2019年7月31日水曜日

7月末日

今日は7月の最終日。

アメリカ合衆国の独立記念日に日本へ出発して、Erikaと過ごす日本での三週間は本当に楽しい事いっぱいで夢のような日々でした。

日本へ帰省する直前、偶然、家の近くで大きな亀("snapping turtle"と呼ばれる、日本で言うところのスッポンに当たる種類かと思う)を DavidとErikaと一緒に3人で助けたので、夢のように楽しい日本での三週間はひょっとして「竜宮城」でのひと時なのかも?なんて思うくらい。

日本で沢山の人達から素敵なお土産の数々を頂いたので、帰って開けて見るのが怖いかも?

開けたら白い煙がもくもくと出て、怖い現実に直面するかも?

なんて話を、日本を去る直前の晩に夕食を食べたレストランのテーブルを挟んで冗談交じりに話してたのが、ある意味、少しだけ現実になったような気さえする。

と言うのも。

アメリカに帰る飛行機に乗る以前に、箱を開けてしまったようで、白い煙がもくもく、楽しい夢から覚めると一瞬で厳しい現実に直面してしまったのでした。

早い話、私のアメリカ入国ビザの不備が発覚、飛行機に乗せて貰えなかった。

勿論、こんな経験は今までに体験した事が無く、まさか自分が!?と言うか、どうして私が?と言うか、「途方に暮れる」と言うのは正にこう言う場面なのだろうな!と漠然と実感していたような。

一方、カナダ国籍である Erikaは何ら問題なく、無事に帰路に着き。

予定通りミネアポリスの空港に出迎えた Davidと共に帰宅。

私は独り羽田空港に残り、暫くの間、呆然と泣きながら放心状態だった。

何しろ、前の晩は Erikaと二人、楽しくもしんみり日本で最後の晩餐を、都内で滞在したホテル近くのイタリアン・レストランで取り、時間を掛けて最後の荷造りをし。

翌朝、ホテルをチェックアウトした後は、タクシーで羽田空港に向かい。

心は勿論、家に帰る気満々♪

日本で行きたかった場所に行き、会いたかった人々には会い、買物も心置きなく完了し、最後に友達に別れも告げ、達成感いっぱい悔いなく帰れる意気込みだった。

まさか空港で Erikaを見送ることになるとは微塵も考えてなかった。

まぁ詳細に付いては次回に記すとして。

空港からアメリカ大使館に何度も電話しても、なかなかホンモノの人間と直接話せるところまで到達出来ないので、とにかく大きなスーツケースは宅配便で実家に送ってしまい、羽田から直接、大使館に向かってみたものの、4時に業務が閉まる20分前の到着。

ガラガラと引き摺ってたキャリーオンの小さなスーツケースを持って入館する事は出来ないので、最寄駅のコインロッカーにでも預けて来て下さい、と守衛さんに言われるも、果たして最寄駅の近い箇所にロッカーがあるのか、あったとしても空きがあるのか、それらを全てクリアして20分以内に戻れる保証も無く。

敢え無く肩を落として、地下鉄の長い通路や階段の上り下りを繰り返し、疲れ果てたので新幹線に乗って実家へ向かうと、姉が最寄駅に車で出迎えてくれた。

まさか再びこんな早くに再会出来るとはお互い夢にも思ってなかったケド。

予想外、予定外に、延長して実家にて滞在中。

空港で足止めに遭って以来、2〜3日は気が動転して、衝撃から立ち直れなかったり、絶望感いっぱいに落ち込んで気分がどよぉ〜んと滅入ってたり、不安感で眠れなかったり、人生で初めての体験に翻弄されている自分を感じていたのだけれど、そんな自分の軌道修正をする事が、ようやく出来て来た感じ。

まぁ時間を要したのではあるけれど、開き直りと言うか、視点を変えて物事を捉えるとか、文字通り冷静になって頭を冷やし、深呼吸して、とにかくやるべき事に集中して取り掛かってみた。

自分にとって、この上無くアンラッキーで不都合な事故がもたらしたのは、実は、神様がくれた貴重な時間、だったのかも知れない、とも思える。

実家で年老いた両親と、彼等の面倒を見る看護師の姉と、私の4人で過ごす時間。

Erikaが加わってた5人での時とは違う、昔に戻ったみたいな懐かしい時間。

フルタイムで働く姉に代わって、私は「お手伝いさん」の役割りよろしく洗濯や食器洗いの炊事仕事を中心に、姉を職場まで送迎する日は、スーパーマーケットに食材の買出しにも出掛け冷凍冷蔵庫を満たしたり。

