2017年4月9日日曜日

クリムトの世界#2

ミネアポリスのテキスタイル・センターにて、5月のグループ展に出展するシリーズの作品作りが、意外と早くに終了してしまった。

ちょっと呆気ないくらいに。

油絵で描かれたクリムトの絵画の世界をファイバー・アートの三次元で表現するコンセプトで、「アデールの肖像」「接吻」「クリムト本人」を作ったあと、最後の一点は「メイダ・プリマヴェシの肖像」。

*"Mäda Primavesi"*



彼女が描かれた時、9歳の少女だったという現実を、シャドーボックスの仕上げにも反映させたくて、背景の壁紙同様にお花で飾りたい気がした。

Etsyで見つけた Lucite/アクリル製の薔薇のビーズを注文して、大概の場合(Etsyであちこちの出店者から様々な商品を頻繁に購入してる体験上)は翌日に発送されて、手元に届くまでほんの2〜4日ってパターンに慣れていたので、そんな計算で素材待ちしてたから作業は中断状態だったのだけど。

発送されるまでに1週間も掛かったのは計算違いだった。

今週の金曜日が作品の持ち込み締め切りなので、気になってたんだけど。

昨日、ようやく届いて(アメリカは土曜日にも郵便配達がされるのがカナダと違うところで助かる!)開けて見たら、Lucite(ルサイト)ならではの控え目にくすんだ感じの色合いの薔薇たちが可愛くて、嬉しくなってしまった。

気に入った素材を使う時は作業にも気分が乗って捗る。

季節柄、薔薇のビーズを取り付ける作業はまさに「花を咲かせる」作業でもあり、♪枯れ木に花を咲かせましょう〜♪の花咲か爺さんの心境で楽しかった。

夢のように楽しい作業のあと、気がついて見れば作品が完成してしまってた。

あとはデリバリーを残すのみ。

勿論、嬉しいし、完成の達成感みたいなのはあるのだけれど、ずっと懸念だった締め切り日に間に合うよう意識して作業を進めて来たプレッシャーと言うかストレスから、一気に開放されてしまい、急に自由になった感覚が心もとないと言うか。

とは言え、次は別の作品応募の締め切りが7月にあって、それに向けての作業も進めてるので、今度はそれに専念することが出来る歓びがあるのは事実。

何だかかんだ言って、怠け者の私にとって「締め切り日」があるってのは効果的かも知れないな、なんて思ってる。


2 件のコメント:

yana さんのコメント...

この色合いは、クリムトにしては珍しいのでは?
私あまりクリムトには詳しくないのですが・・・・

今日銀座でお友達と待ち合わせををしてランチをしたのですが、
少し早く出て八重洲の越前屋(ご存知ですか?)に刺繍用の布を買うために寄ったのですが
外のショーウインドーの沢山のクロスステッチに交じってクリムトの接吻のクロスステッチがありました。
すぐまゆみさんを思い出しましたよ。
あまりにも平面的でインパクトがなく全然素敵とは思いませんでしたが・・・額縁だけは合っているな~と思いましたけど・・・・
やはりまゆみさんのように3Dで表現する方があっているんですね。

食事の後は千鳥が淵まで足をのばし満開の桜を堪能してきました。

Mayumi さんのコメント...

yanaさん♪

クリムトの代表作と言うとやはり金色のイメージが強いかも知れませんね。
ピンクの背景は、9歳のモデル自身の部屋が実際の背景なのかも?と想像します。
彼女の母親をモデルにした作品もあるのですが、これまた多色使いで明るく派手で元気な色彩の作品で、日本の豊田市立美術館蔵らしいです。

とても楽しそうなお出かけのコースで羨ましいです!(笑
越前屋は、これまで縁が無く、行ったこともありませんが、次回、帰省の際に行くべき場所のリストに入れたいと思います。
プランタン銀座閉店のニュースを聞いて、銀座に行く楽しみも無くなってしまった気がしてましたが。

クリムトの接吻は色々な作品で見掛けますが、キルト作品では素晴らしいのを見ました、ミネソタで。
いつか別の手法でも挑戦してみたいと思っていたのですが、個人的には今のところ3次元での表現に魅力を感じてます。
クロスステッチの世界も奥が深そうですね。
多分、同じ手法でも色々と表現法があるのかも知れませんね。
作家さんによっても随分と違うかも知れませんし。興味深いところです。

もう桜が満開の時期なのですねー!
ミネソタは一昨日が22℃以上の気温で、昨日の夜に降雪、と何とも変化が激しくクレイジーな春の天候です。(笑