2013年9月11日水曜日

日曜日の冒険

米国で出稼ぎ中と言うのか単身赴任中と言うのか、とにかく今年の年明け直ぐから単身アメリカ暮らしを始めた Davidが、月に一度程度の割合で1週間余りの滞在期間で帰省する度、この時とばかり家族での行事が予定表に書き込まれるので、忙しいのなんのって。

彼のココでの滞在期間が限定なので仕方ないのではあるけれど。

いっその事、家族揃ってミネソタ州へ引越し、、、って盛り上がっていたものの、実際は色々と複雑なビザの関係でそうそう直ぐに家族全員+犬の移民という訳には行かない現実に直面。

ま、冷静に考えて見れば当然っちゃ当然なんだろうけれど。

米国に引っ越してアメリカ住民になる気満々だった、いつもながら勇み足の私も出鼻を挫かれた状態でちとがっかり。

いずれにしろ万事、塞翁が馬の如し。なるように成るんだろう。

ってのもいつもながらの他力本願な姿勢で。


とにかく、たまにしか居ない Davidなので、普段はまるで「家族4人揃って週末の買物」だなんてあり得ないのではあるけれど、それさえも特別イベントって感じのノリで、日曜日の外出は何とも新鮮で楽しく、結果として家族で過ごす "Priceless" なひと時に。


大型のショッピング・モールに出掛けた理由の一つは、9月からの進学年度に伴って息子 Kaitoの新しい靴や下着、秋用のジャケットが必要だったことで、普段ファッションにまるで疎く興味も無い彼を同行させての買物は、本当に稀なことで。

とは言え16歳ともなると、私が勝手に見繕って選んで買うってのも余り合理的でなく、特に靴とか上着とかは本人の試着が必要だし。

ま、ファッション的なこだわりが無い分、機能重視での選択なので、取り敢えず心地良くサイズが合えばオケー、みたいに余り時間も掛からず簡単に終わる息子との買物はかなりラクで有り難い。


一方、娘の Erikaは相変わらず音楽関連の買物が中心で、彼女が自分のお小遣いで買える範囲で『HMV』にて "Sleeping with Sirens"(←コレは私も好き♪)やら"Motionless in White"やらのCDを買ったり、別のファンキーな店では、同様のバンド・Tシャツを買ったり。


Davidは今回、自分への買物ってのは無く、息子へのプレゼントとして、息子にとって初めてとなる「電動式ひげ剃り機」を購入。

鼻の下のホニョホニョっと口髭らしきものが確かに生えてる!

でもまだ「剃る」って必要も無さそうですけど。。。?


私の買物は、、、と言うと、実はこれが最大の目的で。


またまた新しいMacを買って貰った。

愛用してたのも未だ2年目くらいだったのではあるけれど。

KaitoとErikaが兼用で使ってた Macが9年目(!)にして遂にご臨終となり壊れてしまったので。

それは Davidが4年くらい愛用した Power Book G4を「お下がり」として譲り受け、それから更に5年も活躍してくれた。

そして今回は私が愛用したMacBook Proが彼等への「お下がり」に。

お陰さまで私は労せず再び新品のMacを「棚ボタ」的に。

*外見はまるで同じなんだけど*


日曜日午後の『Apple Store』はもの凄く賑わって混雑してた。

ユニフォームの「青シャツ」を着たスタッフは皆、接客に忙しく。

事前に購入する機種が決まっていた私たちは、出来るだけ手短かに商品の手配と支払いを済ませたいと思ってたんだけど。

たまたま私たちの相手をしてくれたスタッフが、何ともアクの強い個性的な中年の男性で、白髪混じりの短い髪に同様に白黒の、所謂 "pepper-and-salt"の無精髭を生やした悪人顔(失礼な!)で、しかもダミ声の(日本だったら魚河岸とかにいそうな)ユニークな人で。

なんかこのオジさん面白そうだな〜とは思ったんだけど。

彼が言うには、9月からの進学年度に合わせ、「今なら期間限定で学生割引きキャンペーンをやってるよ」ってので、あぁ〜、そう言えばアップルのウェブサイトでチラッと見掛けたな、ってのを思い出し。

でも、この秋、短大とか大学とかを始める生徒が対象のセールだったから、私たちには関係無いと思ってた。

でもオジさん「短大生、大学生、或は教諭でもいいんだよ」って熱心に説明してくれて、「本人じゃなくても、知り合いでも大丈夫だよ。身分証明番号だけあればいいんだから」とか、「本体価格が200ドルも値引きになるし、保証も80ドルの値引き、おまけに iTuneストアで使えるギフトカードが100ドル分も付いて来るんだよ! 凄くお得だよ!」って。

