素人でありながら、たまにはグループ展に出品した作品が数万円程度で売れたりもするらしく、ちょっと気を良くしている感じの画伯。
そんな画伯がせっかちに仕上げた作品を2点ばかり置き土産に残してくれた。
*Zumbrotaでミネソタで唯一の「屋根のある赤い橋」附近*
*うちの近くにあるらしいコンクリートの建造物*
素人の作品ではあるけれど、改めて「芸術」って良いなと思わされる。
英語で "Arts and Crafts"と言われるように、日本語だと「芸術」と「工作手芸」をひと言で「手工芸」とか呼ぶんだろうけれど、それでも、「アート」と「クラフト」との間には大きな開きがあるように思える。
それは『Etsy』なんかでも明らかなんだけど。
違いは、「クラフト」は同じモノを大量に作って手頃な値段で売れるアイテムであり、「アート」は、クラフトに比べ数段上の価値があり、「有り難いモノ」と評価されるアイテムであって、希少性があって独自性があって価格設定の枠に大きな流動性みたいなものがあるの(つまり、創作者の「言い値」的な)。
手芸好きな私としては、この辺り大いに心が揺れる部分であり。
これまで過去に油絵や水彩画も嗜み、デザインやフォトグラフィーの勉強も齧り、ジュエリー制作もほんの少しだけ学び、編み物やフェルトやビーズや、とにかく何でもかんでもやりたいっ!て感じに「アート+クラフト」を手掛けてる私にとって、それでも最終的に目指すところが不明瞭で。
あれこれ「クリエイティブ」な事をやりたいし、常に何かしら「創作」し続けていたいと思うんだけど、だからと言って最終的なゴールがある訳では無いから。
実は密かに私自身ちゃっかり『Etsy』で出店してたりもして、たまに "Vintage"のアクセサリーが売れたりするものの、果たしてそこで自分のオリジナル作品をハンドメイドのアイテムとして売りに出したいか?と言うと疑問で。
何しろ同じモノを大量に繰り返し作る情熱は無いし。
逆に情熱をかけて創り上げたモノを売りに出して手放す諦めが無いし。
つまり、「クラフト」を売る気もなく、「アート」を売る心構えも無く。
要するに、私の弱点は「欲が無い」って事なんじゃないか、とつくづく思う。
あとは妙な「完璧主義」とか「謙虚さ」とか。
お金を貰って売るアイテムは完成度や品質が高くないと、とか、その点で自分が作るものは素人っぽ過ぎはしないか?と感じる日本人的な発想?が邪魔をする。
それでも今は、大好きなハロウィンに向け、自分自身への転換期と設定して挑戦する為の準備として、自分の「Etsyストア」に並べる商品の企画デザインや製作を自己満足的に楽しんでたりする。
そんな事が可能な今の時代って、本当に素晴らしいなぁ〜と実感しながら。
ビジネスって感じではないにしろ、自分がちまちまと作った作品を並べ、ちらほらと人々が見に来てくれて、稀に奇特な人が PayPalを通じて購入してくれる、そんなスタンスで。
自分が店番をしなくても、莫大な店舗のテナント料を払わなくても、ネット上で24時間年中無休の営業が可能って、何て素敵なの。
私がするのは、店に置く商品が出来るだけ素敵に魅力的に見えるような写真を撮ったり、読んだ人が欲しくなるような商品説明を添付するだけ。
そして、そんな作業も実はもの凄く楽しかったりする現実。
いつか軌道に乗れば、このブログとも連携したいと思うけれど、でも今はまだ何故かその自信と言うか、心地良さが無くて。
モノを売る事に対する羞恥心、みたいな?
