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2019年9月7日土曜日

涙目で迎えた9月

日本から戻って、かれこれ3週間以上が経過したのを昨日、再認識した。

年に一度のマモグラムに行って、クリニックの受付で「過去3週間以内に海外を旅行したかどうか?」確認されたから。

「えっと。。。」と咄嗟に頭の中にカレンダーを思い浮かべて "No"と答えた。


この3週間は未だ何となく「ふわふわ」した感覚の日常で、完全には自分のペースに戻ってないような気がしてる。

まずは時差の関係で時差ぼけ、、、は、実は割と直ぐに現地時間に体が対応して、自分でも驚いたのではあったけれど、ほぼ翌日から普通の生活リズムだった。

若い頃、海外旅行から帰国した翌日から出勤、なんて事を苦とも思わずに平気でしてた頃の自分を懐かしく思い出す度、「今はもう無理」と思ってたけれど、実は意外と大丈夫なのかも?なんて思うくらい。


体にとってショックだったのは気候のギャップで、想像はしていたものの、「夏が(私を待たずに)終わってしまった」感じに既に寒い日々が続き、慌てて冬用のパジャマや、アクリルの毛布を引っ張り出して来て、「もう冬なのかい!?」みたいな切なさに意気消沈。

その後、気温が持ち直して夏の終わりの暖かさに戻ったけれど。

*夏の間中で白い紫陽花が少しずつ珊瑚色に染まり始める*


週に一度顔を出している Textile Centerでの手仕事のグループに久し振りに戻り、見慣れた仲間たちの笑顔や抱擁で迎えられて嬉しく、私は日本からの手土産をシェアしたり、日本で購入した手作り本を披露して廻ったり。

3週間延長して日本に滞在した理由と体験談で盛り上がったり。

仲間うちの多くが頻繁に海外旅行(アジア、北欧、アフリカなど)をする人ばかりなので、アメリカ人の視点での彼女たち自身の外国VISA問題、(政治絡みでの)入国審査状況、体験談等々を聴くのもかなり興味深く面白かった。

 *羽田空港で見つけた海外へのお土産にぴったりな箱入りチョコレート*



アメリカに戻れない間でお休みしていたヴォランティアにも復帰。

基本的には、「老人施設内のギフトショップの運営」が仕事なので、当番の日は単独で店を開け、レジの開け閉めと店番(顧客サービス)とちょっとした掃除と雑用だけをすれば良く、合間に隣接のカフェテリアに無料の昼食を取りに行って、学校給食風な料理を食べるのを密かな楽しみにしてるんだけど。

いつの間にか私の仕事内容がアップグレードしてて、店内のディスプレイ・コーディネーターとかショーケース・アドヴァイザーとか、みたいになってる。

たまの当番で行ってみると責任者:リズから手書きのメモと、空になったガラスケースが私を待ち受けてて、「好きなように商品で飾ってみて!」てのが続いた。

 *レジカウンターのディスプレイケースは綺麗に空になってて、
 "Saved for Mayumi"のメモがあるのには笑ってしまった*


店頭を飾る仕事は好きなので、全く苦でもなく、楽しんでやってしまって喜んで貰えるのだから、まさに "Win&Win"。

*秋のテーマでゆっくりな時間を意識して、
時計とお茶(ティーポット)と読書(本+老眼鏡)と
スロークッキングの料理本などをかぼちゃの置物と共に*


施設内のお年寄りと交流すること自体は、私にとっては自分自身の両親と身近で関わり合う事の出来ない償いのような気がしてるんだけど。

とは言え、よくよく振り返って見ると、過去の5年間で一度も日本に帰省してなかった現実は何とも親不孝だったのではないか、と自責の念に駆られている。


アメリカに引っ越してからの日々は本当に夢のように過ぎてしまった。

期間限定で仕事に就いた Davidの滞在ステイタスが何度も変わり、それに伴って私自身のVISAも影響を受け、アメリカへの出入国に対して神経質になっていた事実も理由の一つで、だから車での移動以外ではカナダへも帰省してなかったりする現実。

日本国籍を維持しつつ、カナダの永住権を取得しているものの、カナダ国内には暮らしてないので、今はカナダへの渡航にも特別な許可証を要する、ってのが面倒。

これ程テクノロジーが進化した時代に、今更ながらに各種ドキュメントを複数頁の紙に印刷したものを、政府機関に郵便で送付しなければならないと言う残念さ。

既に提出済みの情報や、全ての指の指紋や、空港での顔識別写真に加え、瞳での識別などで近未来的に、2カ国間での移動がもっと単純でスムーズになれば良いのに。

最近では珍しくもないと思われる国際結婚が未だに「面倒で厄介な事」みたいに感じる場面が時々あるのは、ちょっと時代錯誤で意外な感じさえする。

多重国籍を認めない国が日本以外にも結構あるんだなぁ〜って驚きと共に。


アメリカに戻り、出来るだけ早く日常の生活に戻るよう意識したものの、多少の「逆カルチャーショック」みたいなものは少しだけあった気がする。

日本での滞在が長ければ長い程、日本での習慣や感覚が再び身に付いてしまうのは仕方の無い事なのかも知れないけれど。

人との距離感とか、咄嗟の返事とか、まぁ微妙な違いではあるんだけど。


日本で楽しかった日々の夢から醒めるみたいに少しずつ、日常の生活に戻りつつあった2週間目に、空港で Davidと共に Erikaをカナダへと見送った。

一時は、アメリカに帰れないまま日本でこの日を迎えるかも?と絶望的に落ち込んでたのを考えれば、家族4人での暮らしを最後に2週間じっくりと過ごし、心の準備をしながら締めくくれた事は、私にとっては幸運な事でもあり感謝している。

以前にも3週間程度でカナダへ行く Erikaを空港で Davidと見送った事があって、当時の彼女は17歳だったから、別の意味での不安や心細さがあって涙目だったけれど、今回は20歳になった彼女が自立する為の別れで、多分もう家族として4人で暮らすことは無いんだろうと思うと、その事実だけで涙目になってしまうのだった。

彼女の独り立ちを祝うハッピーな別れのはず、ではあるのだけど。

世間で一般的に言われる "Empty Nest Syndrome"(空の巣症候群)ってやつ。

ぽっかりと胸に穴が空いてしまった感じ?


多分、自分的には、予期した程には酷くない、とは思うのだけど。

それでも、Erikaの居ない空間を目にすると寂しい気持ちになる。

彼女の部屋や、夕食時の食卓での彼女の定位置の椅子や、デッキで一緒に珈琲を飲む際のガラスのテーブルの向こう側の椅子や、あちこち。

*目の前の椅子には Erikaが座ってるはずだったのに*


家族の中で珈琲を飲むのは再び私だけになってしまった!