米を研いで炊飯器のスイッチを入れたり。

単純な作業ではあるけれど、舞台の裏方であり黒子みたいな仕事を担当。

Erikaと一緒にやって来て、キャーキャーと楽しくゲラゲラと笑いあってた楽しい時間とはまた違う、リアルで目の前にある現実的な家族としての日々を送りながら、私はやっぱりこの時間に直面することを避けていたのだろうと思う。

日本での三週間のうちの最初と最後の1週間を東京のホテルで過ごす事にしたのも、楽しい想い出づくりに専念して、あとはさっさと帰ってしまいたかったのだ。

実家にやって来て滞在はしても、辛い現状には気付かぬ振りして、見たくないものは見えない振りをして、ただ久し振りの再会だけを喜び合って、良かったね、楽しかったね、またこの次はいつ会えるか分からないけど、とにかく元気で頑張ってね、と他人事のように逃げて帰ってしまいたかったのだ、きっと。

意識的、無意識的、に拘らず、私はやっぱり我儘で自分の楽しみの事しか考えていないような人間なのよ、ごめんなさいね、と開き直り。

そんな私なのにも拘らず、両親は勿論、姉も、私の予期せぬ延長滞在を手放しで喜んでくれたし、地元の古い友人たちもこぞって歓迎してくれて、こんな私をどうしてそんなに嬉々として受け入れてくれるのか?謎ながらも、改めて、彼等の存在を有り難く、尊く感じてしまうのだった。

長く行きていると本当に色んな事があるなぁ〜。

結局、今回の試練も、私の人生にとって必要不可欠な勉強の機会で、実は貴重で夢のような追加の夏休みであり、感謝と気付きの為に与えられた時間だったのだ、と近い将来に懐かしく振り返って見た頃には感じられるようになっているような気もする。

と、書きつつ。

でもやっぱりなるべく早めにはミネソタの自宅に帰って、心地良い自分のベッドで眠りたい欲求は勿論あるし、カナダの大学の寮に引っ越す Erikaを見送ってあげたいとも願ってる。

さて、明日からいよいよ8月が始まる。




日本へ旅行する前に助けた亀は
道路の真ん中で立ち往生してた。

大きな池のある方向に向かっていたので
Davidが作業用の手袋をして
甲羅の尻尾に近い部分を掴み持ち上げ、道路を渡らせました。

トロント動物園のサイトにビデオもありました。
Snapping Turtleは噛み付く習性があるので怖いのです。

尻尾を掴んで移動させるのもタブーのようです。

参考までに。




12 件のコメント:

para さんのコメント...

こんにちわ。お久しぶりです。
なんだか大変な事になっておられたんですね。というかまだ途中かな・・・
長年生きてると目が点になる出来事に遭遇する時がありますね。
何とか早く対応策が見つかりますように!
でも、ピンチはチャンス💛出来る限りがパーフェクト💛
ご両親とお姉さんとの貴重な時間をお過ごしになられる機会ができて良かったですね。

Mayumi さんのコメント...

paraさん♪

こんにちは!
ありがとうございます。
やっぱり国際結婚とか、海外移住とか、色々と思い掛けずに面倒な場面に出くわす事も少なからずありますよね。
だからと言って後悔する、と言うことも無いですが。
法的な事は、日常の生活では分かり難く、まぁ個人責任なので、自分で責任を持って調べたり対応したりしなければならないのではありますが、
誰も教えてくれないので。(苦笑)
特にビザ関連(特にアメリカ?)は複雑で、会社絡みでは弁護士に手伝ってはいて貰ってるのに、それでも落ち度があって。
まぁ自分の無知を責めてます。(泣)

何とかなりそう、なので、滞在するうちは滞在を純粋に楽しもう♪と努力してます。(笑)
ほんと、人生の中には色んな事がありますね!
早く笑い話になると良いなぁ〜〜〜。

yana さんのコメント...

あら、あら大変なことになっていたのですね!!!

まゆみさんがミネソタの涼しい空気を運んできてくれて、お帰りになったから急に暑くなったんだわ~
と思っていたら、なんとなんとこの猛暑も体験されているんですね。

娘が2重国籍でカナダに住んでいるので、何だか他人ごとではないような気がします。
でも日本で良かったですね、旅先の国だったらもっと大変だったんじゃないかしら?

