2010年4月29日木曜日

The Power of Languages

今年のお正月明けから始まった仏語の初級コースが、本日、最終日を迎えた。

簡単な成績結果を渡されたり、まぁ、打ち上げって感じで、当然、懲りずに”Dacquoises”を持って行ってクラスメイト皆に配ったら、またまた絶賛された。(北米での焼き菓子と言うと、やっぱりブラウニーズとかカップケーキとかが主流だから、家で”フランス菓子”のダコワーズを作るってのがよっぽど珍しいンだなぁ〜と、これまでの人々の反応から推測&実感)

盛り上がったノリで、Rebecca、Paul、Wendy、Mathew、Lingと私の6人で学校近くの『黒ライオンPub』に寄って、ブランチやお茶や、私はカプチーノを注文して最後のお喋りに花を咲かせつつ、連絡先の交換をしたり。

私はたまたま講師との相性が今一つで、納得の行かない部分もあったけれど、それでも新しい言語の習得に挑戦するという事は、自分にとっての新しい世界を拡げる事に等しい気がする。

これまでの私は、目に入って来る仏語の広告や、耳に入って来る仏語の会話を「どうせ解らないから」と煩わしく感じて、それとなく無視して来たけれど、今は、仏語の文字や音が何らかの意味を持って、すんなりと入って来るから不思議。

それは多分、視力に何らかの問題があった人が、生まれて初めて眼鏡を掛けた時みたいな感じで。
ぼんやりとしか見えなかった視界が、突然、鮮明に広がるような感覚かも知れない。(想像で!)

とは言え『初級』なので、勿論、理解度は低いンだけど。

いずれにしろ、インターネットを通して世界が身近になった今だからこそ、母国語の他に1つか2つの言語が出来たら、それはやっぱり魅力的なことだと思う。

例え高度な単語を知らなくても、もっと気軽に楽しく社交的な意思の疎通が出来るだけで、可能性も視野も世界も広がるかも知れない。

そんな訳で、この夏、うちの子供たちは「にほんご」特訓の予定。

2010年4月27日火曜日

冬戻り

あと数日で5月だと言うのに、朝、起きて見ると突然の雪でびっくり。
花壇に咲いたばかりのチューリップたちも凍えている感じ。

今日は仏語の授業で『Show&Tell』(まるで小学生みたい)のOral Testの日。
今期もあと2日で終了だから、これが最後のテスト。

携帯にクラスメイトのAdreana(エイドリアナ)からtext messageがあって、学校へ行く途中の駅で彼女を拾うことに。

振り返って見ると、今回の仏語の講座は初級クラスながら、私以外の生徒の殆どが仏語の基礎知識があったり、発音が自然で何の問題も無かったりで、仏語的背景がゼロの私はスタートから既に出遅れた感が明白だった。

文法的に理解出来ても、いざ会話となると、アクセントやリエゾンの発音がややこしくて悪戦苦闘したし。

講師のMarie(マリエでなく”マリィ”)のキツい性格が、私の内に秘めたRed Devil的要素と化学反応を起こして悪性の煙を発生させたり。

人間関係ってのが、まさしく”chemistry”である事をいつも実感させられる。
と同時に、
自分自身が酸性にもアルカリ性にもなり得る自由自在な要素があれば、人生がもっとラクになるのではないか?とも思いつつ。

カフェテリアでクラスメイトのLing(リン)が私にクッキーを買ってくれたり、Jasbir(ジャズビール)がホームメイドのバナナケーキを皆に分けてくれたりして気持ちが和む。
人間て、食べものを貰うと弱い気がする。

何だか必要以上に絶望的に思ってたShow&Tellのプレゼンテーションも、実際には何て事は無く、不思議なくらい緊張もなく、余裕で笑いまで取って拍手喝采で終了したから不思議。

こうして少しずつパニック症候群を克服しつつあるのかも?

