2015年4月13日月曜日

Music, Poetry, and Comedy

ファッション・ブランド『Forever 21』じゃないけれど、確かに気持ちだけは、いつまでも20代そこそこみたいに若いつもりではいるんだけど。

残酷にも現実には、しっかり50歳のオバさんだから、最近の流行ものに疎い。

日本の芸能情報にはまるで興味が無いからいいとして。

あ、でも、きゃりーぱみゅぱみゅとか、詳しくはないけれどラルクとか、主流に迎合しない風な活動をするアーティスト達の動向には多少、関心があるけれど。


まぁ今の時代、インターネットのお陰で、You Tubeで検索できるし、あとは昔からのやり方でラジオを掛けっ放しにしておけば、今、売れてる曲が繰り返し繰り返し何度も流れて来るから、嫌でも「あ、これ売れてるのか」ってのは解るんだけど。

それでも昔みたいに、ブリティッシュ・ロックが好きだった十代の頃のようには音楽に対しての情熱もないみたいで、取り立ててアルバムが欲しいと思える程のバンドを発掘する意欲も無く。


子供たちがいつの間にか17歳と15歳になって、彼等が今、昔の自分みたいに音楽が好きな年代になっている事が何だか「嘘みたい」って不思議な感じと、それと同時に嬉しい気持ちとの入り交じりで。


iPhoneだのiPadだのは買い与えないンだけど、それでも音楽を身近に手放すことなく楽しめる環境の為の最低限として、iPod(娘用)や、それと同様のもの(ブランドにこだわりのない息子用のMP3プレーヤー)を所有して、満足してる彼等には、イヤフォンなどの部品が壊れてねだられた際、躊躇うことなく「No Music, No Life」の宣伝文句よろしく、メインテナンスの必要経費として補給している。

親としての存在価値を安売りして、子供たちと「友達」みたいな関係を築きたい欲求はまるでないんだけれど、それでも、音楽やファッションや、或は文化的、社会的な関心事や意見をオープンに共有することで、とても風通しのいい人間関係が保ててる気はしてる。


と、書きながら思い出したんだけど、余談で。


私が仕入れて来た情報で、十代を対象とした「詩のコンテスト」が郊外のアートセンター主催である事を Erikaに伝え、応募するよう促したんだけど。

普段から物を書くのが好きな彼女だし、本も沢山読むし、芸術の世界にも興味を示し、詩も時々、書いてるのを知っていたから。

学校の授業で書いたと言う彼女の詩を読み聞かされて、純粋で繊細な若い詩人の魂に触れた気がしたのは感動的だったし。

実際、少し前の締め切り直前に2つの作品をネット応募した彼女。

私にも予め読んでくれたので、内容は理解していたのではあるけれど。

公募してる主催者側の審査員から連絡があったらしく、Erikaは学校のガイダンス・カウンセラーから呼び出しを受けた。

彼女の書いた詩の内容が、余りにも "Dark"で "Deep"で強烈なインパクトを放っていたらしく、審査員を懸念、心配させたらしい。

実生活で深い悩み事を抱えて落ち込んだり自殺願望があったりするのではないか?

実際、本人はわっはっはー!と笑いながら、あっけらかんと話してくれたんだけど。


いや、十代の頃って皆、多かれ少なかれ、心の中に大きな暗くて深い闇を持ってるものだろうし、そして、死に対する憧れみたいなものを抱いてたり、社会に対する不満や、将来に対する不安や、自分自身さえをも持て余して、思春期ならではの葛藤をしながら、ドロドロとしたものに覆われて押し潰されないようもがいてる時期なんじゃないかなって。

だからこそロックだのパンクだの音楽があり、芸術が光るんだろうと思う。


いずれにしろ、万が一、仮に Erikaが個人的な悩みや問題を抱えて誰に打ち明ける事が出来ずに独りで行き詰まってたとして、それを吐き出す手段であるかのような詩を書き上げたとして、たまたまそれを目にした審査員が、機械的に無視することなく、彼女が所属する学校のカウンセラー宛に連絡を取ったり、実際にカウンセラーが直接、本人と向き合って個人的に話す機会を作ってくれた事実に対して、そういったシステムが機能してるのを確認する事が出来て、良い収穫だったと感謝している。


どこかで見掛けた一節だったのではあるけれど、ピカソが生前に放った言葉として、芸術の存在意義は、人生でのあれやこれや(ネガティブなもの)をそこにぶつける事が出来るからである、、、みたいなのを読んで、なるほど!と妙に納得したのだった、つい最近。


が、しかし、芸術家の中にはハッピーでない人も多く。

最近、ミネソタで活躍する作家のメアリー・ローグ(Textile Centerでの仲間)とも偶然、その事について話したのではあるけれど。

特に文章を書く作家の中には鬱を患う人も多いらしく、エキセントリックだから芸術家になるのか、芸術家の要素があるからエキセントリックになるのか、、、まさに鶏が先か卵が先か、、、の話なんだけど。

