毎週火曜日の午前中は、
- ミネアポリスの『Textile Center』にて
ファイバー・アーティスト達が集まって、それぞれが創作中の Show and Tellとか手仕事の作業とか、面白い会話と情報交換などが楽しめる
- ホワイト・ベア・レイクの 『Bear Patch Quilt』にて
ラグ・フッキングの愛好家たちが集まって、持ち寄ったラグの作業をしつつ、Show and Tellや関連のお喋りを楽しむ
と二つのイベントが同時に別の場所であるので、どちらに行こうか悩める。
Textile Centerの方は世間に名の知れた芸術の作家さんたちも数名いて、とても「アートな感じ」の刺激を受ける会でもあり、行く度に皆さん、何かしら新しいメディアで新しい作品に挑戦してるから、私にとって興味深く有意義な時間が過ごせる。
Bear Patchの方は熱心なラグ・フッキングの愛好家さん達で、皆さんが作業中のラグの進行過程に因んでエピソードとか、諸々の情報交換や、世間話なども楽しい。
そして、どちらの会も気が向けば最寄りのカフェやレストランに寄ってランチするおまけも付いて来たり。
同じ曜日の同じ時間帯でなければ、どちらにも参加したいのだけど。
いずれに参加しても、別れ際「また来週ね!」と言われ、「来週もまた会えるのを楽しみにしてるわ」的なニュアンスで声を掛けられると、何だかまるで、どっちつかずの浮気性で同時に二人の恋人の間を行ったり来たりしている人、みたいな気分で居心地が悪い。
どちらのグループの人たちにも、別のグループの存在を話してるし、強制的な集まりでもないし、任意の参加で何ら問題は無いのではあるけれど。
とにかく、前週と前前週は Textile Centerへ行ったので、今週は雪の降った翌日にもかかわらず、家からは遠い方ではあるけれど Bear Patchに出掛けた。
思った通り、雪の影響もあってか、Patさん、 Annさん、 Jayneさんと私の計4人の小さなグループとなったのではあるけれど。
Patさんがインドの「サリー」生地を使ってフッキングしているラグが随分と進んでいて、それを見せて貰えただけでも良かった。
最近はもう古い様式であるウール素材だけにこだわらず、人々は様々な素材を何でもかんでもフッキングしてしまい、それが伝統のラグ・フッキングの枠を超えて芸術性を高めてると思う。
人口的な素材(アクリルやポリエステルなど)は勿論、廃品利用のプラスチック素材だとか、ゴムっぽい素材のものまで、フックされた作品を見たし。
私はまだそこまで芸術的な作品に取り組んだことが無いけれど、取り敢えず今は手元に綺麗な色の毛糸が沢山あるので、それらを使ってみたい欲求に駆られてる。
手芸材料専門店『Michaels』からのメール広告に新作「Isaac Mizrahiの毛糸シリーズ」がセール価格で売りに出されてるのに目が留り、
「Isaac Mizrahiって誰???」
な私ではあったんだけど、綺麗な色の糸に惹かれ店に足を運んでしまった。
どうやら彼はニューヨークを拠点に活躍するファッション・デザイナーらしく?マーサ・スチュワートの料理番組にも登場し、彼女と一緒にデザートを作ってる映像を You Tubeで発見。
現在はちょっと恰幅が良くなってしまったけれど、当時(どれくらい前か?知らないケド)は陽気で楽しそうなユダヤ系のハンサム・ゲイ青年って印象に好感度一杯。
とにかく勿論、買いました。
ウール15%で、85%はアクリル素材なのだけど、光沢があって、何とも発色の綺麗さが魅力の彼の毛糸たち。
彼のシリーズには、他にも面白い素材感の混ざり糸などもあり。
いずれにしろ、毛糸の収集家と化してる最近の私。
余談で火曜日は11月11日、カナダでの Remembrance Dayにも当たり。
"Great War"、第一次世界大戦の終了を記念するこの日、カナダの人々はこぞって胸に赤いポピーを飾り、戦争で犠牲になった人々に今日の平和をもたらした感謝の意を敬意と共に示す日でもあり、11月の声を聞くと街頭で年老いた退役軍人たちがポピーを配る(任意での寄附を集める募金活動の一環でもある)姿があちこちで見られ。
子供たちが通った小学校などでも、退役軍人の訪問があって式典(黙祷を捧げる)が催されたり、戦争と平和について考える教育的な機会でもあり。
なので赤いポピーを付ける習慣はほぼ「当たり前」となってたんだけど。
*カナダ国旗のピンで固定してるのが密かなポイント♪*
いざ街に出て見ると、ポピーを胸に付けた人をまるで見掛けないのでビックリ。
いや実際、アメリカでの Memorial Dayは5月にあるとして、それでも11月の11日は一応 Veterans Dayとなってる筈なんだけど。
結局、赤いポピーを象徴とする文化は英国系のものらしく?
*Googleで拾って来た画像*
Tower of Londonの赤いポピーが塔から流れ溢れて来る画像は 圧巻。
(陶製の一つのポピーが一人の戦争犠牲者を表現してるのだとか?)