帰りはAdreanaを家まで送った。
車の中がちょっとArtichoke Pâté臭くて申し訳なかったけど。

昨日、Danieleの家にappetizersを持ち寄って、それぞれのRecipesを交換する”Living with the Seasons”のミーティングがあったから。

女同士の集まりはいつも、食べて喋って笑うことが趣旨。

夕べの帰宅時間が遅く、ちょっと寝不足気味。。。


Noreen's Artichoke Pâté/アーティチョークのパテ

- 1 tin artichokes drained
- 1/2 cup mayo
- 1/2 cup plain yoghurt
- 1/2 cup parmesian cheese
- 4 cloves garlic

Combine all ingredients in an 8x8 inch pan.
Mash all ingredients together.
Cook about 15-20 min at 375F - golden on top.
Serve with bread or crackers or whatever.

多少、臭いけど美味しいのでおススメ。
薄切りのバゲット用ディップにぴったりの前菜。

Dacquoises

去年の暮れに初めて作ったダコワーズ。

ずっと気になりつつ、何故かハードルが高くて、試せないまま15年近く経ってしまった。

『フランス菓子』の持つ独特なイメージに対する先入観?

この歳になっても尚、自分の意思や理想に反して、物事に対する偏見や先入観、思い込みをなかなか克服することが出来ないのが悩み。

それらのものから解放されて、もっと心を自由にして、選択肢の幅を拡げて可能性を導きたいと願うのに。 それが容易に出来ないから、未だに毎日、カルチャーショックの連続。

考えて見ると、このダコワーズのページだって、きちんとレシピに目を通したことさえ無かったことに気付いて、何を根拠に勝手にハードルを高く設定していたのか? 自分でも謎。

材料を見るだけで、手順のシンプルさは一目瞭然なのに。

それでも、レシピの単純さとは裏腹に、口溶けの良い美味しさは勿論、見栄えの良さと、やっぱり”Dacquoises”と言う名前の響きに『フレンチ効果』があるのは否めない気がして、最近「ホームメイドの気軽な手土産」として、あちこち持参して絶賛され気を良くしたついでに、今日はお隣のフレンチ系カップルにもお裾分けした。


調子づいて大量生産、、、って感じ。


秘密兵器はこれ。
卵の白身だけをパックした商品の存在は偉大!

卵の殻を割って黄身と白身とを分ける手間(時々この作業に失敗するんだな、これが)が省けるし、何よりも、大量のメレンゲが必要な場合だって「さて、大量の黄身はどうするか?」悩まずに済む。

いずれにしろ、最近の私にとって、日本から持って来た年季の入った古い料理本たちが、ちょっとしたバイブルと化している。



余談で、最近、仏語の単語を見るだけで、
「男性?女性?単数?複数?うわーーー!」って感じの病気。 

2010年4月25日日曜日

Sneakers

金曜日、休校のErikaと連れ立って、二人で買物に出掛けた。

一番の目的は彼女の新しいスニーカーを買うこと。

今、履いているピンクと茶のお洒落なデザインのスニーカーは、GAPの”Kids”セクションで買ったんだけど、毎日、雨の日も晴れの日も学校へ履いて行って、休み時間には校庭で走り回ったり、男の子に混じってサッカーをしてボールを蹴ったり、随分と長いこと活躍してくれたので、かなり痛んでしまった。

身長と共に足のサイズも微妙に伸びて、ついにサイズ7になった。

もう子供用サイズの靴は履けない。

『Winners』の”婦人靴”のコーナーでたまたま見つけたコンバース。

殴り書きしたみたいなピンク色が、どこか投げやりでちょっと子供っぽくて、今のErikaの雰囲気にぴったり。

とは言え、娘(=My Baby)がコンバースのスニーカーを履く年頃になったなんて、考えて見ると、ちょっと衝撃的。

と同時に、その一方では、まるで”Best Friends”みたいに、仲良くお喋りして笑い合いながら一緒に買物を楽しめるようになった大人びた彼女の成長が嬉しかったり。

子供の成長を見守るって、文字通り「一喜一憂」を痛感。

2010年4月23日金曜日

渇望

たこ焼きや、焼きそば、それにお好み焼きの”ソース味”って、海外に暮らす日本人が時々、渇望する味かと思う。(少なくとも私の場合)

昔、姉が下北沢に住んでた頃、駅の近くに『かどまえ』という名の広島風お好み焼きの店があって、そこで初めて出逢った「おたふくソース」は、当時の私にとってかなり印象的だった。