「今日はどんな珈琲を淹れる気分?」と訊く相手もいないから、コナでもコロンビアンでもティミーズでも、もう勝手に淹れて勝手に飲むわ、ってな気分。

スーパーマーケットに食材の買い出しに出掛ければ、手に取った食材を(あ、Erikaがいないからもう食べないや)と元に戻したり、(Erikaがいないと食べきれないから)と買うのを躊躇ったり。

反面、菜食主義の彼女がいないので、久々に魚介のパスタやソーセージのパスタを作って食べてみたり。

そこかしこに何とはなくの寂しさを感じながらも、新しい食習慣と生活リズムに順応しつつある。


何よりも、Erika自身は再び自国であるカナダで暮らす事が出来て嬉しそうだし、彼女にとって初めて暮らす土地であるオタワの街の魅力を満喫してる様子で安心した。

当初は大学の寮に入ることを希望してたのだけど、早くに満室になってしまったらしく、市バスで20分程度で通学する事の出来る範囲内でのコンドミニアムで、別のカナダ人の学生の女の子とそれぞれ個別の部屋を使えるルームメイトを、Erika自身が自分で見つけた。

ルームメイトのお父さんがコンドミニアムの所有者と言うのも安心なところで。

既に学生証を取得し、バスの定期券も入手、授業も始まり、銀行口座の開設も済ませ、パートタイムで働ける仕事を見つける為の履歴書も作って幾つかの候補先に送り始めてるらしい、、、と言う彼女の逞しさに正直、圧倒されてる。

改めて、彼女にとっては文字通り満を持しての自立のタイミングだったのだと。

来年は Kaitoの番だけど、うーん、ちと心配。と言うか、かなり心配。


夏の終わりはそれだけで切なくて物悲しい季節だけど、今年のそれは更に輪をかけて心に隙間の空いた感じで隙間風が時折、吹き抜けてる。

なので手仕事の方もすっかり気が乗らずお休み中。

日本での6週間、ほとんど何もしてなかったので、その延長で手仕事から遠去かり、果たしてどれくらいの期間で禁断症状が出るか?試してみたいような気もしてる。

自虐的に、意味も無く自分への挑戦みたいな? ほんと何の意味も無いケド。


あぁ、あとは余談で、ここ数日、何故か目が痒くてショボショボ。

秋の花粉のせいか?はたまたジムで泳いだプールの水質のせいか?謎。





2018年10月22日月曜日

カナダのサンクスギビングは10月

いよいよ10月に入ったなぁ〜と思ってたまま気付いてみれば月末に突入。

その間ブログを書くのも滞ってしまったけれど、特にこれと言った理由も無く。

新しい家で迎える新しい季節での発見を日々、楽しみながら淡々と日常のあれこれをこなし、家中のあちこちが未だ「取り敢えず」って感じに配置された古い家具で、内装の統一感も余り無いままに、それなりに快適で機能してるし、惰性で暮らしてるんだけど、頭の隅にはいつも「いい加減そろそろ、きちっと部屋毎の見直しをして壁に掛けるものを飾ったり、自分達ならではの空間に仕上げたい」って欲求が燻ってる。

アメリカで働ける状況になるまでは専業主婦なので、家で過ごす時間は充分にありそうなんだけど、何故かいつも、いつまで経っても、あれもこれもやりたい事の多くが出来ないままなのはどうしてなのか?自分でも謎。

テレビの前に座ってお煎餅食べたり、だらだらと昼寝してるって訳でも無いのに。



Davidの腎臓結石は2度の施術を経てすっかり完治し、follow upとして先日はウルトラサウンドでチェックして貰ったり、泌尿器科の担当医とも再会して説明を受けて来たらしいけど、2度の施術分の請求が次々、色んな機関(レントゲン、麻酔、クリニック、病院、など専門分野毎に異なる)から送付されて来て、その総額を見て「やっぱりアメリカって!」と、噂通りの医療費の高額さに驚かされた。

開腹手術でも無く、入院した訳でも無いので、当日レーザーで石を砕く作業を1回半して貰っただけなんだけど、日本円に換算して250万円以上。

任意の健康保険と健康保険積立てみたいなのを使って処理出来たから良かったけれど、これが自己負担だったら、と思うとつくづく米国暮らしは恐ろしいと思う。

先進国の中でも珍しく、米国には国民健康保険制度が無いので。

カナダはほとんどの医療費が(眼科と歯科以外)税金によって賄われてるし、日本も同様に自己負担が2割とか3割とかかと思うので、大病をしたからと言って持ち家を失うような心配も無いかと思うんだけど。

米国では福利厚生の充実した企業に勤務しないと、医療費の不安は大きい。

広大な多民族国家ならではの歴史や複雑な事情で、政治を語るのも単純では無いし、おまけにアメリカ人でも無い私たちは、カナダ人と日本人の「居候」って感じで、だから政治と宗教に関わる話題には口を挟まない事を心掛けてるんだけど。

それでも、現在の政権で米国は色んな意味で後退してる印象を受ける。

過去に米加共通の笑い話として、「アメリカ人が海外旅行をする際には、バックパックにカナダの国旗のワッペンを縫い付けて、カナダ人を装う」ってのがあって、何処へ行っても友好的に歓迎されるカナダ人に反して、自国第一主義で敵対心旺盛の「嫌われ者」的な扱いを受ける自覚を否応無く多くの米国人が抱いてたのだろうと思う。

政治に詳しく無いので詳細は解らないけれど、少なくとも前大統領のオバマ氏の姿勢はとても人間性に富んで理論的で前衛+革新的だったし、政治家に珍しく?正直で誠実な人柄の印象だったし、政治に対する情熱と謙虚さを感じさせるリーダーだった。

カナダの現首相も同様。



とにかく基本的、米国よりも北に位置するカナダ(一部は南に食い込んでるけれど!)なので、秋の収穫を祝う "Thanksgiving"も1ヶ月半先にやって来て、本来ならば詰め物をした七面鳥の丸焼きをご馳走に家族が揃って食卓を囲むってのが定番なのだけど。

身内もカナダ人の友達も無いミネソタで4人家族、しかも、うち1名は菜食だから最近は家族全員が余り肉を食べない傾向の中、大きな七面鳥をオーブンで数時間掛けて焼き上げるのも余り意味が無い気がして。

外食を提案するも、子供たちはそれぞれに忙しいみたいだったり、親と一緒の外食には魅力を感じない様子で、結果として Davidと二人でファミレスへ出掛け、私はターキーディナーを注文、Davidはフィッシュ&チップスで祝うサンクスギビングの夕食だった。