つくづく私はセールスが苦手で、売ることに向いてない気がする。
損な性格と言うか、性質かも。
要領が悪い、と言うか、ね。
ま、自分が楽しめればそれで満足なのではあるけれど、ってのを言い訳の呪文みたいにいつも言ってる気がする。
とにかく、色んな事をチマチマと思い倦ねている私の思いを「屁でもない」って風に触発して行ってくれたみたいな画伯(義父)なのは確かで、世間の評価はどうであれ、自分のアートを楽しみたい、って欲求を湧かせてくれた。
タイミング良く、発見したばかりのキルトショップ『Twin Cities Quilting』から、開店の何周年かの記念セールの招待があって、20%オフだったりしたので気に入った生地を少しだけ購入。
大きなキルト作品(ベッドカバーとか)を作る覚悟も決意も無いけれど、何かしら小さな作品に使いたいと思い、あれこれデザインを考え中。
てか、素材を買ったりデザインを考えたりしてる時点で、その過程が一番楽しく幸せだったりするから、ある意味、それだけで満足と言うか、完結してしまってる気もする自分がやっぱりちょっと、手芸家とか手芸作家としては残念な感じ。
その辺りがプロと、素人=凡人との違いなんだろうなぁ〜と溜め息。
4 件のコメント:
お父様本当にいいご趣味ですね。十分に売れますよ!
アート・アンド・クラフトと言えばまさにメリッサさんですよね。近いうちにきっとお会いする(勝手にそう思っています)際に、まゆみさん、作品を持参してアドバイスをいただいたらいいかがですか?いろんな可能性が広がるかも・・・・あくまでも私の勝手な想像ですが。
30年も前ですが、矢吹先生がお店を開き私も作品を置いてもらえるようになった時、母が全然知らない人が気に入って飾ったり使ったりしてくれるって、なんかわくわくすることよねっていってくれました。本当にそう思います。絵織はすごく時間のかかる作業なので、先生がとても高いお値段で出してくださるので、どんどん売れるわけじゃなく丁度いいペースでお仕事をしています。
私はデザインを考えるの苦手で、色選びをする方が好きなので、なんとか合格のデザインができると、いろんな色に展開していくのが楽しいんです。
まゆみさんはすべて1点物のようですから手放すのが惜しいのでしょうね。
ともあれ、また素敵な作品が見れそうでとても楽しみにしています。
「ご主人もお父様のように絵を描かれるのかな~?」とか、ふと思いながら拝見しました。
短い時間でも「描きたいもの」がはっきりしておられるんでしょうね~。やはり、「画伯」ですね♪
へ~!まゆみさん、密かに出店されてたんですね?絶対、直ぐに売れると思います。なんだか徐々に夢が形になっていく感じで今後が楽しみですね(*^-^*)
yanaさん♪
油絵って、余暇を過ごすには有意義な趣味な気がしますね。
ま、絵を描く人の人口が高いので、市場としては厳しいでしょうけれど。
売れる売れないに関らず、作品としてカタチに残りますし。
メリッサさんのサイトや Etsyの頁を時々覗いてるんですが、見るだけで楽しいです。
わぁ〜何だか色んな可能性を想像して頂いて、嬉しいです。
作品に対する執着心とか、色んなジレンマがあって。
yanaさんの背中を優しくそっと押してくれる感じのお母様の存在は素敵ですね。
言葉って、本当に影響力がありますから。
絵織り、、、時間を掛けた"one of a kind"の作品に値段を付けるのは、とても難しいことのような気がします。
作品に、大量生産とは大幅に異なる存在価値を見出してくれる人がいるのを知ることは、励みにもなり、嬉しいことかと思います。
私ももう少し、何か一つの事に集中して、何かしらのカタチとして人生の集大成としたい、みたいな。(笑
まゆみさん♪
義理の父は、もともとグラフィックデザイナーとして広告代理店をやっていたので、絵の才能はあるらしく、夫も「血」は受け継いでるように見受けられますが、特別な興味な無いみたいで。(笑
そうなんですよ〜。
何しろネット上だと「お店」を開くのも指先一本ですから。(笑
簡単で誰でも気軽に出店出来るのは素晴らしいです。
取り敢えずのところ、私にとっての「密かな楽しみ」って感じのスペースです。
コメントを投稿