今はモントリオール市街の韓国食材店ですら「おたふくソース」を置いてるのだから、物流の国際化は本当に有り難いものだと思う。(ついでに、冷凍の「おかめ納豆」だって手に入るし)

さすがに自宅でたこ焼きは作らないけれど、忘れた頃にお好み焼きを作って独り孤独に食べるのが密かな愉しみだったり。(私以外の家族は、お好み焼きが好きじゃないので)

家族と食の好みが違うのは面倒だったりもするけれど、でも、平日の昼間、自分だけの為にご飯を炊いて、誰にも邪魔されることなく、炊きたてのご飯に納豆やキムチや、醤油を掛けた目玉焼きなどを密かに食べる快楽と言ったら! 

SPAに行ってアロマ・マッサージ等を受ける快楽に比べたら、断然、安くて手軽なものである。

自分独りだったら、誰に文句を言われることもなく「おたふくソース」だって必要以上にたっぷり掛けることが出来るし、あれやこれや組み合わせを無視した自分の好きな具材を何だって投入することが出来るし。

私の”昼下がりの快楽”には、まるでSexyが無い。。。

2010年4月22日木曜日

Today's Find


昨日、Judithのアトリエに行った帰りに寄った、Ste-Catherineの『ZONE』で可愛い壁掛けフックを見つけた。

なに、このカワイさ。。。思わず買ってしまったわ。

壁掛けフックなんて必要ないのに。

まるで折り紙をハサミで切ったみたいな繊細なデザインに、白いエナメル塗装が完全にツボ。

陳列棚に残ってた最後の一つ(みたい?)ってのがトドメ。


『ZONE』は、モントリオール市街にあるお洒落なインテリア雑貨の店。

私にとって、懐かしい親友Suzanneとの想い出の場所でもあり、同時に、嫌悪する店でもある。

複雑な事情があって残念ながら、今は疎遠になってしまった大好きだった彼女が、趣味&嗜好が怖いくらい酷似している私に初めて紹介してくれた店。

けれど、West Mountと言う場所柄からか?若くてちょっと洒落た店員たちが皆スカしてて、勘違いしてる感じがイタい。

私の御用達デパート『Simons/サイモンズ』(数年前、不景気のどん底で唯一黒字を出してたデパートin Montreal)の接客を見習って欲しいものだわ。



2010年4月20日火曜日

不思議がいっぱい

明日の晩は久し振りの"Date Night"と言うと聞こえはロマンチックだけど、とにかく夫と二人で外出する用事が出来たので、ベビーシッターとして義母に数時間、来て貰うよう頼んでくれるように夫に話しておいたら、義理の両親が二人揃って明日の晩、ベビーシッターをするついでに夕ご飯を食べに来ることになったから不思議。

話はいつも予期せぬ方向へと展開するから人生は面白い。

と言えば、先週の火曜日はMovie Clubの"Movie Night"で、ちょうど映画『Date Night』を観たばかり。

Steve CarellとTina Feyの笑いって『Saturday Night Live』の延長で、軽くて冷めた感じがいいし、だからこそ、Mark Wahlbergも私にとっては「Say ”Hi!” to your mother for me」のノリなので、”Rich&Sexy”な役どころが逆に捻った意味でのツボだったり。

とにかく、映画館に着いたらLoriとHeidiがいて、後からKristenとKimが合流したので計5人で映画の後、近くのTim Hortonsに寄ってお喋りと珈琲を飲んで帰った。 

女同士でお腹を抱えてゲラゲラと笑うようなコメディを観るのは、いつも楽しいし、映画の後のお喋りも更に盛り上がって楽しいんだけど、過去に何度も体験した日本人同士での「時間を忘れたお喋り」と違って、いつも何故かしらピタっ!と時間を計ったように”お開き”になって、皆がそれぞれ惜しげも無くサッサと帰って行くのが不思議。

あとは今朝、日本に住む姉からメールで、私が船便で出した荷物がようやく届いた報告があった。 発送したのは去年の年末だから、かれこれ4ヶ月。。。普段なら4週間程度で届くはずなのに。

