2016年10月5日水曜日

黒猫とラインストーンのブローチ

私は普段、自分専用で使える車も無いし、家の外で仕事を持っている訳でも無いので、週5日のうちの3日間は家に籠り、掃除や洗濯やアイロン掛けといった主婦としての仕事を最低限こなしつつ、それ以外での時間は有り難いことに自分の好きな作業に没頭することが出来るんだけど。

問題は、家に籠っていると当然の事ながら人と接触する機会がなく、自分だけの空間に自分だけの心地良い世界を殻のように築き上げ、そこをコンフォート・ゾーンとして形振り構わず時間も忘れて過ごしてしまうから、ふと我に返って気付いて見ると、何だか自分がまるで世捨て人みたいに世間に対応する術を忘れてしまってるかも?みたいな錯覚と不安に駆られるって事。

大丈夫かな?私???

ちょっと半信半疑に自信の無い感じに久々、「朝の身支度」をしたり、何だかぎこちない感じに洗った髪をまとめて、化粧するのにも妙な違和感があったり。

ま、それと同時に、そんな外出の為の準備は自分にとっての「儀式」のようでもあり、これから外の世界に出掛けて行く為の、目に見えない鎧で覆って、不慣れな外部からの刺激に傷付かないよう自分を守る準備、みたいな。

或は、これから舞台に出る為の「役作り」をする役者のような心境でもあり。

とにかく、エイっと外に出て行って見ると、思い掛けず自然に心地良くありのまま正直な自分を愉しむ事が出来たりするのは、やっぱり理解ある仲間たちのお陰なのかな〜なんて、しみじみと思う。

英語の表現に、「恩恵は、自分が与えた分だけ戻って来る」みたいなのがあるんだけど、今の私はようやく与える術を知り、恩恵を授かってるって感じ。

以前の自分は色んな事に必死過ぎて、周りの人々に何かしら与える余裕が無かったのを痛感するんだけど、50歳を過ぎて、あとはアメリカに引っ越して、それまで張り詰めてた箍が緩んだみたいに一気にラクになった。

「与える」ってのは特に人にモノをあげたりするって意味だけでなく、人に心を開放して受け入れるとか、つまり本来の自分らしい「鎧」を脱いだ状態の自分で接するとか、自分を投げ出す、とか人を手伝ったり、心を掛けたり、言葉を掛けたり、或はただ単純に理由が無くても見知らぬ人でも常に微笑み掛ける、とか。

笑顔のパワーは計り知れないほどに強大。

そして多くの恩恵を授かる。

「恩恵」も単に自分にとって何かしら目に見える利益をもたらすって意味じゃなく。

昨日は特に、苦手だと思ってた人から親切にされたり、仲間から賞賛されたり、初めて出逢った人がとても良い雰囲気の人で気が合ったり、行く先々で通りすがりの見知らぬ人々から温かい眼差しや笑顔や声を掛けて貰ったり、店頭で可愛い植木鉢を見つけたり、Kaitoも Erikaも家で私を手伝ってくれたり、晩ご飯の食卓で家族が揃って食事の後にモンティ・パイソンのジョークで笑い合ったり、地下のカウチにそれぞれの毛布に包まって一緒に下らないコメディの映画を観たり、数え切れないくらい多くの幸せな恩恵に何だか圧倒されてしまった。


そんなエピソードに関連なく、連日何通も入って来る Williams-Sonomaからの広告メールに添付されたサイトを開いて見ると、さすがにハロウィン関連のキッチン用品が沢山あって、されらの多くは高価過ぎるから買おうとも思わないんだけど。

たまたまテディベアの販売で有名なドイツの『Steiff』と提携販売らしい黒猫のぬいぐるみが可愛くて目に留まった。

アンティークやヴィンテージになったものだと、さすがに数百ドルで販売されてるのを色んな場所で見掛けるけれど、新品でもかなり高価なのがセール価格で30%オフになってたので心が揺れたんだけど。

生活に必要な訳ではないアイテムなだけに買うのを躊躇ってた。

*Williams-Sonomaで売ってる Steiff製の黒猫のぬいぐるみ*


そんな矢先、昨日の午後、裏庭で色付いた葉を付けた大きな楓の樹のよじ登りかけてる黒い物体を発見!


何だその黒い物体は!?と思ったら、丸々として毛並みの良い黒猫だった。

しかも(当然だけど)リアル。

黒猫の存在に驚いたのは私だけでなく、傍にいた Trixieが興奮して吠えた。

吠える Trixieの声に反応して、反射的に樹の高い方に逃げ上ってしまった黒猫。


え、あんな高い所まで!?と、びっくりしてしまうくらい上の方まで。


あんな高い場所から果たして自力で下りて来られるのか?心配になった。

時々は、消防署のはしご車が出動して猫を救出するって例もあるらしいから。

Erikaと一緒に黒猫を応援しながら見守ってたんだけど、何とか無事にフェンスの向こう側に下りることが出来て、ほっとした。

ひょっとしてこのイベントは、

「何を迷っている。さっさとあの可愛い(Steiffの)黒猫を買いたまえ」

と言う神様(?)からのお告げかしら。。。?と、相変わらずいつもながら自分に都合の良い解釈をしたのも束の間、サイトを再度、注意深く確認したら、件の黒猫のぬいぐるみは高額にも拘わらず、かなりの小さなサイズであることが判明。

なので、取り敢えず現時点では買わないことにした。


その代わり、、、って訳ではないけれど。

ヴォランティア先の老人施設内ギフトショップにて、何となくヴィンテージ風のラインストーンを散りばめたハロウィンで黒猫のデザインのブローチを購入。

*分かり難いけれど眼の色が緑色をしてるの*


普段あまり猫には縁が無いのではあるけれど、黒猫の存在感には妙に惹かれる。

そしてラインストーンのブローチってのにも弱い。

だからついコレクションが増えてしまうンだけど。

「魔女」のブローチとか。

*"vintage"な商品として Etsyで偶然に見つけた*


黒猫ではないけれど、「ネズミを捕まえた猫」のブローチとか。

*rhinestoneを配した猫のブローチ*


一つだけでなく、襟元の辺りに幾つも飾って出掛けたい気分♪

でもまぁ実際、そんな機会も無い現実だけど。。。






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