2012年9月17日月曜日

巡り本

日本国外に暮らしていても、北米ならば西海岸の大きな都市とか、アメリカならばニューヨークとか、人口密度が高くて物流が盛んで国際的な文化が充実している都市であれば、何かしらの手段で日本語の出版物を手に入れることも、そうそう困難ではないかも。

まぁ最近では、インターネットで注文した書籍類を、海外の住所に転送して貰えるサービスもあるみたいだし。

問題は、実際そこまでして手に入れて、どうしても読みたいような本なのかどうか?ってことかな。

よっぽど好きな作家だったり、気に入ってるシリーズものだったりすれば話は別だけど、でも新刊の場合は実際に読んでみないことには苦労して手に入れるだけの価値があるかどうか?解らないし。

まぁ、そんな訳で大都市に住んでない私は、取り立てて面倒な手配をする意欲もなく、専ら日本語の読み物を新たに入手することは基本的に諦めてるんだけど。
(どうせ2年か3年の間に一度くらいは帰省するし)


そんな私のところに時折、日本から最新の文庫本を贈って下さる有り難くて優しいお友達が何名かいらっしゃるのは別として、最近、年に一度、まとまった「ブツが入荷」するようになった。

それは意外なことに義理の母経由なのではあるけれど。

何でも、飛行機の中には故意にしろ事故にしろ、旅行者たちによって置き去られた本ってのが結構あるらしく、航空会社勤務の義母の女友達はそれらの回収された出版物の処理をする係らしい。

英語や仏語の出版物はともかく、アジア系の言語での出版物は取り敢えず「日本人の嫁」を持つ義母に託され、それが私の手元にまわって来る、、、と言うわけ。

大量の本の山を受け取る度に、一体どんな「お宝」が紛れ込んでるか?ちょっとワクワクしつつも、何だか訳の解らないようなジャンルとか言語とかの本も混じってる場合も結構多いから、ある意味「おっかなびっくり」だったりもして。

うわー、、、とか、あちゃー、、、とか、ね。 だって、まるで読めないし。。。アラブ語とかヘブライ語とかベトナム語とか。



そして、大量の中国語、台湾語、韓国語でそれぞれに書かれた色んなジャンルの小説や英語学習のテキスト本や参考書、専門書、辞書に聖書などなどを分類してまとめ。(←寄附用)

最終的に、日本語で書かれた出版物の中から明らかに個人的に興味の無い不要なものを外して(これらも寄附用)、残るのは大抵10冊とか12冊とか、そんな感じで。

思い掛けず、村上春樹の「IQ84」(前編のみだけど!)、東野圭吾の「聖女の救済」、畠中恵の「ころころろ」あたりはラッキーな「棚からぼた餅」ってとこ。


いずれにしろ、私が読めない日本語以外で書かれた本や、選ばなかった日本語の本たちは、我が家で眠っている絵本や料理本たちと共々、私の友人 Isabelleさんの家へ届ける予定で。

彼女の義理のお母さんは、モントリオールの地元大学 McGillにて開催される"Book Fair / Sale"にボランティア参加してるとのことで、寄附されて集められた沢山の書籍類は、一般公開された大々的な「中古本バザー」で安価で販売される。

国際的な大学の留学生たちは勿論、地元学生や市民たちが大勢集まって買って行くので、毎回かなりの金額(4〜500万円とかって聞いたかな?)での収益があるらしい。

長年続いてるらしい McGill大学でのこの中古本バザーではあるけれど、去年あたりだったか、新聞記事で「主要ボランティアが高齢化の為に引退」ってのを読んで、継続が危ぶまれてるのは残念に思ってたんだけど。

Isabelleの話では、若い世代でのボランティアが引き継ぐことになったらしく、殆ど伝統になるつつある行事の再開準備をしてるらしい。

モントリオール市街周辺にお住まいの日本人の方々も、足を運ばれたら、意外と多岐にわたる選択肢で思い掛けない掘り出し物の一冊に巡り会えるかも?なんて思いつつ。

私が今回キープした本たちもきっと、来年のバザーで売られる筈。




4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

お~~これはっ!!

なかなか良いの手に入りましたね。

 「下町ロケット」はまだ読んでませんが読みたい作品です。

 畠中さんのは本が行く場所を選んだようですね^^

しかしそういったリサイクルって素敵だな~~と思ったりしてワクワク感もたまらんですね。


 Mutsuko

 

まゆみ さんのコメント...

「まとまったブツが入る」って表現が楽しくて
思わず笑っちゃいました~♪

へぇ~。みんながどんな本を飛行機の中で読んでるのかってのも興味あるとこで、最後に手元に残った本を見て、「ああ、なるほど~」とか頷いたり(笑)

今朝はグンと秋めいてきた高知。
朝の風の気持ちいいことといったら~!
でも、日中は30℃に達する見込み。

本を読むにはいい季節になりましたね~♪

Mayumi さんのコメント...

Mutsukoさん♪

何しろ「読書の秋」ですし、読み物が手元にあるのは嬉しいですよね。(笑

ほんと縁と言うか、偶然って不思議ですよね〜。
送って頂いた「しゃばけ」シリーズは大切に楽しませて頂いてるんですが、その続編で最新版が手元に廻って来るだなんて! 夢にも思いませんでした。 まさに棚からぼた餅状態で、超ラッキーです!(笑

Mayumi さんのコメント...

まゆみさん♪

高知も過ごし易くなってきましたか!?
秋めいて来るのは嬉しいですね!
いよいよ秋の訪れは、わくわくと色んな分野で忙しくなりそうな予感が楽しいですよね♪

飛行機の上で読まれる本の種類、多岐に渡っていて面白いですよねー。
機上でも勉強してる人や、聖書を読んでる人もいるみたいです。
(因に私の場合は雑誌が多いケド!)笑

日本語の出版物なんて、ほんと稀な貴重品ですから!(笑