ系の色合い*


Jillさんが実際に、シルク・スカーフの上にウールを配して説明してくれた。


作品見本もあれこれ見せてくれて、加工の効果や配色デザインの参考に。




実際、スカーフとして仕上げられた作品も見せて貰ったり。


「穴開き」のデザインにそそられたのではあるけれど、何しろ実験的な第一回目でもあるし、取り敢えずは基本的な技法の習得を集中して。


シルクの縮み具合とか、ウールの色の混ざり具合とか、意図的にデザインを操作することが出来るようになるにはちょっと練習が必要そうで。

*ちょっと配色には失敗した感もあり*

とは言え、事故的にランダムなデザインに仕上がるのは私のいつもの様式だし。

*敢えてウールを置かない部分との素材感のコントラストも魅力*

「思い掛けない」表情の仕上がり、って部分に魅力を感じる。

そういう意味でも、ウール側(表)よりも、シルク側(裏)の微妙な色の混じり具合とか、表面の不規則な縮み具合の方が好きかも。。。

*ミントグリーンとピーチの組み合わせは、うん、やっぱり私の好きな配色かも*


要は、シルク素材の上にウールを置いて、洗剤液を掛けて、丸めて乾燥機に放り込み、常温の空気乾燥サイクルで廻す、、、と言う今回の技法。

シルク素材(コットンや化繊などでも出来るらしい)に入り込んだウールの繊維が縮む際に引っ張り合って、表面に凸凹を作りだす。


個人的には、バブルラップで寿司巻き状態にしてギュ〜ギュ〜と押すやり方が好き。

あとは熱を加えて少し縮ませるやり方も好き。


とにかく、とても実験的であり、病み付きになりそう。


ってので、Jillさんが手染めしたシルク・スカーフ素材を3本買って来た。

クリスマスも近いことだし、義母と義妹へのプレゼントにそれぞれ彼女たちの好きな色合いで作って見る予定。

ま、飽くまでも実験なので、彼女たちは "Guinea Pig"ってトコですな。


結果がどうであれ、"Handmade"効果の魔力があるし、ちょっとくらい「何コレ?」的な仕上がりでも "Art"として誤摩化せる「逃げ道」があるのが素敵♪





2 件のコメント:

yana さんのコメント...

楽しそうですね。
絹とウールウールの組み合わせ・・・すごいアイデアですね。
日本からミネソタに行く時、そこどこ?って言う感じだったけど、大企業も多いし文化的だしスポーツも盛んで本当に豊かなところだと思いましたよ。たくさんその恩恵を被ってくださいね。
楽しい事をしていると、寒さも半減することでしょう。

Mayumi さんのコメント...

yanaさん♪

ありがとうございます。
本当に私も同様で、ミネソタって、日本人にとっては余り縁のない土地なので予備知識とかほとんど無いですものね。
ほんと、文字通り「蓋を開けてビックリ!」って感じです。
この土地での生活、本当に満喫してます♪
あ”、でも冬が来るのはどうかなぁ〜。
寒さと暗さと長さ、、、怖いです。(汗