少し前、ご近所の Kateさんから
「地元の老人ホーム内にあるギフトショップで、アイスクリームの売り子のボランティアを一ヶ月に一回だけする興味、Erikaにあるかしら?」
と話があり。
どうせ私たちはアメリカでの滞在ビザの制限でアルバイトをする事も出来ないし、15歳の Erikaにとって社会に出て働く経験をするのは有意義な社会勉強になるかと思い、彼女に勧めた。
思った以上の反応で興味を示したので、Kateさんに見学に行く返事をして
「例え Erikaが興味を示さなくても、私がそのボランティアしたいわ!」と伝えた。
だって、何となくシニアって好きなのよね。
年配の人を捕まえてこう言うのも何だけど、長い人生を生き抜いた彼等には余生に対する達観と言うか、世俗を超越した余裕みたいなものを感じさせられる事が多く、朗らかで前向きに可笑しな冗談を言う人も多いし、微笑ましく可愛らしい存在感だったりする人が多いから。
そんな彼等と接するのは、ちょっとしたリラクゼーションと言うか。
以前カナダではボランティア団体に登録して、事務所から紹介された目と耳の不自由な高齢の女性の外出サポートの仕事?をしたし、クリスマス時期には Newcomers Clubの有志と集まって練習を積んだ後、退役軍人病院施設に入所のシニアを訪ねてクリスマス・キャロルを歌ったりした経験から。
あ、そうそう、あとはクリスマス時期には地元の総合病院の基金集めの為、ショッピングモールでのギフトラッピングのボランティアもしたのだった。
(←何しろ昔サンリオでアルバイトして、包装の特訓を受けたし!)
(←ギフトショップで働く「売り」として Kateさんにアピールした)
だから今回の思い掛けない Kateさんからの提案は、そんな私にとって願ったり叶ったりな出来事で、二つ返事だったと言う訳。
余談で、昔、看護師だった義理の母 Carolも、長年に渡り地元の Lakeshore General Hospital内にあるギフトショップ(と言うか、「売店」)で、ボランティアをしていた。
そこでは、お見舞いに病院を訪れた人が、患者さんに持って行けるようなちょっとしたプレゼントや書籍やカード等を売っていて、どんな商品を売るか?カタログ注文したり、在庫の管理をする仕事を義母はしていたらしい。
その「売店」では、地元の人々の手作り作品なども売っていて、スタッフルームには寄附された毛糸が沢山あり、編み物ボランティアの人たちが集まって、そこでお喋りを楽しみながら商品として売る為の編み物をしていたり。
義母に付き合って何度か行ったことがあるので、そんな光景とボランティア環境を想像してたんだけど、実際に Erikaと二人でシフト勤務中の Kateさんを訪ねて見たら、余りにも豪華に立派な施設でビックリしてしまった。
そこは「売店」ではなく、「ブティック」って感じのギフトショップだったし。
隣接の窓口ではアイスクリームの他に珈琲やクッキーなども販売してるの。
*家から車で10分足らずの "Johanna's Shores"*
*廊下の窓から中庭を臨む*
*湖 "Lake Johanna"に面した恵まれた敷地で
中庭から湖が眺められるようベンチが配されてる*
*入居者用のダイニング
天井が高く立派な高級レストランのよう*
*ダイニング脇のホール
施設内のあちこちにグランドピアノが置かれてるの*
*地元のキルト愛好家グループから寄贈されたと思われる
パッチワークキルトの作品が壁に掛かってた*
(義母のキルトグループでも、年中そんな感じでの団体作業をしてる)
*吹き抜けのイベントホールに面して
ブティックの様相の「ギフトショップ」*
日本で老人ホームとか、養老院とか、老人養護施設とかに行って見た経験がまるで無い私には、果たして日本のそれらとの違いがまるで解らないのではあるけれど。
少なくとも、義母の母が入所した施設や、Davidの義理の祖母が入居中の、私にとって比較的「素敵♪」と思っていた施設よりも更に設備が整っている雰囲気。
こうした種類の施設に入所するには、毎月、少なくとも2000ドルは掛かると認識していたけれど、ここはさすがに3000ドル前後との噂。
日本円にして、年間で350万円前後の負担。
と、とにかく、私たちが働きたいと思うギフトショップは、お洒落で雰囲気も良く、何しろ置いてる商品がどれも「今風」で洗練されて可愛いの!
シフトで勤務中のボランティア女性が Kateさんの他に2人いて、余り人手が足りてない雰囲気では無かったものの、感じの良い女性たちで安心したり。
施設内には他にも立派な映画室(映画館みたいな座席で!)やチャペルなんかもあり、入居中のシニアを訪ねる家族連れや子供たちの姿もあって活気があった。
今まで働いた経験の無い Erikaは興奮気味にやる気満々!
取り敢えず、親子揃ってボランティア希望の申込み登録をしたんだけど、ウェブサイトには仕事内容として、クラフトのサポート(多分、アクティビティとしてちょっとした手芸や工作のお手伝い)とか、ネール・ペインティング(シニア女性の爪にエナメルを塗ってあげる?)とか、あとは愛犬を連れて行ってシニアと交流すると言う選択肢もあるみたいで、多岐にわたった内容のボランティア行為が出来るらしいのは魅力。
あとは勿論、バックグラウンド点検などもあり(カナダでは警察からの犯罪歴がない証明書を要した)、第三者からの紹介状とかもセキュリティ上、必要になるかと思う。
興味深いのは、北米の高校ではボランティア行為が奨励されていて、大学などに進学する際の内申書的なもので割りと高く評価される為には、年間で40時間とか50時間とかでのボランティアが必要となる事。
なので学校へ報告が出来るよう、ボランティア先から勤務時間の証明が出されるシステムも整ってるらしいのには感心させられる。
北米人は、本当にボランティアが好き。
生活の一部って感じに自然だから、余り大袈裟では無いんだけど。
やっぱり宗教とか文化的な背景も大きく関わってると思うけど。
あぁ〜、とにかく早くあの素敵な施設でアイスクリームを売りたいわ♪