一体、何処をどのように彷徨って辿り着いたのか?不思議。

脈略は無いけど、この1〜2週間、何故だか無性にパンナコッタを食べたい欲求に駆られていて、そう言えば、President Choice(ストア・ブランド)から冷凍デザートのシリーズでPanna Cottaを出していたのを思い出して、近所の御用達スーパー「Maxi」に寄ったけど無かった。

がっかりしつつ、ふと見ると、フツーの白いパンナコッタでは無いけれど、チョコレート版の商品があったので試しに買ってみた。

うーん。。。これはこれで美味しいけれど、でも、やっぱり白いパンナコッタが食べたいんだよね。

ある特定の食べものに対するCraving(渇望)って、発作のように予告も無く起こるのが不思議。

明日は電車でモントリオール市街へ行く予定。

食いしん坊、バンザイ!


気持ちのいい晴天の月曜日。

月に1度のCooking Club Meetingに持って行く為のデザート(今回は『簡単チーズケーキ』)を日曜日に焼いた。

Club ConvenorのKimをはじめ、メンバーのLori、Lorraine、私の4人が、正午、Heidiの家のキッチンに集合。

今回、Heidiが選んだレシピは『Curried Chicken with Couscous』。

グラスに注がれたワインを片手にお喋りを愉しみつつ、5人で一緒に作業分担しつつ料理した後、テーブルを囲んでランチとして試食。

カレーパウダーの風味と、ココナッツミルクのまろやかさが調和してチキンにぴったりの味!

Chicken Brothで調理したクスクスに、レーズンの甘さとCilantroの爽やかな香味も絶妙で、本当に美味しいランチだった。

何よりも、簡単に作れて見た目へのアピールもあるので、今度、家にゲストを招いた際には是非、作って見ようと思う。

『簡単チーズケーキ』は、ブレンダー(ミキサー)に全ての材料を入れて混ぜたものを型に入れ、オーブンで焼いただけの、文字通り、超簡単デザート。

ブレンダーって、ほんと目立たないけれど、でも、何かと便利に活躍してくれて、キッチンになくてはならない大切な存在。

なのに!

洗った後、水切りカゴに逆さまに置いておいたブレンダーのグラス・ピッチャーに、耐熱ガラスの鍋を不意にぶつけてしまい、本体への接続部分をいとも簡単に割ってしまった。

一瞬、硬直する私。。。

う、嘘でしょ?

がぁーーーん。 しっかり割れている。

これまで愛用して来たOater社製のブレンダーは、私たちがまだ都内で暮らしてた頃に新宿のデパートで購入。

かれこれ15年近くの年季入り。

年式も古いので、今更、部品だけ手に入れる事は困難だろうし、仮りに入手する事が出来たとしても、新製品を新たに購入するのと同じくらい出費することになるかも知れない。

そんな悲観的な事を思いながらも取り敢えずOster社のウェブサイトを検索し、部品を扱う地元の小売店を見つけて、早速、行ってみた。

余り期待してなかった私は、店内でOster社製ブレンダーの新製品を眺めつつ、店員に事情を説明してみたら、彼はにこやかに笑いながら、ガラスのピッチャー部分のみだったら$18で取り寄せる事が出来ると教えてくれた。(2〜3週間かかるけど)

何と言う嬉しい予想外れ!

今後も必要に応じて部品の交換を繰り返せば、この愛着あるブレンダーもまだまだ使い続ける事が出来そうで、本当に嬉しい。

でもって、夜には『ベーコンと茄子のプリマベーラ・スパゲティ』を作った。

茄子とベーコンの組み合わせにトマトソースって、どうしてこんなに美味しいんだろう?

