2012年7月28日土曜日

熱いロンドン

モントリオール市街へ行ける通勤電車の無料定期券が9月いっぱいまである、と Davidから言われ、だったら使わないと勿体ない!と思い、急遽、当ても無く市街へ遊びに出掛けようとかと思ったんだけど。

食材の買い出しだとか、銀行へ行く用事だとか、地元図書館に行きたかったりもしたので、思い立った市街行きプランは来週まで延期にした。

これまでの経験上の私的ジンクスでは、軽い思い付きで行動すると予定外の失敗に見舞われる、って可能性も少なからずあったりするような気もするし。まぁ場合にも依るんだけど。


市街へ出掛けなかったお陰で、ロンドン・オリンピックの開会式をライヴで観ることが出来た!


実はすっかり忘れてはいたんだけど、4年に一度のイベントだし、出来れば観たいと思ってたから、今日の遠出は潜在意識的に阻止されたのかも?なぁんて思ったり。

ロンドンとの時差が5時間前後のお陰で、開会式の生中継はモントリオール時間の午後4時から、カナダの"CTV"チャンネルで観ることが出来た。

熱狂的なオリンピック・ファンと言う訳ではないので、競技も開会式の模様も、欠かさずに観るって訳ではないんだけど。その証拠に、前回、中国の時の開会式の模様とか通しで観た記憶が無いし。ってのはまぁ、開催国との時差の関係も大なのだろうけれど。


いずれにしろ、オリンピックってのは私にとって壮大な人間ドラマ過ぎて、いやぁ、もう色んな場面に感動が散りばめられ過ぎていて、つい感情的になり過ぎてしまって思わず涙腺が緩んじゃう場面多過ぎ。

オープニングのセレモニー/開会式を観ていても、各国の選手団が入場行進する場面で、世界の国々から大勢の選手たちが誇らしげな笑顔を浮かべて、自国の旗を片手に堂々と行進する様を観て感動してしまった。

各国代表として厳しい試合を勝ち抜いてオリンピック会場まで辿り着いた選手たちは、既にもうそれだけで皆がみんな金メダルものって感じで。

皆よくやったね、良く頑張ってここまで来たね!

特に名も知られていない小さな国を代表して、2人とか5人とかの少数な選手団だったりすると余計に。

数百人の選手団から成る大国に比べたら、施設や練習場だって充実してないかも知れないし、コーチ陣だって豊富にいないかも知れないし、経済的な支援も少ないかも知れない。

それぞれの選手が置かれた多様に異なる環境の中で、それぞれの生まれ持った資質を活かして、夢を信じて頑張り続けた成果がオリンピック。そんな気がして。

なので私的には、どこの国がメダルを幾つ獲ったか?なんてのは、もう殆どどうでもいいくらいに二次的な事だったりする。


それでもまぁ、入場行進の中継で"CANADA"の選手陣が場面に登場すれば「イェ〜い!」って感じに盛り上がったりはするけれど、勿論。(←基本ミーハーなので)

だから当然、"JAPAN"の選手団が登場するのも辛抱強くTVの前に座って待ってたんだけど。

"ITALY"、"JAMAICA"と紹介されて、あぁ次だわ、次っ!と待ち構えてたのに、ほんの1〜2秒の画像で場面は"JORDAN"選手陣に変わり、日本は国名や旗手名や選手団の人数紹介のテロップさえも(カットされて)映らなかったからビックリ、、、ってかガッカリ。

余りにも予想外のカットに唖然。

半ば放心状態で「CTV、ニホンをカットしたよぉ〜!」と何度も叫んだら、Davidがいかにも申し訳なさそうに「カナダを代表してお詫び申し上げます」ってので笑ってしまったケド。


いずれにしろ、各国代表の選手団を見てるだけで、その国々の民族衣装的なものが見られたり、国旗や民族衣装を反映したデザインのそれぞれ個性的なユニフォームが見られて楽しかったり、選手たちの骨格や体型、顔立ちに見られるその国ならではの特徴が興味深かったり。

あとは選手たちの表情とか動作や行動なんかにも国民性が見て取れる気がして、カナダの選手団の中には、カラダの大きな男性選手たちの何人かが小柄な女性選手たちを肩車してたりもしてて、本人たちが誰よりも一番楽しんでる光景は、いかにもカナダらしく微笑ましくもあり。

と同時に、「これってもし日本人選手団の誰かがしたらどうよ?」みたいな事を考えてしまうのはいつもの癖で。

この辺りには今でも大きな文化的ギャップを感じる。個人的に。

カナダでは主観的に自分が一番楽しく幸せな事を尊重するとしたら、日本では客観的にまず「他の人の目から見た自分がどうあるべきか?」を尊重するよう子供の頃から社会に教育されてる気がするので、特にオリンピックのような晴れの舞台で「他の選手たちと一緒に揃って行進するよう」指示されているであろう中、「選手同士での肩車」ってのはまずあり得ないだろうしタブー視されるんじゃないかなと想像する。飽くまでも想像だけど。


余談で、カナダみたいに多国籍多民族な国家で暮らしているお陰で、それこそ日常的に色んな文化的背景を持った異国出身者たちと出逢ってかかわり合う訳なので、カナダで知り合った全ての友人、知人、ご近所さん、趣味仲間、クラスメイト達、と色々含めると、それこそ合計で何カ国に渡って知り合いがいるか見当も付かず。