ま、単純に計算しても380ドルお得って感じ。

とは言え、短大生や大学生の親戚がいないし、身近にもいない。

知り合いに教職の人は多いものの、その多くが既に引退してたり(時差のある)州外だったり、いずれにしろ、電話して身分証明番号を貰うほど親しいって訳でもないし。

すんなり諦めようとしてた私たちに尚もオジさん引き下がらず、「その辺にいそうな学生さん捕まえて来てもいいからっ! とにかく番号さえ貰えればいいんだから、誰か見つけて頼んでみなよぉ〜」って。

いやぁ〜、実際、店内には沢山の人がわいのわいの居るにはいるけれど、片っ端から見ず知らずの人を捕まえて「学生さんですかっ?」と訊いて廻る訳にもいかんだろ!?

と思いきや。

突然、Davidが「学生風な二人連れ発見!」とか言って。

Erikaに「Come with me!」と、怪しまれて警戒されないようカモフラージュとして娘の手を引いて、二人連れの可愛い女子大生風に接近。

案の定、9月からピカピカの新・短大生と言う2人組をゲット。

驚く程すんなりと学生番号を貸して貰うことに成功。

へぇ〜! 今どきは自分の「ID」を守ることに神経質なくらい用心する傾向があると思ってたんだけど。若い女の子ならば尚更。

彼女たちのお陰で値引き価格でお買い上げ、その後、何かしら彼女たちに迷惑が掛かるような後腐れも無いらしい。

彼女たちにとっての "Catch"は、私たちから現金50ドルの報酬で。

私たちもラッキー、彼女たちもハッピー、まさに Win+Winな "Deal"。


Erikaは早速、「学生ですよっ!」と胸に大きく描かれたTシャツを着て、この時期のアップルストアにブラブラと徘徊してニーズがあれば学生番号を貸し出すアルバイトを(数年後に)する魂胆らしい。

さすがに抜け目ナイ。


その後、アップルストアのオジさんは満足気に、"Linkin Park"と大きく胸に描かれたTシャツを着た Erikaに向かって「オジさんと大好きなバンドが一緒だね!」と言って、彼女と "High-Five"してた。


Erikaは Erikaでまんざらでも無さそうに、「だからバンド・Tシャツ着るのが好きなんだよね。 バンド名の入ったシャツ着てるだけで見知らぬ人と、共通のファンって事だけでインスタントに通じ合えるんだもん!」って。

そう言えば、HMVで CDを買う彼女を遠巻きに見守ってたんだけど、彼女、店員のお兄ちゃん(若くてロックな感じ)とも何やらバンドの話で盛り上がってたもんなー。

母はしっかり見ていたよ。

壁に隠れて(星)飛雄馬を見守る姉みたいにさ。フッ。

2 件のコメント:

yana さんのコメント...

カナダ~アメリカもビザは大変なんですね。
アメリカはテロが多いから以前より難しくなってているのでしょうね。
パソコンを買うのも裏技があるのですね。ラッキーでしたね。
学生がいなくなって久しい我が家は最近あきらめて定価で買っているみたいだけど…・
家は、パソコンはすべて主人が管理していて、(時には自分で作ったり)ちょっと使い方が分からなかったり、調子が悪いといっても全部主人がやってくれて・・・・やり方を教えてといっても、あとで子供に聞きなさいと言われ、子供に聞くとパパに聞けば・・・と言われ一向に進歩しない私です。(たぶん私が長生きしそうなので)パパが死んだらどうしよう・…なんて思っています。

Mayumi さんのコメント...

yanaさん♪

もう〜(年上の方を捕まえて、こういう物言いもどうかと思いますが)yanaさんのお茶目で可愛らしいコメントにほのぼのと笑みがこぼれましたよ!(←特に最後のくだり)

私もほとんど同じような立場なので、夫にはいつも「私より先に死なないで」とお願いしています。(笑
私は彼よりも少しだけ年上ですし、長生きすることに対する執着みたいなものが意外と無いので、死ぬ時は彼に看取って貰えるような気もしてますが。
いや、でも、こればっかりはどうにも自然任せ、なのかな。(笑

何だか海外移住って、何かと書類上の手続きが面倒だったりしますよね。
いずれはグリーンカードを目指したいですが。
ま、米国が慎重なのも解りますが、だったらこれ以上、敵を作らない努力もするべき、、、な気もしますよね。(汗