ショックから立ち直られて、前向きにお過ごしとのことでホッとしました。
どうぞご両親様、お姉さまとの日々を大切にお過ごしください。
きっと笑い話になりますよ。

夏バテされませんようにね!

まゆみ さんのコメント...

空港で娘さんを見送り呆然とするまゆみさんの心情、本当に何と言っていいか、心中お察しします。

でも、気持ちの整理をされて、一人残ったのには、
理由があってと、平生のお姉さまやご両親の日常を直視されて、手助けされてるまゆみさんは、素敵だなと思いますよ。
きっと、自宅に帰られた時には、

「あ~あの後の時間も貴重だったよな~」って思われるんじゃないかな。

日本の酷暑の中で、買い出し、食事の準備と大変かと思いますが、どうか無理せずボチボチやって下さいね。

そして、住み慣れた我が家に出来る限り早く帰れますように。

このカメさんは、まゆみさんのご家族と遭遇して幸せでしたね。
カメも恩返しして、何かいいことがあるかもですね~♪

我が家の庭は、今、ジャングルに近いのですが、熱中症になりそうな暑さなので、「しばらく、やめとこ」って
放置してます。

まゆみさんもくれぐれもお疲れを出されませんように。

ミリンダ さんのコメント...

innsutaで見てErikaさんが帰られたのは もともとの予定だったのかと思っていましたが 大変な出来事だったのですね。  ストレスで大変でしたでしょうが  今一度ご両親のもとに帰れてよかったですね。  ご両親にとて最大のプレゼントですね。 まゆみさんも言われるように 昔の4人家族の時代に帰ったようで ご両親もお姉さまも まゆみさんも また一つ素敵な思い出ができますね。  酷暑の毎日 どうぞ皆様ご自愛くださいね。

Mayumi さんのコメント...

yanaさん♪

あの初対面の横浜での楽しかった1日が遠い過去のような気さえします。
本当にありがとうございました。

帰ったら落ち着いて写真の整理、後記など、と思っていたら、こんな事になってましたよ!(笑)

25日に無事に飛んでいたら、梅雨明けを体験する事なく思惑通りに厳しい暑さの前に帰れてた筈なのですが。
おっとどっこい、久々にこの日本で猛暑体験です。

そうなのですよね。
多分、私は自国に帰省したので問題が発生したのかとは思うんですが、でも、本当に異国ならば苦労は倍増ですし、
仮に実家が大使館や領事館から離れた場所でも、大変だったと思うので、そこそこ東京に近くてラッキーでした。
予期せずホテルに2週間の延長滞在ならば、経済的なダメージも大きいですし。(汗)

ありがとうございます。
昨日、ようやくアメリカ大使館での面接が無事に終了し、あとは待つのみの状態となりました。
あと一週間か10日で帰れるかとは思いますが、時期はお盆とぶつかりハイシーズン!ガァーん、と言ったところでしょうか。(苦笑)
まぁなるようになれ!って心境です。

水分補給をこまめに暑い季節を乗り切りたいですね!

Mayumi さんのコメント...

まゆみさん♪

ありがとうございます。

娘がもし未成年だったら、状況はまた違ったかと思いますので、そう言う意味ではラッキーでもありました。
私自身は帰る気満々でゴール間近の天国気分から、
足止めで振り出しに逆戻りで地獄に戻った、って感じにスゴロクのような体験でしたが。(笑)

思い掛けない追加滞在の2〜3週間も、早く帰りたくて焦ってる気分の時には長く感じますが、
一年とかの単位で比較して長い目で見れば、そう長くもない期間なのですよねぇ。

「神さまがくれた貴重な時間」と、ポツリと言ったのは実は姉だったのですが、
そんな彼女の言葉に気付かされて、目が覚めたような気がしました。

両親に残された余生の中で、私が一緒に過ごすことの出来る時間は更に限られてるかと思うので、
まぁ確執が無いとは言えない父との関係は難しいですが(汗)、
少なくとも母との時間は大切にしたいと感じてます。

雑草の生命力は本当に力強いですから、負けてしまいますよねぇ。
草取りしようにも、蚊も多いですし。
本当に怖い熱中症、出来るだけ涼しい場所で水分を摂りながらやり過ごしたい猛暑ですね。

ありがとうございます。
まゆさんもご自愛くださいね。

Mayumi さんのコメント...

