今日、ようやく一体のテディベアを完成させた。
*本当に久々のテディベア作りだった*
数年前に始めたプロジェクト。
とは言え、元々は自分の計画ではなく。
義理の母の親友でフレンチ・カナディアンのアンドレ(女性)さんが、多分、彼女のお孫さん用に始めたプロジェクトで。
古い雑誌に掲載されたベアの切り抜きと一緒に、
コピーして切り抜いた型紙や、作り方が、材料の毛足の長い布地と一緒にビニール袋に入れられてたのを譲り受けた。
アンドレさんが、一体どんな想いでこのベアを作ろうとしていたのか?誰の為に作りたかったのか?背景や思い入れを知る由もない。
長身で、モデルのような美人と言う訳ではないものの、彫りの深い目鼻立ちがハッキリとした顔立ちに白髪混じりのブロンドの髪をまとめて、フレンチ系の女性ならではのお洒落な着こなしとか、自尊心に裏付けされた堂々とした身のこなしや物言いは、とてもカッコ良く知的で、自信に満ちた大人の女そのものだった彼女は、私にとって密かに目指す憧れでもあった。
だって、とにかく何を身につけても迫力があるし、垢抜けてゴージャスな存在感だったんだもの。
ご主人を交通事故で亡くし、未亡人である時期が割りと長かったらしいけれど、3人の成人した娘を持つ母親であり、お孫さんにも恵まれ、本人も、成熟した大人の恋愛をする恋人までいたらしいから、彼女が鬱を患ってる話を聞かされても、それほど深刻な状況とは受け止めてなかったんだけど。
世間から見たら、何もかも手にして充実した晩年を生きる幸せな女性像だったアンドレさんは、ある日の未明、自宅ガレージにて車の排気ガスを使って自らの命を絶ってしまったのだった。
かれこれ10年以上も前の話ではあるけれど。
なので、アンドレさんが始めたプロジェクトが「遺品」として私の手に廻って来て以来、「彼女の意志を継いで完成させなければ」って想いは常にあったんだけれど。
特別、最優先と言う訳でも無く、時間が経過してしまった。
引っ越すにあたり、
「この作り掛けのデカいクマを何とかしなければ!」
ってので、
ようやくお尻に火が点いた状態でせっせと仕上げた、と言う訳。
ほんっとーに私と言う人は、どうしてお尻に火が点かないと仕事が勢いづかないのかしらねぇ〜、と自分でも呆れつつ反省。
テディベアは、この週末、義母の誕生会をうちでするので、その際にサプライズとして披露した後、彼女と相談の上、アンドレさんの長女のお子さん達に渡して貰うのが最良かな?なんて、勝手に想像しているところ。
いずれにしろ、天国のアンドレさんが一番喜んでくれそうな結末になるといいな、なんて思いつつ。
6 件のコメント:
きっと、天国でアンドレさんはニコニコ微笑みながら、「ありがとう!」って仰ってると思いますよ。そして、この出来栄えに、「まあ!なんて凛々しい顔かしら?ハンサムだわ。」って感想だったり。
人生って、傍からは順風満帆に見えてもご本人の心の中はわからないものですよね。
とにかく、見事に仕上がって良かったですね。お疲れさまでした。
なかなか辛い、テディーベアァーちゃん作製だった事でしょうね。
人様から譲り受けた製作するお品、それだけでも結構色々とあいるのに、持ち主の方が他界されたとなると、どんな思いで仕上げたら良いのか・・・と何方でも考えられるかと思います。
出来上がった熊ちゃん!!可愛い~♪
遺族の方も手に取られたら喜ばれる事かと思いますよ。
お引越し、”なるようにしかならんへんって~”(大阪弁♪)と生意気に☆
でもあまり心労をためられないように
”クリスマスを”楽しまなあかんでぇ~”(大阪弁)
ほな、失礼しまんにゃわ~♪
まゆみさん♪
ありがとうございます。
ずっと気に掛かってる事でしたので、作業を終えて、肩の荷が下りた、清々しい気持ちでした。
ほんと、心の中って、時として自分自身でさえも見失うことありますものね。
隣の芝生が青く見えるってのも常ですし。
幸せに暮らすって事、平凡なようでいて、実はとても希少なのかも知れませんね。
paraさん♪
ありがとうございます。
目に見えない義務感に縛られつつ、後回しにして来てしまったので、ようやく達成感と共に解放感がありました。
それでも、作る過程は楽しかったですけどね。
なんか、大阪弁で聞くと、何でも大丈夫って気がして来るのが不思議ですね!
オロオロしても始まらない、って感じで。(笑
ほんと、もう開き直って成り行きに任せるしかないですよねー!?
「もう、何でも来いっ!」って心境に移行しつつあります。ふんがー。(笑
引っ越しは、懸案だったことを片付ける良いきっかけになりますよね。
素敵なテディーベアです。
ご遺族の方にとってもすごいサプライズになりそうですね。
とりさん♪
いつも頭の隅のどこかにあって気にはなっていても、なかなか手を付けられない事って結構ありますよね。
もっと効率良く普段から片付けて行ければ良いのですが。
動機は何であれ、ようやくやり遂げる達成感みたいなものは良いですね!
仕上がったベアは、義母に託しました。
アンドレさんの娘、イザベルさんの手に今頃、渡ってるかな?なんて、報告を楽しみにしてるとこです。
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