*ファミリーレストラン(Bakers Square)にてのターキーディナーには
お約束のクランベリーソースの他、
コーンブレッド+バターも付いて来た♪*


パイが人気の店だったので、パンプキンとピカンナッツのパイと、ココナッツ・クリームパイ(ナッツのアレルギーがある Kaitoに配慮)をそれぞれホール(ひと皿丸ごと)で持ち帰り、家に帰ってから皆で切り分けて味わった。

因みに米国の今年の Thanksgivingは11月の22日だそうで、それは何だかクリスマスに近過ぎて色んな意味で面倒そう。


秋も深まり紅葉が綺麗な中、この家の敷地内のあちこちに植えられた紫陽花も本当に長い期間で徐々に色を変え目を楽しませてくれた。


*既に2度、積もらない雪が降りました*


芝生の緑色を保つ為のスプリンクラーシステムを活用する機会が無いまま、冬支度をしなければならず、新たに購入したコンプレッサーでパイプの水抜きをしたり。

新しい家では冬支度のプロセスも、新しく体験する事もあって興味深い。

前回の家と違って嬉しいのは、ガスストーブと言うものの存在。

薪の暖炉みたいに面倒な事も無く、スイッチ一つで着火して、本物のゆらゆらと燃える炎のパワーに依って空間全体は勿論、冷えた体の芯から温まる感じが何とも贅沢。

北米の一般的な家ではセントラルヒーティングのシステムで、温められた空気が床の吹き出し口から吹き出る暖房だから、特別に冷えた手や足を温めるべく「あたる」って手段が無いのが時々心許ないと言うか、歯痒いと言うか、熱源としてのストーブやコタツが恋しい場面が時々あるのよね、実際。

カナダの家では床式の電力ヒーターの暖房にあたる事が出来たり、ガスの暖炉があったけどプロパンで高価だったから殆ど使わなかったし、前回の家にも2つ暖炉があったけど薪を燃やす事も無く(煙突の掃除とか面倒が多い)、だからデロンギのオイルヒーターを買ったのだった。


子供たちはそれぞれ引き続きコミュニティ・カレッジにて就学中。

Erikaは必須科目に加え選択で社会学や女性学、心理学なんかを勉強してて、時々、そんな話題で話し合ったりするのが私にとっても目から鱗的な勉強になったりして、考える機会にもなって興味深い。

何たって半世紀前の日本で生まれ育った私の環境と、Erikaのそれとでは大幅に違っていて、だから感覚とか価値観とか大きく異なるのも当然の事で。

それは私の周辺にいる仲間とか女友達にも言える事で、彼女たちの背景や体験、価値観などが個性的なキャラクターと相まって、一人一人に時間を掛けてインタビューしたら楽しいだろうとか、そして、それを一冊の本にまとめたら面白いだろうなぁ、なんて時々、漠然と考えさせられる。

それにしてもアメリカって、医者と弁護士と芸術家ばっかりなの?って印象。

Kaitoは学生ビザを取得して卒業すると、米国内で短期限定で就労する許可が取得できる見込みとかで、その場合はカナダへの帰国が遅延になる模様。

Erikaはカナダの大学に転入して、働きながら独り暮らしを始めたいらしいけど。


そんな彼女の交友関係が色々と面白く、中でも年上でお洒落なゲイの友達は日本語の授業を取っているらしく、課題の手伝いや疑問点を時々 Erikaに頼むらしく。

この間、彼と一緒に来年の手帳を購入(送料分担の利点で)する話になり、日本製の文具は高品質だし素敵だからネットで日本から取り寄せるってので、「どんな手帳よ?」と訊いたら、それがぬぁんと「ほぼ日手帳」だって〜ので驚いた!

Erikaは「ほぼ日」が何であるか知る由も無いンだろうけれど、その手帳の存在をアメリカ人の友達に知らされると言うのが何とも凄いなぁ〜と。

情報交換や物流が活発で国境の柵が低くなってる感じの証を目の当たりにする感じで。

そんな現実に逆行している時代錯誤な米国政治を裏腹に。


余談で、SNLのオープニング・スキットで Brett Kavanaughを演じた Matt Damonがあまりにもハマり役と言うか上手過ぎて感心してしまった。




私の日常は家政婦だったり料理人だったり洗濯婆さんだったり。

新しい家(も)が快適過ぎて、家で過ごす時間がまるで苦にならず。

創作活動が仮にフルタイムの仕事だとしたら、ワークホリックって感じかも?

キッチン上の作業場は玄関ホールの吹き抜けロフトでもあり、壁一面が玄関に足を踏み入れて見上げた正面に位置するので、Davidがそこにアートギャラリー仕様の展示システムを購入&取付けしてくれた。

複数の作品を飾れるので、配置とか検討しないと。

テキスタイル・センターでの会員展に出展する作品の作業と、ホリデーセール期間(11月から12日24日まで?)に展示販売する為の作品づくりの作業中なんだけど、物を手作りして、それを売って生計を立てるって到底無理っぽい、、、とつくづく思う。

*ハロウィンのテーマでの試作*


*ハロウィンのジオラマ/シャドーボックス*


*ニードルフェルトしたチーズのピンクッション
(ネズミも併せて作る予定)*


*買ってあったコットンのプリント生地の模様が可愛くて、
切り抜いて詰め物をしたところ。
オーナメントとかガーランドとか作るかも?*







*年明け早々での作品展に出展する予定で
ムンクの「叫び」を3Dっぽく仕上げるフッキングの手法で。
ラグフッキングとは言え、ラグはまるで作らないと言う皮肉。
壁掛けとか手提げ鞄とかに仕上げるのが殆ど。*


さて、近いうちにインフルエンザの予防接種にも行かないと。。。



2018年9月17日月曜日

3Dのパッチワークキルト

いきなり↓こんな写真で失礼します。

*パウダールームに貼られたポスター@Poker Night*


この家に引っ越して初めての "Poker Night"を満を持して Davidが開催。

前回の家とはレイアウトがかなり違うので、彼の新しい "Poker Room"は地階の一番奥でユーティリティ・ルームの前に追いやられた形で。

トイレが4つあるこの家でも、残念ながら地階には無くて、一番近いのが半地下にある子供たちが専用で使ってる浴室なのだけど、彼等のプライバシーもあり、やっぱりポーカー仲間たちに使ってもらうのはキッチン脇でガレージ近くのパウダールーム(トイレと洗面台のみ)に決定。

ポーカー仲間の8割が男性で、しかもビールを飲んでちょっとだけ酔っ払ったりして(それでも車を運転して帰れると言う法律内)、その状態で用を足しにトイレに行って所謂「立ちション」なんかするともう、"コントロール"が無いみたいで、便器周りが汚れるのは勿論、女性のポーカー仲間からのクレームもあり、苦慮した結果、「立ちション禁止」のルールを新たに追加。

功を奏して、ポーカーナイトの翌朝でもトイレがキレイ!

