2015年1月19日月曜日

カナダからの撤退

アメリカに引っ越して来て以来、朝刊というものをとってなくて。


カナダで暮らしてた頃には、新聞が私にとっての英語の教材だったので、毎日、欠かさず配達されてくる朝刊の頁をめくりながら辞書を片手に読み漁ったので、いつも地元や世界のニュースを把握してたんだけど。

さすがにオンタリオ州で住んだ田舎町では「朝刊」の配達が、十代の近所の女の子によって、彼女の学校が終わった後、午後の4時頃になって呑気に配達されるのには愕然としたのだけど。

日本の学生だったらきっと、早朝に早起きして学校が始まる前に自転車に乗って能率良くテキパキと配達するんだろうに、、、なんて想像して。

「あぁ〜こういうのをカルチャーショックって言うのねぇ」と改めて実感しつつ、それからの人生で起こり得るであろう、ありとあらゆるの多くのショックに立ち向かう覚悟みたいなものを新たにしたあの頃。


まぁ大昔の話はさておいて。


ケベック州に引っ越してからはモントリオールの英語系新聞『Montreal Gazette』をとるようになり、朝刊はちゃんと文字通り「朝」配達されて嬉しかった。

とは言え、配達員は自家用車を使って新聞を戸別に配達するのだけど、車から下りることなく下げた窓から玄関ドアを目掛けて投げて行くので、丸めた朝刊は色んなところに着地し、日毎に落ちている場所が違うので、毎日がイースターのエッグハントみたいな新聞探し。

ホスタの茂みに落ちてる新聞を拾い上げた際にはナメクジが付いてたりもして。


いずれにしろ Montreal Gazetteは出版物として、とても洗練された新聞だった。

なので、ミネソタで朝刊を検討した際、何だか地元の新聞が野暮ったく見えて。

ミネアポリスで発行されてるのと、セント・ポールで発行されてるのと2社あり、政治的な傾倒がそれぞれにあったり、入って来る広告やクーポンなんかにも差異があるだろうし、個人的に英語が第一言語でない私にとっての読み易さなんかにも違いがあるだろうから、果たしてどちらの新聞が適切なのか?決めかねてる間に一年が過ぎてしまった。


最近は世の中の出来事は全てインターネットで入手できるから不便は無いし。


それでもやっぱり、印刷物としての活字を読んでない分、最近、英語での読み書き+喋りが余り進化してない不安感もあったりする事実。

知らない意味合いの単語を調べるのもパソコンだったりするから、辞書の出番なんかも今ではほとんど無いし。

それって学習としては効果的なのかどうか?どうなんだろう。

やっぱり毎日、新聞をテーブルの上に広げてコツコツと英語の勉強を復活させるのもアリなのかも、なんて思ってみたり。


たまたま立ち寄った薬局の店頭で売られてる朝刊の一面ニュースが目に飛び込んで来て、思わず手に取ったついでに2紙の読み比べも兼ねて両方購入。

『パイオニア・プレス』と『スター・トリビューン』。

*もうカナダには諦めたよ、、、って!?*


ミネアポリス発祥の『Target/ターゲット』(ケベックではフランス語読みで「たぁ〜じぇ〜」なので、未だにわざと内輪ではそう呼んでるンだけど)が、カナダに進出したばかりなのにも拘わらず、早くも全面撤退を決めたニュース。

ちょっと衝撃的ながらも「やっぱりかぁ〜。。。」みたいな。


カナダとアメリカとの間には、目に見えない大きな壁が立ちはだかってるような気がするのを、アメリカで暮らしてから初めて実感しているこの頃。


カナダから見るとアメリカは身近な「お隣さん」なんだけど、アメリカから見るカナダは「やけに遠い北の大地」であり、「得体の知れない外国」って感じの印象。


ターゲットって、個人的には大好きなお店だったりするんだけど、カナダにはやっぱりWalMartは勿論、『Canadian Tire/カナディアン・タイヤ』という大型チェーン店も既にあちこちあって、競合するにはマーケットが小さ過ぎたんだろう。

カナダへの出店を決めた首脳陣の誤った選択が追求されてるみたいだけど、何で Goサインが出たのか?不思議。

フツーのカナダ人に訊けば、需要があるかないか事前に解るくらい明白だった気もするんだけど。

そうやって多くのアメリカ企業が進出しては撤退して行くのがカナダ。

そして益々カナダはアメリカにとっての「謎の巨人」(=タイタン)みたいな存在感を維持するのかも。






2 件のコメント:

yana さんのコメント...

17日から帰国している娘が、頼んであったウォールマートやターゲットで買ったクリスマス用のタオルを出しながら、ままの大好きなターゲット、もうカナダから撤退するのよと・・・・・
確かに昨年バンクーバーで入ったターゲット、お客もまばらで、品ぞろえも悪くがっかりしました。やっぱり~といったかんじですね。
戦略を間違えてしまったのでしょうか?

まゆみさんの作品、展示されているのですね。
お近くだったら見に行きたいところです。
みんなに見ていただく機会があるということは励みになりますよね。

運動もしつつ、今年も素敵な作品作り楽しんでくださいね。

Mayumi さんのコメント...

yanaさん♪

あら!
お嬢さんが帰省中なのですね♪
楽しい時間を過ごされますように。

北米で売られているクリスマス用のタオルって、可愛いデザインのものが豊富ですものね!
カナダでのターゲットを体験されてたのですね〜。
実は私、カナダに出店したターゲットには入った事が無いんですよ、残念ながら?
欲求が無く、足が向かなかった、興味がまるで無かった感じで、不思議なんですが。
そもそもパッとしない店舗の引き継ぎだったので、その延長で、ネガティブな印象を受け継いだ感じで。

戦略としては、短期間に多くの店舗展開してしまい、マネージメント(物流含め)が追いつかなかったようです。

地元のターゲットも、店舗(ロケーション)によって随分と雰囲気が違うのを実感してます。
うちの近所のは、第一号店なので、雰囲気も品揃えも一番な気がしてます。(贔屓目かも?ですが)笑

ありがとうございます。
自分の作品が展示されるのは、やっぱり嬉しいですね。
この辺りは手芸家にとって、とても良い環境なので、これを幸運な縁として、今までになく真剣に没頭してみようかな、なんて考えているところです。