時々、無性に食べたくなる味の一つ。


2010年4月18日日曜日

美味しいパン

黒い雨雲が停滞していて、雨が降ったり止んだりの週末。
合間に地元のスーパーIGAへ食材の買い出しに。
最近、気に入りのクランベリーのバゲットを買ったり。

実は意外とIGAのベーカリーは充実していて、ベルギースタイルのパンやイタリアン・バゲット、トマト&オレガノ風味のサブマリーン用パンなど、美味しい種類が豊富で、しかも店内でパンのスライスをする際に出るだろうサクサクの『生パン粉』も、さり気なくビニール袋に入れられて安価で売られているので、私はこれをポーク・フィレカツとかカキフライとかを作る時(滅多にはないが)に使っている。

北米で通常手に入るパン粉って、まるで日本のものとは違うので、これまで必要な時には、残ったフランスパン等をブレンダーで砕いて調達したり。

パン粉ついでに、クルトンも家で簡単に、必要に応じて作れるのよね。(食パンをキューブ状にカットしてフライパンでから煎りした後、バターと少量の塩、好みでハーブ等を加えるだけで)

北米では何故か、日本でお馴染みのコーンスープと言うものを見掛けないので、カナダに来てから自分で作るようになったのだけど、コーンスープには断然、自家製の作り立てクルトンが美味しい。

シーザーサラダ等には既製のもので構わないけれど。

とにかく、以前は日本のベーカリーで売っているような軽い粉のパンやデニッシュ、お惣菜パンなどが懐かしくて堪らなかったけれど、でも、最近は、ケベック州ならではのベーグルやクロワッサン、あとは重い粉の田舎風バゲットやライ麦パンなどに舌鼓を打っている。

身近に美味しいパンが存在することは、私にとって生存する為の必須条件。(時として、ブレッドマシンで自作のパンも、なかなか美味しかったりするけれど)

晩ご飯は、DavidがBBQしてくれたPrime Ribのハンバーガー。

これからの時期、手軽なBBQのお陰でビーフの摂取量が増えるのがちょっと悩みの種。
ま、同時に生野菜が美味しい季節でもあるので、せっせとサラダを食べることにして。

幸い店頭には、色んな種類のサラダ・ドレッシングが勢揃いで飽きることがないし。
和風のドレッシングが恋しい時には、ブレンダーで醤油ベースのごまのドレッシングを作る。

欲しいのは、すりおろし人参が入った和風のドレッシング・レシピ。

2010年4月15日木曜日

まず材料。使い道はあとで。



I finally finished the borders of another rug "Halloween Night".I've been putting off finishing them. But once I started working on the borders, I realized it's quite enjoyable.



I used acrylic yarns which I've had for a while.
Since I do knitting and crocheting I tend to get attractively colorful yarns when I find them.
A lot of times the materials come first and then ideas come next.
Opportunities to use those materials are totally unpredictable.

編み物やかぎ針編みをすることもあって、カラフルな混ざり毛糸を見るとつい買ってしまう。
多くの場合は、その材料に惹かれて。
使い道は、いつ訪れるのか?まるで予測がつかないけれど。


A friend of mine in Japan sent me a very cute "how to" book for felting.
There are so many cute pictures of animals with instructions.
They are insanely cute!

















2010年4月12日月曜日

神様のご褒美


何か一つの分野で成功するような人は、没頭する集中力を持った人だろうと思う。
私はいつも、興味の対象が分散している上に集中力が持続しないので、行き詰まった時はいつも「ま、取り敢えず寝てみよっと」てな具合。

実現したい夢がある人は、睡眠時間を取り過ぎてはイケナイらしい。
つまり睡眠時間を削って夢を叶えるってことか。

でも、睡眠時間の多い私は別の意味での夢の中で過ごす時間が多い。
そして、夢の中で夢を実現してる場合も多い。

私は自分の潜在意識を過剰評価しているかも知れない。
でも、実際に、夢に描く願望が現実になる事が多い。

これまで欲しいと思ったものは何となくいつも手に入ったし、今の自分の生活はとても恵まれて幸せだと思う。

私の事を良く知らない人は、私を他力本願でお気楽な人生と思うらしい。
でも、私はそれなりの代償を払っている。
世の中のほとんど全ての他の人たちと同じくらいに。

国際結婚の場合の最大の代償は、配偶者と自分とどちらの国に根を下ろすのか?という悩み。
一時的にお互いの国での生活を両方試したとしても、大抵、いずれはどちらか一つの選択を迫られる時が来る。

