このグループのメンバーは皆、一筋縄では行かないような個性的な顔触れ。
それぞれの道で私よりも長い人生を生きて来た女性たちばかりなので、この輪の中にいると自分がほんのひよッ子みたいな気分にさせられる事も多く。
意見の食い違いで論争になると、それはもうまるで喧嘩ですか?みたいな勢いで、日本人の私だったらもう喧嘩別れして以降は顔も見たく無い状況なんじゃないか?と心配になるくらいの迫力で、正直言って怖いほど。
特に大統領選挙があった前後はピリピリとした緊張感もあったり。
支持する政党も違って、宗教観も違って、おまけにテキスタイル・デザイン上の趣味が合わずに意見が対立してる顔触れは、ひょっとして仲が悪くお互いの事を嫌ってるんじゃないか?って言うくらいに思えるのに、ところがどっこい、会の後で一緒に和気あいあいと昼食を食べに出掛けたりするのを見るにつけ、大人のオンナ同士ならでは、なのか、「北米の」大人のオンナ同士ならでは、の関係なのか、とにかく私にとってはまだまだ未知の世界であり、人間として到達してない成熟の過程があるのを実感させられる。
私は北米暮らしが長くなった今でも、日本社会で暮らした常識とか価値観を引き摺ってる部分があって、未だに「本音と建前」的な自分を使い分ける癖があったり、Noと言えない八方美人的なところがあるのも否定出来ないのを痛感してる。
Be Yourselfって、本当に難しい。
そして先週の火曜日もミーティングの後で昼食に出掛ける話になり、中華のブッフェがいいだの、グルテンフリー・ダイエットをしてるから食べられるものの制限があるだの、皆それぞれの嗜好や事情に固執して譲らず。
私みたいに「何でも食べられるから大丈夫♪」とか「多数決で多い方に行きます♪」って感じで、犬のように尻尾を振るってことが無いのは潔いほどで、感心と共に尊敬しつつ、私もいつかそんな域に達することがあるのかどうか?知りたい。
良く言えば順応性とか協調性があるのかも知れないけれど、余り強く自己主張する場面が無い私は、何だかやっぱり昔の日本育ちなのかな、と思う。
でもまぁ、そんな自分であることが心地悪いとは思わないので、これが私ならではの要素を反映した個性なのかな、とある意味、開き直って納得してる部分もあるけど。
ここぞ、という必要性があれば譲らない強さは袖の下に隠してるって感じで。
とにかく、グループが昼食に向かう先が分裂し、私は自分にとって、未だ行った事の無いエリアに行くと言うグループに付いて行った。
Dさんが運転する黄色いニュー・ビートルに乗せて貰い、"Kenwood"と言う小さなエリアにある "The Kenwood"と言う名前のお洒落で感じのいいレストランで昼食。
小さいけれど有名の本屋さんとか、額縁を作る専門店とかにも案内してくれた。
何だか雰囲気のある高級住宅地って印象のその地域に、Dさんも家を持っていて、過去に30年くらいをそこで暮らしたんだそうで、せっかくだから面白い建築物を外から見て廻るツアーをしてくれる、ってので、車で走って色々と説明をしつつ見せてくれた。
ミネソタのこの辺りには本当に個性豊かな建築物が多いのを日頃から感じて、素敵な建物や住宅を見るのは目の保養にもなってるんだけど。
その後、Dさんが車を停めて、これは特別な家って感じで、「これは今、誰も住んでない家なんだけどね」と話し始めたので、何だろう?と思ったら、何と!それは、かのフランク・ロイド・ライトが設計した家屋なんだそうで驚いてしまった。
*Wikiで拾って来た同じ家屋の写真*
勿論、勝手に敷地内を散策する訳にも行かないので、遠巻きに眺めただけではあるんだけど。
彼が設計した建物がこの周辺に幾つかあるのは知っていたし、夏の時期にツアーがあって、内観も出来るのも知ってたけれど、まだ機会が無かった。
せっかくアメリカに住んでるうちに、是非、いずれかの見学に行きたいと思う。
4 件のコメント:
まゆみさんの戸惑い 良くわかるような気がします。
少し違いますが 娘が 1年間インディアナに留学して帰ってきてから なんだか性格が変わった感じがしました。
物事に対して yes,no をはっきり言うようになって・・・・
私の思いこみかな っと思っていたら 大学の同級生からも 「貴女 性格変わったね~」
と言われたとか・・・
良い 悪い でなく 私にしたらなんとなく寂しい感じでした(八方美人的 はっきり断定的な意見を言えない性格の私には・・・)
多くの民族が混在する大陸で生きるにはしっかり自分を主張しないと理解してもらえないだろうな
単一民族で似たような性格の島国で生きるには あ・うん の呼吸で相手にも合わせる事も はっきり言いすぎては気まずい雰囲気にならないよう配慮する の違いかな と今は思います。
今は かって我慢していた私も出来るだけ自分の意志ははっきり伝えたいと思っています・・・特に主人に!! ハハハハハ
ライトの建築物は時代を超えての素晴らしさがありますね。
ミネソタにもあったとは知りませんでした。見学ツアー機会があったらぜひいらしてください!!