ミリンダさん♪

空港まで行って飛行機に乗せてもらえない、なんて、本当に初めての経験だったので、ショックで絶望的な気分に打ちのめされました!(苦笑)
目処が立つまでは、本当に不安で、心細くて、落ち込んでメソメソした気分でしたよ、大人気なく。

今は何だか、昭和のホームドラマかコメディみたいな雰囲気に食卓を4人で囲んで、
私は「小林聡美」風なキャラ、かなぁ〜、なんて勝手に脳内でドラマ化してます。

いつか振り返って見た時に、きっと懐かしくて貴重な時間なのかと思います。
思い出作り、ってこんな感じかしら、と思いながらの時間です。

やっぱり日本の梅雨明け後の暑さはハンパ無いですね!
ありがとうございます。
ミリンダさんもお気を付けて!引き続きの芸術活動に励まれて下さいね。

Mutsuko さんのコメント...

インスタ見て何かあったのかしら?
と心配してましたが色々大変だったのですね、やはり今アメリカは入国が難しい国なのかしら?
とにかくエリカちゃんが大人年齢で良かったですね、お別れ寂しかったのは私の想像以上だと思いますが(;Д;)

思いがけず増えた家族の時間は後できっと良い思い出になりますね、(日本の猛暑も)
残りの時間存分に日本滞在楽しんで下さいね。

熱中症にはお気をつけてー。
北海道も連日の猛暑でクーラーが無い家を恨めしく掃除してます、本州住みの時の方がクーラーがあり夏は快適に寝られたのが懐かしいですよ。
今は枕を片手に毎夜涼しい部屋を渡り歩いて寝てます(笑)

yana さんのコメント...

かみつきがめの移動はあのようにするのですね。
ビデオ興味深くみました。

初めて車窓からですが、30センチか40センチぐらいの亀を見たときはビックリしました。
子供が小さかったので、主人が絶対触っちゃだめ!
湖にはかみつきがめがいて、手足がもぎ取られるから絶対入っちゃだめ!
って言ってたのを思い出しました。

はやく大使館から許可が下りるといいですね。
娘がカナダの高校へ留学の時、7月にカナダ大使館に申請を出しに行ったら
今は夏休み中だからいつビザが下りるかわからないと言われひやひやしました。
お国柄ですね・・・・
結構ぎりぎりで、やっと間に合った気がします。

エリカちゃんは1人でおひっこしの準備をしているのですね。
これも大人になるプロセスですからがんばって!!
また、(先日は)あまりにもあわただしかったから
次回は是非、是非ジェットコースターものりに来てね、ともお伝えください。

Mayumi さんのコメント...

Mutsukoさん♪

アメリカで民主党の支持派の人々は多分、何もかもをドナルド・トランプ(←呼び捨て)のせいにしてるかと思います。
移民の締め付けがキツイので。
メキシコとの国境で冷遇されてる人々に比べたら文句は言えません、私なんて。
でも混雑ぎゅーぎゅー待ち時間長かったです@大使館。

怪我の功名、、、ってのはアリな気がしてます。
今は割と呑気に構えて楽しんでます、お陰様で。

本来、北海道ではエアコンが必要無かった?とか???
それなのに、北海道でも35℃とかニュースで見るとビックリです!
関東はエアコンのお陰で何とか凌げてますが、無かったら大変かと思います!
どうぞお気を付けて!

いつもありがとうございます〜!

Mayumi さんのコメント...

yanaさん♪

本当に、かなり大きな亀ですから、怖いですよねー!
怒った亀の動作を見ると、更に怖いです。
あんなのに噛み付かれた、、、と想像するだけでゾッとしますね、実際。

確かに!
いよいよ日本も学校が夏休みに突入して、アメリカやカナダへ出掛ける人々も多そうですね。
実際、大使館もかなり混雑して、ビルの外から並び始めましたが、暑くてしんどかったです。
椅子の数も不十分で立って待ってる人が結構な数でいましたし、
最終の面接には長蛇の列で立って並ぶので、貧血で倒れたらどうしよう?って感じでした。(苦笑)

現時点では郵送されてくるパスポートを待っているだけですので、あと一週間弱のはずです。
航空券はそれから手配ですが、お盆時期なので???ですが。
まぁ何とかなるでしょう。。。(笑)

ありがとうございます。
引っ越しは、家具の必要ない寮生活ですので、多分、スーツケース一つで入居を想像してます。
遅かれ早かれ、親離れ+子離れ、の時期はやって来るのだろうな、と漠然と思ってます。
これもその過程なのだろうな、なんて。

観覧車、とっても思い出深い機会となりました!
感謝しています。
ミネソタにも是非、お出掛け下さいね!