当然って言えば当然の事なのかも知れないけれど、小便器じゃない普通の便座のあるトイレでの立ちションで便器を汚さずに用を足すのは物理的に困難そうだし、たまたまうちの男子たちが「座ってする派」だったから苦労知らずの私はラッキーだと思う。

おまけにポーカーナイト翌日のトイレ掃除は Davidの担当だったから、私にとっての害は無かったのではあるけれど、いずれにしろ。

この話題で掘り下げると個人的な嗜好や習慣の他、衛生だとか、宗教的な背景(circumcisionとか)もありそうで、たかが立ちションとは言え奥深さを感じさせられる。




と、前書きが長くなったけれど、要点はこのパウダールームの壁の色で。

私が自分では選びそうも無い個性的で強い色合いの、スパイシーで錆びた感じのオレンジっぽい赤色。

一般的な北米の家屋の壁は石膏ボードで、これに直接プライマー(下地用ペンキ)を塗った後、水性塗料で好きな色を選び何度でも塗り替えする事が出来るから、このパウダールームも私なりの色に塗り替える選択肢はいつでもあるんだけど。

それでも洗面所なだけに一時的にトイレを外したり、電気のスイッチカバーを取り外したり、壁付けの棚やタオルハンガーなどをペンキ塗り作業の為に全て外すのは割と面倒くさいという現実があり。

せっかくだから取り敢えず、この自分では選びそうも無い色を楽しんで見るってのも悪く無いかも?

この壁の色に似合いそうな額縁がクリアランスセールで売られてるのをたまたま目にして、その額縁に似合いそうな素材とプロジェクトが浮かんだ。

素材は予ねてから気に入っているアレクサンダー・ヘンリー社製の "The Ghastlies"シリーズのコットン・プリント生地で、プロジェクトはパッチワーク・キルトのコラージュ。

なので本当に久々にパッチワークの作業。

最近はいつも大抵ウール素材をいじってる事が多かったので。

2つの額縁を並べて配する予定で、だから2つ同時進行でのプロジェクトs。

*デザイン上の主役:マチルダの三姉妹の図*

*三姉妹が仲良く一緒に編物をしている構図は大好きな場面♪*


ミシンで少し縫ってはアイロンを掛けて、、、の繰り返しは、だからミシンのある作業場とアイロンのある洗濯室を何度も行ったり来たりで階段を上がったり下がったり、、、そんな作業が割と楽しく。

小さなアイロン台があるし、スチームアイロンが2台あるから、作業場でアイロンを掛ければいいってだけの話ではあるんだけど。

何かと運動不足気味の日常なので、少しは動いた方がいいかな、と。

久し振りのパッチワーク作業に、改めてその面白さを再認識した感じ。

ちゃかちゃかと直線でミシンを掛けるのも気持ちがいいし、縫ったばかりの直線にスチームを掛けながらアイロンでピシッと伸ばしていくのも快感。

縫い目の角と角とがピターっ!ときっちりと合うのも感激。

取り敢えず背景が出来たので、あとはここに3Dの効果を追加する予定。

縫い合わせて詰め物を少しだけした猫を配したり。

あとは少しだけガラスのビーズなどを縫い散らして。。。

そんな訳で、額縁として購入したガラスの内側に平らに収める事が出来ないから、ガラス部分が不要になってしまうんだけど、まぁそれは余談で。



週末は気温が30℃を超える夏日に戻ったけれど、それでもやっぱり真夏のような暑さとは違って、吹く風に秋を感じる爽やかさだった。

Erikaは、前回住んだ家のご近所さん友達カップル(J&D)の家にて、彼等が旅行で留守中に彼等の大型愛犬2頭(匹って感じじゃなく「頭」)の世話をする為、10日間で彼等の家に泊まり込み、犬たちの面倒を見つつ、カレッジへもそこから通ってたんだけど、任務が終了して帰って来たので、久し振りに「四人家族」に戻った。

J&Dの犬たちは "Newfoundland dog"と言うカナダ由来の大型犬種で、Erikaと同じくらいの体重(50kg強)かそれ以上あって、犬と言うよりはポニー(小型の馬)って感じ。

飼い主である "J"と "D"はそれぞれ、紛れもなくアメリカ人ではあるんだけど、この「アメリカ人」と言う定義や定義付けは本当に複雑。

Jさんはフィンランド系3世で自分の事を「フィンランド人」と感じてるらしいし、Dさんはアメリカの白人夫婦の養子となったインド生まれの「インド人」だし。

移民とか、養子縁組とか、特に異種人間での養子縁組だなんて更に縁の無い環境に生まれ育った日本人の私にとって、大陸では計り知れない奥深い歴史がある現実に直面する度、興味深く感じるのと同時に色々と考えさせられる事も多い。

ひとくちに「アメリカ人」と言って一括りには出来ない現実を知る。

私が子供の頃、日本人以外の西洋人は全てアメリカ人だと思ってたケド!

だから余計に昨今のアメリカの政治を憂慮しつつ、時にキリスト教をはじめとする宗教観に触れたり(クリスチャン系列のヴォランティア先で出逢う多くの人々の異なる宗教観に圧倒される!)、私の身近に多くいるユダヤ人系の友人たちの逸話とか、まぁ何かと色んな場面に遭遇し、人種とか宗教とか文化や歴史とか、私の小さな頭の中で色んな情報や感情を処理する事が時々難しかったりすると言う現実。

そしてそんな時、小さな島国で生まれた自分が縁あって長年住み慣れたカナダを離れ、未知の米国にエイリアンとして暮らすという摩訶不思議な境遇が、何だかとっても贅沢な人生(一粒で何度でも美味しいような♪)を生きさせて貰ってるって気がして感慨深い。