入場行進で紹介される色んな国を見れば、自然とその国に因んだ、過去に交友のあった人々も含め、懐かしい顔触れが次々と脳裏に浮かんだりするから面白い。

彼等も皆TVの前に釘付けになりながら、今現在暮らすそれぞれの土地で、それぞれ自国を誇らしく応援するのかな、なんて想いを馳せる。

彼等の多くが、自分の出身国を応援する傍ら、現住地の国も応援したり、配偶者の国や、成人した子供たちが赴任中の国や、または成人した子供たちの配偶者たちの国々もそれとなく心の中で応援するような状況もあったりして、国際化した近頃の社会では皆、応援するのも忙しかったりするんだろう。


私がオリンピックの最中に最も見苦しく感じるのは、自国の選手やチームがメダルを獲ることに捕われ過ぎて、応援する気持ちに熱狂し過ぎて、相手国の選手やチームが失敗することを望むような発言や発言をする人々。

国に拘らず全ての選手たちが正々堂々と本来の力を発揮すべき場所がオリンピックであるならば、どの選手にも、辛い日々を頑張り抜いた成果を発揮出来るチャンスであるべきだと思う。

誰も後悔する事の無い、見事な試合をして欲しいと願う。


私自身その昔、テニスの選手であったし、規模は小さくインターハイとまでも行かず県大会でのベスト8が最高ではあったにしても、それでも未だに覚えている、忘れられない試合の「後悔の一瞬」ってのを引き摺ったりしてるから、それがオリンピック選手ならば尚の事、ほんの一瞬のミスや迷いで試合を棒に振る事なんかがあったりしたら、その後ずっと悔やんだり恨めしく思うような人生を送ることだってあり得るんじゃないかと想像すると、それは余りにも可哀想過ぎて胸が痛む。

そういう意味では、種類は違うけれども、ギリシャ代表で三段跳び選手の女性がツイッターでの人種差別発言を理由に出場失格になってしまったことは、とても残念な結果だと思う。


あとは今年がミュンヘン・オリンピックでのテロ事件からちょうど40周年と言うこともあり、捕虜となって殺害されたイスラエル代表の選手やコーチ陣や、巻き込まれた関係者たち11名を正式にオリンピック会場にて追悼する機会を望むカナダ他の国々からの声が強くあったらしい。(IOC側の反発を受け拒否されたらしいけど)

平和の象徴オリンピックではありながらも、運営委員会ってのはまた別のレベルみたいで国益だとか力関係だとか人種問題だとかの歴史や軋轢、確執なんかが見え隠れしたりするのは残念。


いずれにしろ、カナダから参加してる代表選手たちは総勢277名だそうで、全ての選手の顔写真が新聞に大きく載ってた。

日本からは293人でカナダとほぼ同じくらい。

米国と英国はそれぞれ530人と541人だそうだからもう、メダルの獲得数が多いとしても納得。

出来る事ならば、代表選手が2人とか3人とかの国々に頑張って貰って、人々の先入観いっぱいの予想を裏切るかたちで夏のゲームを面白く引っ掻き回して欲しい、ってのが私の個人的な希望♪


でもって、今夜はBBQで焼いたチキンにピタ・パンとガーリック・ハマス、それに沢山の野菜で中東風?な夕食。って、オリンピックにあんましカンケー無いケド。だはっ。







2 件のコメント:

まゆみ さんのコメント...

平和の象徴であるオリンピックの渦中にあっての差別的な発言は本当に残念ですよね。

私も一番感動するのは、その競技を極めるための施設等もない環境や経済状況の中でも2人とかから参加している国の選手の姿を見るだけで胸がジーンってする感じで・・。メダルが何個とか、その色が何色とか・・全くそういう事は眼中にないタイプです。

でも、参加国の選手のここまで来るまでに過酷な練習に耐え、多大なプレッシャーの中で、精いっぱいの力を出し切っている様は胸を打たれますよね。

毎日、テレビから目が離せないでいる私です(笑)

Mayumi さんのコメント...

まゆみさん♪

オリンピック中継、楽しんでますか。(笑

今回のオリンピック、柔道では審判の判断が明確ではなかったり、バドミントンでは戦略的な「わざと負け」が認められず失格になったり、選手たちにとっては混乱したり、誤算だったり、って場面があったようですね。
何だかちょっと気の毒な感じで。

国によって、「メダルが誰のものか?」って価値観の違いみたいなものがある様子、興味深く思いました。

個人的には、メダルは選手個人のものであるべきって気はしますが。

日本では選手団の団長みたいな人とか、マスコミとかが、メダルの数を指定したりして、選手たちに必要以上のプレッシャーを掛ける気がするし。

中国の高飛び込みの選手の両親のコメントには、「娘(選手)は既に自分たちだけの子供ではない」ってのがあって、個人よりも「国に仕える」ってニュアンスを感じました。

どんな閉会式になるのか?ちょっと楽しみにしているところです。
(次回は勿論、開会式の入場行進で日本をカットしたCTVでは無く、米国系のチャンネルで見る予定ですが)←根に持ってる(笑