お互いにとって縁もゆかりも無い第三国で暮らす事が出来れば、お互いにとって公平と言える。

私たち夫婦だって、カナダでもなく、日本でもなく、お互いの公平の為ハワイで暮らせたらいいけれど、そういう訳にも行かないので、最終的に多角的な配慮の結果、配偶者の国に落ち着く事を選び、それはお互いの合意の上にも拘らず、自分が妥協したと言うような意識はその後、ずっと頭と心の中の何処かに刻印され、忘れた頃に頭を持ち上げては、いつも自分ばかりが損をしている気分にさせられたり、自分が家族の幸せの為の犠牲者のような心境にさせられるのでたちが悪い。

とは言え、生涯の地としてカナダを選んだ以上、私の最初の5ヶ年計画では、『救いようのない英語を何とか人並みに生活出来るレベルにすること』だった。
そして、同時に10ヶ年計画では、『地元の人に紛れて快適な日常生活がフツーに送れる能力を身につけること』だったし。

常に自分で自分の背中を押しながら、時に人知れず嗚咽しながら、計画は5年後にも10年後にも実現された。

でも、今こうして快適な毎日を送りながらも、『まるでこの国で生まれ育ったような感覚で生きられるようになる』には、やっぱり私が日本で過ごした歳月と同じだけ掛かるような気がしている。(つまりあと更に15年くらい)

いずれにしろ、人は皆、たとえ何処に暮らしても、それぞれ置かれた環境で、それぞれ別の種類の『幸せになる為の代償』を払っているんだろう。

そして、そんな私たちに気紛れに、神様は時々、特別なご褒美をくれたりするんだと思う。

去年の夏、2年振りの日本への帰省。
新宿のパークハイアットホテルで滞在した2日目の夜に、パノラミックな部屋の窓から眼下に突然、打ち上がり始めた花火は、まるで予期せぬルームサービスのような驚き。
それはまさに、
「お帰り。異国でよく頑張ってるね。」
と、神様から私へのご褒美に思えた。








2010年4月5日月曜日

Easter Weekend

今週末はEaster/復活祭で長い週末。

季節行事には家族が揃って食卓を囲む機会でもあり、食いしん坊の私にとっては楽しみでもあったり。

義理の両親宅での晩餐のメニューが『Beef Bourguignon』/ビーフ・ブルガニョン(日本で言うところのビーフシチューに近い)と知って、私は小躍りした。

図らずも、数日前に映画『Julie&Julia』をDVDで観たばかりで、映画の中のJulieが、Julia Childのレシピに従って作るBeef Bourguignonがいかにも美味しそうで、何とか近いうちに食べたいものだと思っていた矢先だったから。

北米の生活が長くなっても、日頃TVを観ない私にとって、アメリカ人の料理家Julia Childは余り印象が無かったものの、映画の中のMeryl Streepを見る限り、
「あぁ〜、きっとJulia Child本人ってのは、いかにもこんな感じの人だったのだろうなぁ」
などと、漠然と納得していた。
それは、
これまでのMeryl Streepの女優的才能に対する評価を基準として。

なので、たまたま録画しておいた番組を見ようとした合間に、偶然、TVでやっていた再放送のJulia Childの料理番組をふと目にして、改めてホンモノのJulia Childを見たら、彼女が”Meryl Streepにそっくり”でびっくりした。

いずれにしろ、義母Carolが作るBeef BourguignonはJulia Childのフランス仕込みのレシピとは違って、Low Fatバージョンながら、美味しくて満足♪(”おかわり〜”しちゃったのが私だけ、、、ってのは内緒)

私がフィンガーフードとして持参したのは、サーモンムースとほうれん草のムースを詰めたカップに、イタリアンハーブ風味のスモークドサーモンを乗せ、Dillで飾ったもの。
(市販品のカップとムースとサーモンを”assemble”しただけ)

パセリと共に、私はつくづく生のDillが好きだなぁ〜と思う。

Tortillas/トルティーヤでwrap/ラップを作る際にも、
  1. チキンにイタリアンハーブをたっぷりまぶして焼いて、トマト風味のライスの上に乗せ、
  2. 更にソースには<マヨネーズ&ディジョンマスタード&カレーパウダー>を混ぜたものを乗せ、
  3. 最後に新鮮なDillをたっぷりと乗せ、巻いて仕上げるのがおススメ。
今年はようやく本格的に、裏庭に『家庭菜園』を始める企てをしているので、その一角に是非、DillやParsleyなどのherb類も育てたいと思う。
問題は、ピーターやコットンテールなどの野うさぎに狙われること、かな。