*今朝 Trixieと裏庭を歩いていて視界の隅に留まった*

*立ち止って見上げたらお隣の木々のてっぺんで紅葉が始まってた!*



*今朝の紫陽花:淡いピンク色に露草の青が映えて綺麗♪*



2018年9月12日水曜日

発見!Coral & Tusk




サンルーム脇の砂地に生えてきた見知らぬ植物は、朝顔に似た形の白くて大きな花を咲かせた後、緑色でトゲトゲの実をつけてる。

怖いほど純白で清廉な佇まいの花姿が何とも高貴な雰囲気で、ちょっと非現実的な空間と言うか、お釈迦さまの世界を連想してしまうのが不思議。

観賞用の花なのか雑草なのか分からない(←単に調べてないだけなんだけど)まま、引き抜くことも躊躇われて、自然に任せたまま放置しつつ、朝になると花開く清々しい光景を有り難く楽しませて貰ってる。




全米でテキサス州と規模の大きさと来場者数を争うらしいミネソタの『Minnesota State Fair』(年に一度の州祭)も無事に終了し、その来場者数は再び新しい記録を作り、200万人超えだったとニュースでやっていた。

いったい何処からそんなに沢山の人々がやって来るのか?謎ではあるんだけど、そんな中での作品展で多くの人々の目に触れる機会に参加するのは、やっぱりそれなりの自己満足を満たすだけの意義があるような気はしてる。

3つの作品が入選(1等が2つと3等が1つ)で合計の賞金が$20だった、ってのは余談で。




少し前に女友達と出掛けたミネアポリスのアートショーにて、十代の学生さん達が各々の作品(絵画だったり手工芸だったり)を展示販売している広場があり、父兄に付き添われてのプロモーション活動をしている作品を見て回るのが楽しかった。

家庭農場の一角で孔雀を飼っていると言う少女が油絵で描いた孔雀の作品は迫力があって綺麗な大作だったけれど、$300と高価だったから買えなかったのではあるけれど、モデルとなった孔雀から抜け落ちたと言う綺麗な羽根を売ってたので、ひとしきりお喋りした後で3つだけ買って来た。

別のテーブルで眼鏡を掛けた女の子が売ってたのが手製のポーチ。

色んな人や団体から寄付された素材を使って、祖母から習った趣味のミシン掛けの技術を駆使して作った小さな小銭入れや小物入れが沢山。

材料費はほとんど掛かってないらしいけれど、それでもファスナーはしっかりYKK製だし、学校の勉強とクラブの運動と友達と遊ぶ時間なんかの合間の時間にせっせと作業するらしい。

スクラップの半端布を使ってるから、色柄がマチマチで楽しく、選ぶのに迷ったのではあるけれど、最終的に購入したのは↓コレ。

*十代の女の子の手作りで$5だった*


麻素材に何やら凝った図柄の刺繍が施されてる生地が使われてるんだけど、見れば見るほど、そのデザインが妙に洗練されてる気がして。

とっても気になったので検索して見た。

キーワードは「麻素材」「刺繍」そして、図柄のテーマと思われる「サーカス」。

難無く探し当てる事が出来たウェブサイトは『Coral and Tusk』(コーラル・アンド・タスク)と言う、ニューヨークに拠点を置くインテリア装飾の専門店。

オリジナルデザインの生地も販売してるのを発見してコーフン!

とっても素敵な生地だから、少しだけ購入してクッションカバーとかの小物を自作したい欲求に駆られてたから。

でも、、、お値段を見てびっくり仰天!

パッチワークキルトなどに使う一般的なプリントのコットン生地の相場が1ヤードにつき$12程度だったりするんだけど、Coral&Tuskの豪華な刺繍の施されたオリジナル・デザインの麻素材の生地は1ヤードにつき$200とか$300とか。

と、とてもじゃないけど手が出ません。。。ガクっ。。。て感じ。


私が買えそうなのは、「見本」として売られてる小さな端切れくらい。

それでも$30弱するケド。。。

まぁとにかく、ブランドの存在を知ることが出来ただけでも私にとっては出逢いであり発見だったので、あの少女に感謝!なのではあるけれど。

興味深い謎は、果たして彼女が何処からあの端切れ布を入手したのか?ってとこ。

可能性を想像すると興味が尽きない。

『Coral&Tusk』のブランドが気に入ったのでインスタグラムでのフォローを始めたんだけど、日本の絵本雑誌で最近、紹介されたらしいニュースがあった。

素敵な商品が多いから人気なのも納得。





2018年9月2日日曜日

9月は長月

新しい家で迎える初めての9月に突入。

少しずつ住み慣れて、季節毎の発見にワクワクして、やっぱりこの家と出逢えて良かったね♪と納得しつつ、家や周囲の環境に対する愛着を増してる。

だから家探しが結婚相手を探すのと似てるってつくづくいつも思うんだけど。

前回の家よりもさらに郊外になったので、視界の緑も圧倒的に増えたし、身近に遭遇する野生動物の種類や頻度も増えた。

相変わらずリスや野兎がいっぱいいるのに加え、見掛ける野鳥の種類が豊富になったし、野生の七面鳥が群で歩いてるのに出くわしたり、裏庭のフェンスの向こう側には渓流を挟んで木立の中に鹿の群れを見ることも多く、私よりも頻繁に Trixieと散歩に出掛ける Davidはマスクラット(ビーバーみたいな?)とか狐なんかも見てるらしい。

家の南面には殆ど壁が無いくらいに大きなガラス窓が配してあって、それらの窓から裏庭を臨むのだけど、「森の中の一軒家に住んでる?」って思うくらい樹々の他には何も見えない、と言う本当に素晴らしい配置で感嘆してしまう。


*私にとって目新しい昆虫 "damselfly/ダムゼルフライ"
は蝶々とトンボのミックスのような?
ネオン色に輝くボディと漆黒の羽が綺麗♪*



*大きな体をしたキツツキがペアでやって来て
木をつついてたけど
意外と怖い顔をしていて驚いた!*


*鳥のデザインに弱いので思わず購入
太陽エネルギーで LEDライトを灯す
ガーデン用デコレーションなのにもかかわらず
「もったいなくて」屋外に放置出来ない自分に苦笑*


*玄関前の庭先に現れる可愛い野兎たち
・・・とは言え、
今季、植えたばかりの花を食べられてしまったけれど*

芝生は今シーズン雨が少なく、かなり痛んでしまった。

埋め込み式のスプリンクラーが設置してあるらしいんだけど、
まだ使って見てない。。。


玄関前写真のついでに、、、私的には何故?って感じなのではあるけれど、野兎の存在が気になって仕方ない Trixieを外に出してあげるついでに、芝生の上に寝そべって本を読む Erikaの姿に、「ご近所の目」なんてまるで意識しない自由奔放な世代の北米人を感じて何となく不思議な心境。。。