著名なミネソタの詩人も、橋の上から身を投げて自殺したらしいのを聞かされた。


そして私は、Erikaが聴いてたバンドの中から特別に気に入ったのが一つあったので、Amazonで注文した。

残念な事に、バンドの主要メンバーであり、殆どの曲を書いていた才能ある若いヴォーカリスト:Tyson Stevensは、既にこの世の人ではないとの事で。

だから新しいアルバムが制作される事もなく、入手する事が出来るのは以前に発売された「中古」のものしかなく多少の不安はあったのだけれど。
(未開封の新品もあるにはあるが、希少価値で高価に売られている)

*Amazon経由 The Beat Goes Onで買った
『Scary Kids Scaring Kids』のアルバムCD*





アルバムが一つの物語のように、収録された16曲が関連してる印象。

昔、私の時代で活躍した The Cureとか Robert Smithとかを(私的には)懐かしく彷彿とする感じで、、、主に声の質感だけど。

いや、実際、かなり暗い雰囲気を放ってる内容で。

でも、メロディライン、つまり曲調とか、編曲、つまりアレンジ?とか、かなりいい感じに私の趣味に近く、特にバラード的なものは耳に残る綺麗な旋律で。

私にとっては久々に発掘したヒットって感じの嬉しさ。


審査員やカウンセラーを心配させた、深刻に重たくて暗い詩を書く Erikaは、先週金曜日の夜に予定通り Davidと一緒に Chris Hardwickのスタンドアップ・コメディのショーに出掛け、ミネアポリスの劇場にて、前座の女性コメディアン、Aprilさんのショーも楽しみ。

ショーが終了した後は、最寄りのドーナツショップに場所を移して、非公式のサイン会みたいなものもあったらしく。

今月ある Erika 16歳の誕生日をひと足早く、Chrisと Aprilに祝って貰ったとの事。

*左から:Chris Hardwick, Erika, and April
コメディアンのお二人に挟まれて嬉しそうな Erika*

Chrisは Aprilの事を呼ぶ時、略して "Ape"とか呼ぶらしい。。。




6 件のコメント:

まゆみ さんのコメント...

わぁ~!お嬢さん、美しく成長されましたね~!
「え?これで15歳?20歳じゃないの?」って感じを受けました。

一足早い素敵なお誕生日記念になったことでしょう。

詩の応募からのいきさつ、対応が日本では考えられない感じで、なんかそちらは進んでますよね~。

日本での青少年の心の闇の問題は、最近やっと
クローズアップされるようにはなったものの、現実問題として、セラピーを受けるとかいうとこまでいかないのが殆どのケースです。

それに比べて、欧米は「心の問題」でも、風邪をひいて病院にかかるようにセラピーを受けたりするのは普通くらいの気軽さみたいなものが浸透してる感じを受けます。

yana さんのコメント...

お嬢様、すっかり大人っぽくなられましたね。
忘れられないスイート・ シックステイーンになりましたね。
それにしても詩の応募から、そんな展開になるとは・・・親としてはうれしい事ですね。ミネソタだからかもしれませんね。

para さんのコメント...

お嬢さん、お父さんと思い出に残るBDプレゼントで良かったですね。笑顔が素敵ですね。
で詩の応募からのお話、日本では考えられないでしょうね。流石アメリカと言う所でしょうかね。今の日本の現状をよく理解できていませんが、個人情報の扱い方がちょっと違うのでは?と思ってみたりです。
やっとメンタル面に対する考え方が少し変わりつつある日本、まだまだカウンセリング等も一般的でないかと思いつつ、残酷なティーンの犯罪を聞くと、回りの大人は?と思うけど何時も個人情報がどーのこーので・・・と言い訳の様に聞こえてしまいます。

Mayumi さんのコメント...

まゆみさん♪

ありがとうございます。
本人も中身は22歳くらいに自覚してる様子で。(笑

想い出に残るイベントとしては、物品でのプレゼントよりも価値があるような気がしてます。
幼少期と違って、記憶として残るでしょうし。
将来いくつになっても懐かしく振り返って覚えててくれるんじゃないかな、なんて。

多分、思秋期での子供たちの問題はいつの時代でもあるんでしょうが、環境は随分、昔とは違ってますよね。
せっかくインターネットの世界が身近にあって、世界中の情報にアクセス出来る時代なので、多岐に渡ってのサポートが得られるサービスなども充実してると良いですよね。
とは言え、やっぱり背景には日本ならではの文化や価値観があるので、なかなかオープンには行かないのでしょうけれど。。。

Mayumi さんのコメント...

yanaさん♪

ありがとうございます。
多分、想い出に残るイベントになったんだろうと思います。
大人になっても振り返って懐かしく思い出してくれるといいな、なんて。(笑

そうですね、実際、ミネソタはアメリカ国内の中でも識字率が上位だったり、アカデミックなところはありますよね。
カナダと文化的に似てる気がしますし。
多方面で充実した、豊かな州の恩恵を受けてるのを実家させられます。

Mayumi さんのコメント...

paraさん♪

ありがとうございます。

私も最近の日本の事情にはまるで疎いのですが、皆さんに頂いたコメントで、改めて考えさせられました。
文化の違いは未だにやっぱり大きいのでしょうね、日本とアメリカでは。

ニュースなどで見る限り、日本の子供たちは大変そうだなぁ〜とか思いますし、お母さん方も大変そうだし、少子化も無理の無い話な気がしますね。
勿論、働くお父さん達も大変そうなので、結局、日本はストレスの高い社会な印象なんですけどね。(苦笑