先日アメリカ時代からの友人(そちらのご夫婦は20年近く転勤でニューヨークにおすまいだった方です)とお会いしたのですが、お嬢様はアメリカで育ちそちらで結婚されているのですが、ボランテイア中にけがをされて1週間くらい入院されたのですがお見舞い金が少ないと訴訟を起こしているらしく、ママはそんなことやめればいいのにと言ってました。私はアメリカなら普通なんじゃない?っていったのですが・・・・
何でも一応主張してみるのがアメリカですよね。
5月のエアカナダの機内紙に娘が部署を代表して小さくですが出るらしくコンピューターでも見れると映像を送ってきたのですが、何だか生き生きしていて・・・主人とやっぱりあの子はむこうに行って正解だったかもね・・・と話しています。日本では学校でも仕事場でも何となく窮屈だったように思います。
環境ってすごいですね。
keiko ミランダさん♪
最後のオチ、、、ご主人に対して意思をはっきり、、、の下りにウケました!(笑
昔から「可愛い子には旅させよ」とは言いますが、旅に出た子供が成長と共に変化して戻るのは母親としては確かに複雑かも知れませんね。
1年間は長い留学でしたね〜。お寂しかったことかと想像します。
人間は変わりますよね〜、体験や環境によって、多分。若いうちは特に?
私も、若い頃に北米暮らしを体験してたら、きっと、今とは違う自分だったんじゃないか?なんて時々思います。
郷に入れば郷に従うべきなのでしょうけれど、それまでの常識が突然、非常識になるくらいの変化に順応するのは容易でないようです。
まぁ、例え何処で暮らすにしても、生きて行く限り学びと葛藤の繰り返しなのかも知れませんね。
yana(匿名)さん♪
『MIA』にも復元されたライト設計の建物の一部が、家具と一緒に展示されてたりします。
州外ですが、"Falling Water"には是非一度、足を運びたいと思っています。
興味深いところですよね、そういった一件は。
取り敢えず主張してみて要望が却下されたとしても、失うものは何も無い、と言う心理的態度ですよね、多くの場面で。
別の背景として、アメリカは医療費が高いので、自己負担を最小限に留めたい心理も容易に想像できますし。
弁護士が多いので、その道のプロが常に顧客を探してる土壌もあるし。
ちょっと話が関連しつつ逸れますが。(笑
今日たまたま、ユナイテッドのCAをしてた女性が家に来て、ユナイテッドの飛行機から引き摺り下ろされた旅行者の話題になったのですが、譲歩とか主張、交渉とか訴訟とか、アメリカならではの可能性を知ると興味深いです。
それに比べるとカナダはやはり温厚で「善い人」たちの土地柄かも知れません。(笑
環境、、、本当に大幅に違いますものね、日本とカナダとアメリカと。
文字通り、水を得た魚のように暮らせる場所があるのは理想でもあり、幸せなことですね♪
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