*玄関前の庭先で本を読む Erikaと一緒の Trixie*

北米暮らしが長くなった私でも、未だに自意識過剰な部分があって、彼女ほど自由には振る舞えない古い日本人の血?を自分の中に感じてしまう。


あ、何だかガーデン日記になってしまった。。。



とにかく、9月になって子供たちのカレッジも始まり。

毎日では無いものの、二人揃ってミネアポリス市街へ終日で出掛ける日があるのは久々な感じで、私が独りきりで家で過ごす時間が新鮮でもあり、妙に静か過ぎて時折、物音を立てる Trixieの存在にドキッとして、あぁ、あなたも家に居たわね、、、みたいな。



Davidの腎臓結石も2度目の施術が計画通りに運び、レーザーで上手く石を砕くことが出来たので良かった。

もう少し養生したら再び自転車に乗って、長距離でのサイクリングも楽しめるはず。



今週は勤労感謝の祝日があり、3連休なのでのんびりな週末。

Minnesota State Fairもいよいよ明日が最終日。

前回の家からは、State Fairの開催中、毎晩10時頃になると花火が上がるのが聞こえたり、野外コンサートの会場からは音楽や熱狂的な声援が聞こえて来たりしたんだけど、流石にここまでは届かず、ちょっとだけ懐かしい感じがする。

数年前には Linkin Parkが来てたりもしたのに、今更、あの時に行っておけば良かった、なんて思って悔やんでも無意味な事は解ってはいるんだけど。

出来る事をしたいと思った時にしておけたらいいな、とは思う。

自分の人生に後悔を残さないように。



インスタグラムと重複するけれど、最近の作品集。

*ハロウィンのオーナメント・コレクション*


*ハロウィンのケーキ型ピンクッション*


*アップリケのクッションカバー*
(手染めしたウール生地のスクラップを使用)




*かなり前にフッキングして放置したままの人魚の作業*


*人魚にちなんでフッキングしたヒトデ*


*少しずつフッキングの作業が続いているクリムトのタペストリー*



2018年8月25日土曜日

夏の終わりの州祭:STATE FAIR



ミネソタの気候はモントリオール郊外とほとんど同様で、だから
「夏が一番大好きっ!」
と思い切り叫べるくらい、本当に大好きな季節。

何しろ暗く寒く長い冬に比べて、何もかもが開放的に感じるから。

素足にサンダルを引っ掛けて裏庭に出られたり、朝のシャワーも気軽に出来て、髪を洗うのも苦にならず、半乾きのまま簡単に結んで外出しても平気だし、薄手のスカートを軽やかに履けるし、大ぶりの指輪をいっぱい付けたり、気に入りのブレスレットをむき出しの腕に幾つも重ねて付けたり。

デッキの椅子に腰掛けて青い空に浮かぶ真っ白い雲がカタチを変えながらゆっくりと移動するのを、愛用のマグに入れた香りのいい珈琲を飲みながら眺めたり、蚊に刺されながらも裏庭の樹々の間を歩いて森林浴しながら植物の観察をしつつ写真をとったり、裏庭のゲートから遊歩道に出て渓流に沿って犬と散歩に出掛けたり。

買い忘れの食材があっても気軽に車に乗り込んでチャチャっと近所のスーパーマーケットに買いに行けたり、夕ご飯の後に特別なアイスクリームが食べたくなって近場のコールドストーン・クリームリーまで気紛れに、アイスクリームを食べる目的だけの為に身軽な服装で気軽に外出する事が可能だったり。

数え上げればキリが無い程に沢山、夏が大好きと思える理由が思い浮かぶ。

同時に、いかに冬場の気候での生活が制限されて抑圧された気分かを思い知る。

否が応でも、その季節へと向かっていると言う現実に打ちのめされる夏の終わり。

昨日は今季初めての靴下を履いたし、昨夜は今季初めて長いパジャマパンツを履いて寝た。

窓を開けたまま(網戸で)洗いざらしの綿のシーツを肌に感じながら幸せな気分いっぱいで眠りに就く真夏の夜が大好きなんだけど。

とは言え、まぁ、フランネルとふかふかの厚手の羽毛布団に包まって寝る冬の晩も、それはそれで幸せだったりする事に違いは無いのではあるけれど!

とにかく8月も下旬になると、涼しい、、、と言うよりは寒い朝晩の気温。

庭先のあちこちに植えられた白い紫陽花が薄桃色に、ほんのりと色付いて来るともう、それは秋の気配そのもので、何だか物哀しい気分になってしまう。

ふぅ〜。



季節の移り変わりに関係なく、日々は色んな出来事満載に過ぎて行き。

ブログを書き始めても想いはあちらこちらへそぞろで文章がまとまらない。

多分、もっとちょこちょこと気軽に手短かにアップすればいいんだろうけれど。




ここ最近一番の出来事としては、Davidが過去に何度か経験している腎臓結石を再発した事で、どうやらかなり大きいらしく緊急に処置して貰う運びになり。

切開する訳じゃ無いから「手術」では無いんだろうけれど、それでも病院の救急での受付に行って、全身麻酔でレーザーで石を砕くと言う計画だったんだけど、石が大き過ぎて尿管を塞いでる為に当初の計画通りに行かず。

別の専門医によって別の手順を施して貰う事になり。

患者の付き添いとして病院に同行すると、普段は余り縁の無い(有難いこと!←実感)病院とか医療の現場とか環境を体験する事になり、それはそれで興味深く。

目新しい事でも無いのではあるけれど、それでもやっぱり日本の医療(私の知っている20年も前の!)と比べてしまったり、カナダのそれとも比べて、アメリカならでは現状に感心させられてしまう場面は多い。

単純に医者と患者の関係とか、医療施設とかサービスとか。

どちらが良いとか悪いとか、優劣をつけるのは難しいけれど。

それぞれに一長一短あるので。

この間、私が体験した例で言えば、ちょっとした血液検査の為に私にとって初めて行く「血液の専門医」のところへ出掛けたんだけど、まず、アメリカには医者が沢山いる!ってのと、そして「専門」が細分化されていて色んな分野での「専門医」が豊富に揃ってるって事。

特に症状によっては、あちこち専門毎の医者に診て貰うのは面倒。

そして、初対面の専門医からの報告書を受け取る際、「お会い出来て光栄でした」の下りから文章が始まる点の社交辞令に、患者としての自分が相手の医師にとっていかに「大事なお客様」の一人であるかってのを感じさせられる。

アメリカの医療がビジネス+利益追及思考であると言う現実は、カナダとは全く異なるし、日本よりも?もっとあからさまな気がする。

営利主義のサービスだから、客(患者)に対する待遇がいいのは良しとして。

待ち時間が短いのはかなりの利点。




医療と別に私が興味深く体験してるのが自動車の運転免許の取得。

私がその昔、日本で教習所に通い講習を受けて、教習所内の自動車コースを、教習所所有の特別な車(ブレーキが2つ付いてる)で、教官に同乗して貰って何時間もの教習時間を経て、ようやく試験を受けてパスして免許を取得、、、って形式とは全く違い。