いやはや、何にしろ「郷に入っては郷に従え」とも言うわね、なんての実感。
それでもまぁ、カナダに居ればきっとポピーを付けてただろうから、♪"Englishman in New York"♪みたいに、例え何処で暮らしても自分の背景や本質は変わらず守り続ける、ってのもアリだわ、なんて開き直りもあって。
アメリカって国には実際、そんな懐の深さを感じさせる空気があって、自分がたとえ何ものでも、在りたい自分でいさせて貰えるって気はしてるし。
ま、そんなこんなをグダグダと頭の中で考えてたので、たまたま体格のいい中年の男性がすれ違い様、足を止めて私を一瞥すると、小さな声で、けれど力強く
「今日という特別な日にポピーを身に付けてくれてありがとう」
と言うのには本当に驚いてしまった。
いかにも退役軍人と言った風貌の、厳しい眼差をした白人の男性。
よりにもよって、こんな立派そうな元アメリカ軍人であろう彼が、カナダ系のニホンジンの私にアメリカの「退役軍人の日」に「お礼」の言葉を掛けることになるだなんて、何と言う平和な時代なことか、微妙な幸福感に包まれた気がした午後の出来事。
8 件のコメント:
なんと綺麗な色彩の毛糸♪♪
ちょっとお邪魔してないうちに、そちらではもう10センチの雪が積もったりといよいよ冬に突入したんですね~。こちらは、日中の最低気温が7℃、最高気温は18℃というなんとも南国らしい気候です。これから春花壇の準備に入り、12月にチューリップを植えてもちゃんと4月には花を咲かせるってとこが有難いです。
そちらでは、楽しい土曜の収穫があったり、
毎週火曜の集まりで刺激をいっぱい受けたりと楽しそうですね♪素敵な色合いの毛糸ですね~。それで、どんな作品が仕上がるのか楽しみにしていますね(*^-^*)
多民族国家では、本当に色んな事が起きる可能性を沢山秘めているんですね。さり気なくピンで留めたポピーをアメリカ人の軍人さんが見つけて声をかけてくるなんて感激ですね。きっと、あちらも驚かれ、心が動いたんでしょうね。
寒い時期ですが、大好きなチクチクで楽しい時間をお過ごしくださいね。
ベテランズデーだったんですね。
そのご老人は、カナダの風習もご存じだったのですね。心温まるお話ですね。
私の父も学徒出陣をして、同じ部隊の人を特攻で沢山亡くし、大学にかえっったらクラスメイトが半分になっていたそうです。(今年の初めのころ映画化された)永遠の0を読んだら父とダブってしまいました。生き残った父もも死ぬまで辛かったんだと思います。
本当に平和は大切ですね。
何だか勉強になりました。
カナダ国旗にポピーの組み合わせがとてもかわいらしいですが意味がある物と思うと背筋を伸ばしてつけたくなりますね。
本当に平和な世の中に感謝です。
アメリカと言う国もまゆみさんによって随分イメージが変わった私です。
やはり住んでみなければ分からないですね。
写真の毛糸ステキな配色ですね、これからどんな作品が出来るか楽しみですねー。
私はフェリシモでウールマットを作るキット見つけて注文しようと思ってたら忙しくなり断念しました。
来年は挑戦したいと思います。
雪道くれぐれも気をつけてお出かけしてくださいね。
私は久々の雪道に緊張した歩きで筋肉痛になりました。涙
paraさん♪
そうなのです。。。綺麗な色物に弱いので困ります。(笑
更に困るのは、手に取って眺めて見てるだけで満足と言うか。
果たして何かしら作品になるのかどうか。。。
まゆみさん♪
老後は温暖な気候帯で暮らしたいとか思ってるんですが、そういった意味でも高知はお年寄りにとっても暮らし易そうで羨ましいです。
12月に球根を植えるとか、それが4月には開花するとか、全くもって不可能ですもの、ここでは。(汗
遅くとも10月の初旬に植え、運が良ければ5月の下旬に開花、、、かなぁ〜?
その間は土が凍ってる状態で。(笑
綺麗な毛糸のコレクターと化してます。(汗
綺麗な毛糸を集めるだけで満足で、作品として仕上がるのは一体いつのことなのか。
アメリカでの生活は初めてですので、多民族ならではの背景には大きく影響を受けてる気がします。
そういう意味では、割りと神経を遣う部分もあり。
カルチャーショックに対応出来る柔軟性の必要性も感じてます。
声を掛けてくれたのが、まさに映画で見るような典型的な元軍人って感じの男性で、余計に驚きました。
ありがとうございます。
予報では連日氷点下の世界で、いよいよ冬籠りの開始って気がしてます。
yanaさん♪
本当に実際に戦争を体験された方たちの心情とか、想像するのは難しいです。
壮絶過ぎて、想像するのも怖いですが。
歴史を知ることは大切な事だと思いつつ、映画など観るのが辛く、思わず避けて通りたいこの頃です。
現在もブラッド・ピット主演の『Fury』を上映中で、興味はあるものの、やっぱり観るのが怖い、と言うか。
内容の重さに気分が滅入るのは解ってるので。
『永遠の0』、映画の予告編をYou Tubeで見ました。
今の時代に生きられて本当にラッキーだと改めて感じますね。
Mutsukoさん♪
11月11日、カナダはこのポピーを胸に付けた人々で溢れるんですけどね♪
ここでは一人も見掛けなくて驚きました。(汗
ほんと、場所が違えば色んな事柄が違うのも当然ですが。
アメリカは、国がデカいので、州が既に一つの国って感じの印象です。
フェリシモ! 懐かしいっ!
カタログを見るだけでも楽しいですよねー。
作ってみたくなるようなキットが沢山売られてて。
時間に余裕が出来た際、挑戦できると良いですね♪
ありがとうございます。
毎年の事ではありながら、それでもシーズン初の雪の後って、何となく皆がパニックになる感じですよね。
初雪の後の外出は、何かと緊張して疲れますね。
怪我したら笑い話にもならないので(笑)、お互いに雪道には気を付けましょう〜。
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