2011年11月3日木曜日

Dolphin Tale

私の「SCENE Card」(映画館発行のポイントカード)のポイントが溜まり、どれでも好きな映画を無料で観ることが出来たので、昨日、外出のついでに用事を早めに切り上げ、お昼過ぎからの上映を楽しむことに。

*IMDbよりの画像*


選んだ映画は『Dolphin Tale』で、これはちょっと女友達と一緒に観るって感じの映画でもなく、子供たちと一緒に観ても良かった気はするけど週末に敢えて観に出掛けるって種類の大作でも無い気がして。

何となくの予感として、ちょっと一人で静かに観るのが丁度いいような気がして。そして、それは正解だったかも。


ドキュメンタリーを観る事が出来ればその方が良かったのかも知れないけれど、いずれにしろ、実際に起きた出来事を脚色してファミリー向けのドラマに仕立てた、悪く言うと「お涙頂戴系」の映画であるにはあるんだけど。

でも意外とそういうの嫌いじゃなかったりするし。ま、内容にも依るけど。


今回、惹かれた理由は何と言っても「イルカ」だから。

イルカと一緒に泳ぐのを漠然と夢見てた私に、まるで夢のように思い掛けずその機会が与えられたのが今年3月のドミニカ共和国への家族旅行で、あの2頭のイルカと一緒に泳いだ夢のような体験は未だもって私にとっての人生での宝物的な出来事であり、水の中で触れた彼女(イルカ)たちの肌の感触とか、楽しそうな笑い声とか、何よりもあの知的で優しそうな瞳は忘れられない。

いずれにしろ、以前にも増してイルカという生物に対する親近感が増したし、この映画によって少しでも彼等の生態についての理解が深まる可能性があるかも知れない好奇心に駆られて。


いきなり登場した Harry Connick Jr.は正直、予想外だったのでちょっとびっくりしたけど。

彼が俳優業もすることは勿論、承知はしていたけれど、この映画に出てるってのは知らなかった。

そう言えば、最近、音楽の方はどうなんだろう?なんて思いつつ、何気に彼の古いアルバム(『We are in Love』1990!!!)のCDなんかもしっかり持ってる私としてはやっぱり、映画も良いけれど彼の本業(?)である音楽でも頑張って欲しいなぁ〜という欲求も普通にあったりして。

いずれにしろ、怪我をしたイルカを助けることになる海と動物を愛する獣医の役ってのは、逞しく日焼けした彼のイメージにしっくり。


主役の男の子:Sawyerを演じた Nathan Gambleがもの凄く良くて、雰囲気の良さとしては映画『Bridge to Terabithia』の中で主役のJess役を演じた Josh Hutchersonに通じるところがある感じ。

映画『The Mist』の中で主人公の息子役:Billyを演じてたらしいけど、何だか「金髪の男の子」だった印象しかないので、言われなければまるで思い出しもしなかったと思う。

子役ってほんと成長によって随分と変化が著しいし。髪の色も変ったりするから余計に分からないわ。


獣医の娘でSawyerと仲良しの友達になる女の子:Hazel役のCozi Zuehlsdorff(苗字、難しい〜!)は、妙に人懐っこい笑顔で親近感湧いたのは、この子にそっくりな女の子を近所に知ってるからかも?

元気で明るく可愛い存在感で自然な演技が光ってた。


この手の映画に意外な出演だったのはやっぱりMorgan Freemanで、この映画を敢えて劇場で観る気にさせられた理由の一つが彼の存在だったのは事実。

退役軍人の医療施設で義肢の開発デザインを担当する医師の役で、たまたまSawyerと出逢ったことで、事故で怪我を負ったイルカ:Winterに人工の尾びれを開発し装着を試みることになる。

まぁ人間臭い善意の医師役なんて、まさに彼のハマり役よね。


と、そんな感じで絶妙の配役で、あとはSawyerのお母さんとか従兄弟とかもそれぞれに存在感があるし、特に獣医の父親で同時にHazelの祖父役にKris Kristoffersonを持って来るあたり、さり気なく味のある渋みを利かせて効果的。


この映画を3Dで観る特典は、ずばりオープニングの海底シーンくらいかと思うんだけど、でもそれはもの凄く綺麗でうっとり〜して、まるで自分も海の中にいるみたいな錯覚で目の前のウミガメに手が届きそうだったりするのは素敵♪


実話ベースなだけに説得力はあるんだけど、飽くまでも演出された作品として淡々と楽しんで穏やか気持ちで終了〜。
と思ったら、
最後に実写版の映像が流れて、怪我をした実物のイルカとか、それを海辺で救助する当時の作業風景とか。

そして、最も強いインパクトを伴って心を打たれたのは、義肢の子供たちが人工の尾びれを持つイルカと一緒に触れ合うドキュメンタリー的な映像。

多分それは一種のセラピーでもあるんだろうけれど、ある意味、共に患者として人間と動物が癒し合う光景は何とも深い愛情に溢れている映像で、もうどうしようもなく涙がぼろぼろと溢れてしまって、思わず嗚咽してしまったわ。

気がついたら私が最後の一人だったから良かったけど。


安っぽくて押し付けがましいお涙頂戴ドラマとは一線を画す、実話に基づいて丁寧に作られた感のある作品は好感が持てて、観て良かったと思える後味に満足感アリ、ってのが感想。

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