教習所内のコースで練習するって行程が一切なく、日本での「仮免」みたいなものが簡単に貰え、自家用車でいつでも一般道や高速道を運転して個人的に練習する(運転経験の長い成人=責任者に同乗して貰う条件付きだけど)って発想が何とも自由奔放な感じがして怖い。

日本より高速道が網羅していて、高速道に乗ったり降りたり、合流や車線変更が多いのは怖いし、だから日本みたいに、少なくとも「仮免中」とか「初心者」とか、周囲の運転者の注意を促したりするマークがあればいいのに、と思う。

飲酒運転だけでなく、大麻やドラッグでハイになった状況で運転してる人がいる可能性もあるし、精神障害を患っても莫大な医療費が捻出できず何ら治療を受けてない人も少なく無いし、更にそんな状態にあっても銃を携帯してる人もいると言うアメリカならではの土地柄に、過剰に神経質に心配性な私は無駄に神経を擦り減らしてる気がするんだけど。




そんなこんなで毎年恒例の STATE FAIRが始まりました MINNESOTA。

FINE ARTSのカテゴリーに応募して審査で選ばれなかったので、誰でも出展できる CREATIVE ACTIVITIESと言うカテゴリーに4つの作品を提出。

2つの一等賞(Blue Ribbons/ブルーリボン)と、1つの三等賞をそれぞれ3つの部門で受賞した模様。

どんな賞でも世間に認められるのは嬉しく、自己満足を満たしてくれる。

*2点セットの作品*


*金魚鉢を覗く猫の手提げ鞄*




2018年7月23日月曜日

カナダからの来客

カナダの西海岸から義理の姉:Liz/リズ(Elizabethの略)が遊びにやって来ることが決まった時、7月の下旬だし、ゲストルームにはエアコンが無いし、暑くなったらどうしよう、、、と心配したんだけど。

彼女の滞在中、気温がぐっと下がって日中も割と安定して、30℃を越える事なく快適な日々のまま終了する事が出来てほっとした。

期間限定で米国テネシー州のナッシュビルで仕事をしている義姉の旦那さんを訪ねた後のついでに、ミネソタの私たちの所に寄って2年振りの再会を果たし、私たちの新しい住居も見てもらい、ついでに Kaitoの21歳の誕生日も一緒に祝って貰った。

何しろナッシュビルは蒸し暑かったらしいし、政治や文化的にも保守的(トランプを支持派の層)で息苦しかったらしいから、ミネソタのクール(気温的にもリベラル的にも)な気候風土は特別、爽やかに感じたらしい。


この辺りの家屋では、セントラルヒーティングとエアコンを兼ね備えてるのが一般的で、家中どこの部屋も同時に暖房や冷房が効いて、割と温度が一定してるんだけど。

大きな住居でサーモスタットが一箇所の場合、家の隅々を同じ温度にするってのは容易でなく、だから私たちの前回の家みたいに、西日の当たる1階の部屋はちょっと暑くて、地下は冷えすぎて寒い、って例も多い。

だから多分、部屋ごとに温度設定を調整できたら理想。

カナダで最後に住んだ家には冷房が一切無かった(代わりにプールがあったけど)のが信じられないンだけど、暖房は電力で、各部屋にヒーターとサーモスタットがあったので、それぞれ部屋ごとで好きな快適温度に設定できるのは良かった。

そして今回の家も、割と珍しくセントラルの冷暖房のシステムでは無く、ガスのストーブがあったり、電力で各部屋を暖めるシステムだったり、そして日本でお馴染みの形式の電気エアコンが4機備え付けられてる。

主寝室とリビングルーム、ダイニングルームとファミリールーム。

ゲストルームは暖房の調節が可能でも、専用の冷房機が無いのが残念。

なので猛暑の最中でのゲストの滞在はちょっと辛いかも。

まぁ日本の蒸し暑さや熱帯夜に比べたら、どうって事ないのかも知れないけど。


とにかく、先週月曜の夜遅くに到着し、金曜の朝のフライトで帰って行った。

Davidは彼女の滞在に合わせて仕事を1週間お休みしたんだけど、日本の会社に勤務してたら多分、そんな事も難しい(日頃から残業なんてものも一切ないし!)かも知れないなんて思いながら。


Lizの滞在中で終日過ごせるのが正味3日間。

彼女の希望も聞きながらアクティビティをリストアップ。

湖の多いミネソタなのでビーチで水浴び、とか、カナダに出店してない『Trader Joe's』での買物とか、世界中で大きな屋内型のショッピングモールのベスト3に入る『The Mall of America』に買物に行って、これまたカナダには出店してない『L.L.Bean』の大規模な路面店を覗いたりとか。

あとはコンテンポラリーな美術館『WALKER』に出掛けて、リニューアルした屋外の彫刻庭園を散策した後、ギフトショップを覗いて、カフェレストランで昼食を済ませ、『American Swedish Institute』に移動した後は、ミネソタで唯一のお城?と名高い豪邸の見学も楽しんだ。

夕食には私たちが贔屓にしているお薦めのメキシコ料理の店や、鉄板焼きグリル(有名どころの紅花風?)の店で舌鼓を打ったりの連続だったから、私が敢えて腕まくりをして料理する機会もほとんど無く楽チン♪だった。


引っ越しから3ヶ月、、、Lizの到着前、ゲストルームは「取り敢えずの物置き部屋」と化してたんだけど、彼女のお陰で片付ける動機に拍車が掛かり、一気に片付けと掃除、ベッド作りが捗ったし、新たに IKEAで手配した安価なベッドサイド・ランプもセット。

この勢いで家中のあちこちが片付くといいんだけど。。。

彼女が帰ってしまった後は一気に脱力。

とにかく1週間が無事に過ごせたから良かった。

*ミネアポリスの名物:スプーン橋とサクランボ*
カラッと晴天でも汗ばむ程でも無く快適で最適な外出日だった




2018年7月11日水曜日

ガーデン日誌

今年もあっと言う前に半分が終わってしまったと言う現実の衝撃。。。

後半もきっと、あれよあれよと言う間に経過して再びの年末年始を迎えることになりそうな予感いっぱいなんだけど、少なくとも目一杯充実させて後悔の無い1年として締め括る事が出来るよう心掛けたいとは思ってる。

