日本への帰省を計画すると、突然堰を切ったように私の中での日本と縁のある事柄たちがぼろぼろとこぼれ落ちて来る感じに、あとからあとから押し寄せて、懐かしい光景だとか場所だとか人々だとか、行きたい場所や見たい風景や、そして何よりも食べたい味の記憶だとか、そう言った諸々に圧倒されて脳内を占領されるみたいに、私の頭の中が混乱する。
普段いかに、そういった一切合切の日本に関連する感情や記憶や欲求なんかを「禁断」みたいに、意識的に押し込めて自分の中に封印して、まるで気付かない振りをして過ごしているかを思い知らされる感じで。
どうせ手に入らないものは最初から諦めてる、、、って言うか、欲しても叶わないから目を閉じてやり過ごす、と言うか、見えない振りをしてるのかも。
だって、そうそう簡単に日本へは帰れないから。
勿論、モントリオール周辺での今の生活は自分にもの凄く合ってると思うし、欲しいと思う情報やある程度のモノたちは手に入れることが出来るし、毎日の生活には満足しているのではあるけれど。
日本の、私の実家がある地元のレストラン(ファミリー・タイプのイタリアン・レストラン『エスト』)で、好んで食べていたメニューを懐かしく思い出して、この夏、帰省の際には是非また行きたいな、、、なんて思いつつ、でも思い出したらやっぱりどうしても食べたくなってしまった。
それで、今回初めて自分で再現してみた。。。
メニューは「ほうれん草のドリア」:
まず、バターで小麦粉を炒めて牛乳を加えホワイト・ソース(所謂ベシャメル・ソース?)を作り、ほうれん草のピューレを混ぜ入れる。
『エスト』のはホタテ貝が入ってるンだけど、今回は海老で代用。
耐熱(パイレックス)のオーブン皿に敷いたご飯と海老の上から、ほうれん草のホワイト・ソースを流し入れ、少量のパン粉と刻みチーズを散らして、
オーブンで焼き上げ。
オーブンから取り出した焼きたての熱々を食べるため、家族をキッチンに「ごはんですよーっ!」と呼んで、集まって来た彼等。
「???何コレ???」
「あぁ・・・・・・・・?」
「コノ気味の悪いミドリ色したモノは一体ナンデスカ!??」
↑が、それぞれ家族の反応。
うん、うん。確かに見た目ミドリ色した怪し気なモノだし。
無理もないか。
どうやら、家族みんなの脳裏では、↓こんなのを連想してたらしい。
*Calvin's Dad says:
"Honey, What the Heck Is This??"*
とか、
*Calvin says:
"Hideous Blob of Gelatinous Muck Oozes Out..."*
とか。
コミック(この場合『Calvin and Hobbes』)の中でも、「ミドリ色した訳の分からない食べ物」は不人気らしい。
あ、でも勇気を出して「食べてみたら美味しい」って。食後の感想。
私は、と言えば、懐かしい味に近く仕上がったものの、でもやっぱり帰省の際には「絶対行きたい」思いが強まったかな。
2 件のコメント:
ふふふ。食卓にのぼったこのドリアを見た瞬間のご家族の反応が可笑しくて想像しちゃいましたよ!でも、作業過程の写真見てても本当に美味しそうで栄養満点ですよね~♪
私の関心事。次回に、このドリアをリクエストするご家族が、何と言ってMayumiさんにおねだりするかですよね~。
「あの、緑色の美味しいドリア作ってよ!」かな???また、教えて下さいね~(^_-)-☆
まゆみさん♪
ほうれん草たっぷり!ってほんとカラダに良い気がしますよね〜。
北米のデコレーション・ケーキなんかだと、とっても日本人の色彩感覚では食べられそうもないようなブルーだとかパープルだとかオレンジだとか、あるくせに、でも「緑色の食べ物」ってのに抵抗あるっぽいのが面白いです。国民性というか、慣習というか。
ちょっとした「宇宙」的な食べ物のイメージがあるのかも!?(笑
さしずめ「エイリアンのドリア♪」って感じのメニューかな?あはは。
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