デザートには、ガナッシュをたっぷり使ったラズベリーとチョコレートのケーキ。(写真:上)

ラズベリーは種がいっぱいの、あのつぶつぶの食感が苦手だったのだけど、最近は余り気にならなくなって来たのが不思議。
チョコレートと合うフルーツとして、クランベリーやオレンジに並んで重要な存在。

オレンジ風味のリキュール『Grand Marnier』も60ml程使ったのだけれど、この香りには本当にうっとりとさせられる魅力がある感じ。
とは言え、
チョコレートのケーキを焼きながら、ほんの少し嗜むのはアイルランドのリキュールでクリーミーな口当たりの『Baileys』だったり。



2010年4月1日木曜日

4月の魚


フランス語で”poisson d' avril”(直訳すると「4月の魚」)が『エイプリルフール』の意味だったなんて、今日、初めて知った。
本当に私には、仏語のバックグラウンドと言うものがまるで無い事を実感する。
現在、週に2回取っている「初級レベル」ではあるけれど、でも、私以外のクラスメイト達はかなり、基本的な単語は結構知っているように思える。
数字とか曜日とか身体の部分とか。。。
負けず嫌いの私は、この歳で必死に”予習&復習”をしたりして、なんか中学生みたい。
予想外にのめり込んでる証拠に、この間、夢の中で仏語を喋ってたし!
(まともな会話になってたのかどうか?は謎)

もう一つ、今日、初めて知ったこと。
それは、私の隣の席にいつも座って何かと助け合ってるMatthewが19歳だと言う事。
がーん、がぁーーん、がぁーーーん。。。
(脳裏でPaul Hardcastleの「19」と共に)
知的な眼鏡を掛けて、無精髭を生やして、多分、歯列矯正したであろう完璧に近い真っ白な歯並びの笑顔の彼は、微妙にフェミニンな雰囲気を醸してるので近寄り易かったし、授業中、解らない部分を補い合ったり、一緒に会話練習を重ねたり、何かと励まし合って来た過程で、不思議な信頼関係と言うか、友情のようなもの(?)を抱き始めていたのに。
26歳年下の男友達。。。デミ・ムーアもびっくり。
まるで息子だわ。

いずれにしろ、言葉を習うってのは、つまり文化を習う事だなぁ〜とつくづく実感する。
私にとって未知の世界であった仏語の文化は、日本語は勿論、英語とも全く違う。
言語の中にさえsex/性別の認識が存在する影響力はかなり偉大である。
英語を話す際は英語脳への切り替えを要するのと同様、仏語の際には仏語脳を試みる訳だけど、それだけで何故か、かなり”色っぽい”思考になるような気がする。
Madame/マダムの称号は、英語のMrs/ミセスとも全然違う響き。
若くて可愛い女の子以外は全て「オバさん」に分類されてしまう日本では存在しない属性。
年齢に関係なく、女性として敬われる文化に暮らせるのは幸せなことだと思う。
足の先から指の爪先までしっかりと女を感じさせるフランス生まれの講師に、生粋の『フランス女』を見る気がして、時折、圧倒されるのも事実だったり。

そう言えば、
Newcomers' ClubメンバーのAlisonは多言語に堪能らしく、現在、首都のOttawaへ行って、訪問中のヒラリー・クリントンさん専任の仏英通訳をしているらしいけど、そういう脳の切り替えがスムーズに出来る人って、単純に素晴らしいと思う。
私なんて、仏語に力を入れれば入れる程、その分と同じ位の英語を失いそうな気がするもの。

そんなこんなで、とにかく今日『4月の魚』の目玉としては、
授業中にコピー室の男性が手から血を大量に流しながらやって来て騒然とした(5秒間くらい)こと、かな。
勿論、それはコピー室のインクだったんだけど。
それに比べたら、子供たちのブーブークッションは罪が無いかも。