引き続きインスタグラムをやってるので、手短かで気軽な写真のアップをそちらにして、新旧のInstagram友達たちとのやり取りも即座にあったりで、それが何となくブログの代替えになってるような。

全くの余談ではあるけれど、Instagramで垣間見る日本人同士間のやり取りとか会話が新鮮で、例えば「フォローありがとうございます」とか「フォローさせて下さい」とか「勝手にフォローしてすみません」とか「よろしくお願いします」とか、、、いちいち「挨拶」しないとイケナイみたいな雰囲気が何だかとっても面倒臭そうで。

そう言うのも目にすると「ハッ!」として自分を省みる機会になる訳だけど、ひょっとして自分は随分と礼儀知らずで失礼な事をしてるのかも?などと思わされる。

かと言って、今更、敢えて日本人のように振る舞うつもりも無い(国籍は未だ日本人なんだけど!)から、飽くまでも自分の好き勝手にフォローしたりフォローするのを止めたりして、それは国際的なスタンダードであって何ら問題ないと確信してるので自己完結してはいるんだけど。

国民性とか文化について考えるのは興味深く飽きる事が無い。

なので引き続き日常的な「人間観察」を継続して行くけれど。

昨日の外出でもユダヤ系、ソマリア人、アメリカ原住民、アフリカ系アメリカ人の人々との交流が特に印象に残り、私の中での個人的なリサーチとして記録。

何の役に立つと言う訳でも無いけど。

密かな愉しみと言うか、人生勉強的な趣味って感じ。





借家暮らしから持ち家になったので何かと家の周りの雑用が多く忙しい。

庭仕事も顕著な代表。

何しろ自分の庭があるって現実が手放しで嬉しくて、腰に蚊取り線香をぶら下げて、L.L.Beanのインディゴ・コットンシャツを制服の作業着に、Lee Valleyのツールを入れた腰ベルトをカチッと締めて、ゴム製のガーデニング靴を履いて、汗びっしょりの作業をするのが何とも満足感いっぱい。

何事も形から入るって傾向が未だに強い自分にとって、良い道具があるってのは重要なポイントでもあり、作業を楽しくする「小道具」でもあったりする事実。

敷地が広くて私一人では手が回らないので、芝刈りは Kaitoに発注。

南向きの裏庭にはどんな花壇を作るか?楽しみにしてたんだけど、季節が変わり春になって大きな樹々に葉がついて、何だ日影ばっかりじゃん〜ってのに気付いた。

そして、日影を好む多年草が既に沢山植えられてるって現実。

なので私は自分の裏庭に居ながらにして森林浴を愉しんだり。

叶わない贅沢を言えば、蚊がいなければ最高なんだけど。。。

嬉しい驚きは、私が植えたいと考えていた「自分の好きな花々」の多くが既に、前の家主:Bettyさんに依って植えられていたって言う発見の連続。

同じ物件を(時期を違えて)所有するって言うことは、家屋(外観や間取りのデザインなど)の好みが似てるってことも多少なりともある気がするんだけど、それを裏付けするかのように、内装の色とか備え付けの家具や備品(大きな鏡とか取手とか)なんかも、割と私が自分で選びそうなものだったり。

なので、植木の好みまで似た路線だったりするらしいのも面白い。

絶対に植えたいと思っていたライラックの樹が既に2つあったのをはじめに、大きなツツジも玄関先に植えてあって春先の色の無い時期に綺麗な花を沢山付け、目を楽しませてくれたし、ハミングバードを惹きつける花を咲かせる低木があったり。

*割と大きな低木ツツジ
遠く左手に見えるのがライラックの低木*


*ハミングバードを惹きつける
Weigela Florida Sonic Bloom Red
Reblooming Weigela (多分?)*



花壇で一際映える芍薬も既に植えられていて、日影なので開花が遅く、それが果たして何色なのか?未だ分からないから、楽しみに待ってるとこなんだけど。

*なかなか咲かない芍薬(左)*


うっかり雑草と一緒に引き抜きそうになった蔓の先に綺麗なクレマチスが花を付けていて、一瞬、息を呑んだ先週。

*気づかずに引っこ抜きそうになった
(巻き付かせる棒を添える予定)*


大好きなスズランの花を自分の花壇に欲しくて、探し回って入手した鉢を2つ丁寧に念入りに植え付けた後、割とかなりの時間が経ってから裏庭で伸び放題だった草取りをしてる最中に「おやっ?」と気づいてみると、何やら見慣れた葉っぱが下に隠れていて、「えぇ、これはもしや?」と半信半疑で覆っていた草を無我夢中で抜き取ってみると、何とそこには、ひっそりと控えめにスズランの群生があった(開花は既に終わってた!)と言う、何とも拍子抜けと言うか、嬉しい驚きで、私が仰々しく植えたあの2鉢は何だったんだ!?って感じと同時に、春先、誰にも知られずに密やかに花を付けていた形跡に、気付いてあげられなかった自分が申し訳なくて悔やんだ。

*私が2株だけ植えたスズラン(左下)*

*発見したスズランの群生*

*花が終わってしまった形跡*


あとは何と言っても紫陽花。

私がこの上なく大好きな紫陽花が、この家には複数の種類で沢山あちこちに植えられているってのが本当に嬉しくて感謝の気持ち。

背の高い、ほとんど樹って感じの紫陽花がガレージ脇に植えられてるのを筆頭に、裏庭のあちこちに紫陽花がまとまって植えてあるのが迫力。

白い紫陽花ばっかりなのは寂しいから、やっぱり青や青紫色をした紫陽花も複数植えて増やして行きたいと計画していて。

*露草の群生に押され気味の紫陽花*

*裏庭の紫陽花*

*サンルームのデッキには別の種類の白い紫陽花が咲きそう*


そんな折、先週、裏庭の隅っこにピンク色系の紫陽花が咲いてるのを思い掛けずに発見して、思わず飛び上がるほど嬉しくなった。

*裏庭フェンスの角に植えられた紫陽花*


とにかくそれ程に複雑に入り組んで多種多様の植物が植わっている敷地だから、季節を通じて見ない事には、いったい何処にどんな発見があるのやら?って状況。

チャイブとイタリアンパセリが植わってるハーブ花壇には、小さなトマトが育ってるのも発見したばかり。

*サンルーム脇の花壇は多分ハーブ花壇?*

*ハーブに混じって小さなトマトが育ってる*

*追記*
ミニトマトかと思ってぬか喜びしてた上記の植物は
その後、「黒い実」にしかならない事が判明。
つまり単なる雑草だったのでした、と言うオチで。
とほほ。。。



あぁ〜〜〜っと、嬉しい溜息が漏れるばかり。