2017年2月25日土曜日

Klimtシリーズ:Mäda/メーダ

5月のグループ展に参加する作品として幾つかの試作品を制作中。

それでも今のところ出展する可能性が一番高いのがクリムト・シリーズ。

大好きな画家 Gustav Klimtが描いた人物像を3Dのファイバーアートで表現する試みで、人物はニードル・フェルティングで作り、背景をラグ・フッキングなどの手法で作り、シャドーボックスなどの形に仕上げる予定。

幾つか複数をシリーズとして作り、一連の場面として展示する思惑で。

彼(クリムト)の代表作であるアデール像も未だ仕上げ中なのではあるけれど、クリムト本人を作った後、次なる作品はメーダに決めた。

昔から気に入ってる中の一点で、彼の作品には珍しい?若い女性の肖像画。




まずは背景。

ピンク色の壁に、敷き詰められた小花模様の絨毯の上に置かれた白いエリアラグ。




壁に小花を散し、白いラグの上に無数に散らばる小物を追加。




床の上にとっ散らかってる印象の小さいオブジェの数々がいったい何であるか?

細かく描かれてないのでさっぱり解らないんだけど。

検索した後で、実はメーダが9歳の少女だったという事実を知った。

ぬぉーっ。

そういう情報は作品作りに取り掛かる前に調べておくべきだわねぇ〜、を実感。

若そうな印象なのは確かなので、勝手な解釈で十代(12〜16歳くらい?)の女の子とは思ってたから、人形を作る際に彼女の身長をクリムトよりも少しだけ低めに設定したんだけど。

考えて見たら、彼女の着てる服(お花がいっぱい付いてる)や髪に付けた大袈裟で大きなリボンが、やっぱり子供っぽさを現してる。

なので、床にいっぱいオモチャやなんかが散らばってるのも今更、納得。

それでも、白いラグの上に描かれた「草が生えてるみたいな」のは意味不明だし、ボウルの中の餌を食べてるみたいな「得体の知れない」動物も、果たしてそれが鳥なんだかネズミ系なんだか、ホンモノなのかぬいぐるみなのか、まるで見当もつかないから、もう諦めて、私の目に映る絵をそのままのカタチで再現してみた。


そしてメーダ本人。


絵画の中でのメーダは八頭身の美人さんなんだけど、ニードルフェルティングの手法で作った私のメーダ人形は頭でっかちでバランスが悪いの。

そして、やっぱり顔。顔を似せて作るのは難しい。

顔そのものを作るのは好きだし、難しいとも思わないんだけど、似顔絵みたいに作り上げるのはやっぱりとっても難しい。

やり過ぎてしまう傾向で、つい「濃い顔」に仕上がってしまうので、後から少しずつ目の周りの線を引き抜いて行って、シンプルさを出すって感じの繰り返し。



*これは "Before"の顔で
9歳の女の子にしてはアイラインが濃過ぎ*




*これが "After"で
目元のメイクをすっきりさせて少女っぽさを出した*


いずれにしろニードル・フェルティングでの人形作りでは、本当に沢山の発見があって、特に髪の色やメイクによって顔の印象が大幅に変わる現実は凄まじく、これはそのまんまホンモノの人間にも勿論、通じるところであり、だからこそヘアメイクってのが疎かに出来ない事を改めて実感させられる。

本当に、ほんのちょっとした線や微妙な色の違いだけで、顔の印象がガラッと変わったりするんだもの。驚き。

あとはニードルをブスっと一刺しするだけで、その方向によって顔のラインが変わって、シャープな表情になったり、優しそうになったり。

リアルな人間界では、だから笑顔を保つよう心掛けよう、なんても思ったり。

ちょっと口角を上げる事を意識して。



0 件のコメント: