かなり前にフッキングしておいた素材を
ようやくカタチにする事が出来た。
今回は、平らなデザインでの手提げ鞄。
内袋には Kaffe Fassettデザインのプリント柄コットンを使用。
持ち手部分は皮革製で
以前、足を運んだキルト展に出店してた台湾出身のキルト作家、
(確か名前がシンディさんだったような)から購入。
多くのキルト作家たちがベッドカバーだとか壁掛けを作る中、
シンディさんはもっと「機能性のあるもの」にこだわりがあるようで、
キルトしたものを色んなデザインでのバッグに仕上げて販売もしていた。
私のこのところの考えも、シンディさんに似てるのは、
果たしてそれがアジア的な文化や好みの傾向なのかどうか。
私自身は既に複数の Rugたちを Hookingして来て、
けれど、それらを "Rug"として床に敷くのにはちょっとした抵抗があり。
手間ひま掛けて、情熱を以て作り上げたものを床に広げて
その上を歩き廻る(しかも靴を履いたままの事も多い)とか。
だって、ウール素材を用いてフックされたラグは
基本的に洗濯機で洗って乾燥機に放り込むってのはタブーなので。
あと、うちの場合は犬もいるので爪にループが引っ掛かると
それはもう修繕が厄介なことになり得るし。
私以外の多くのラグ・フッキングの作家さんたちも
Hookingする事自体が楽しい目的であり、
フッキングし上がった作品を、さて、どうしようか?
床置きと仕上げるにしても、既にラグはもう沢山作ったし、
壁掛けとして仕上げるにしても、壁掛けも同様、
既に沢山作ったので、飾れる壁のスペースがもう無いわ。
そんな話をしょっちゅう耳にする。
私も同様、床に敷かないならば壁掛け?
前回も今回も、住んでる家が「オープン・コンセプト」なので
壁の面積が極端に少なく。
そんな状況も、
私がフッキングから時々、遠離ってた理由かも知れない。
まぁ売れない絵描きも同様で、
売れなくて置き場所に困っても描き続けるのが画家なんだろうけれど。
でも、クローゼットに丸めて仕舞われたフックド・ラグが増えて行くのは
やっぱり何となく嫌で気が乗らなくて。
なので最近の手提げ鞄作りは、
私にとって一つの「答え」のような気がしてる。
そもそも立派で大きな床敷きのラグをフッキングする根気も無いし。
取り留めもなく湧いて来るようなデザイン・アイデアを
それらが色褪せないうちに実現するには小さな作品群がぴったりだし。
なので比較的、小さな規模でフッキングしたものを素材として、
その都度、絵柄を最大限に活かすことの出来る形状の鞄に
ハンドルや開閉やをアレンジして作り上げるのは、
それぞれに実験的であり、自分にとってのチャレンジって感じが楽しい。
ちょっとしたパズルみたいな感じの試行錯誤で。
何度もやり直し、、、とか。
そんなプロセスに最近ちょっと病み付き。
取り敢えず暫くの間、
ラグ・フッキングに関しては鞄作りにこだわってみようと思う。
余談で、
現時点での技術的な問題は、ハンドルの強度。
今時点で私が作る鞄は飽くまでもアクセサリー的な用途であり
機能としての強度がないので。
この辺りの解決を見出すのが次の課題。