2016年3月24日木曜日

♪Twin Cities♪ (by Ben Watt)

若い人たちはもう CDなんて買わないんだろうな。。。

なんて思ってたら、最近 "Vinyl/ヴァイナル"=ビニール盤のLPの存在が復活して、若い人たちの間でその目新しさが人気みたいで驚きなんだけど。

流行が巡ることは知っていたけれど、テクノロジーが巡るとは思わなかった。

テクノロジーは進化するのみで、古い方式や技術は忘れ去られてしまって化石のようにいずれ博物館とかに残るだけかと思ってた。

音楽がビニール盤のレコードからカセットテープ、そして CDと選択肢が広がった時、特にクラシック音楽は CDが良いとは思ったけれど、個人的にはジャズを聴くのは絶対にレコードがいいと今でも思ってる。

針がレコードの上に落ちて曲が始まるまでの雑音には、これから音楽が始まるってわくわく感があるし、古い映画を観る時と同様のノスタルジックな雰囲気を醸し出すマジックがあるから。

とは言え、レコード・プレーヤーは David所有のが段ボール箱に入ったまま引越しを繰り返してるので、今でも使えるかどうかは解らないけど。

沢山の音楽がコンピューターに取り込んではあるけれど、普段、実際に音楽を聴くのは未だに CDで、CDプレーヤーの付いたミニコンポ。

最近は新しい CDを買う機会もほとんど無いから、聴くのはもっぱら古いものばかりで、かなり昔から持っているブリティッシュ系が中心。

未だに飽きることなく、スタイル・カウンシルだの、ザ・スミスだの、ブロウ・モンキーズだの、そして Everything But the Girlなどを延々と掛けてる。

そして、つい数日前に数あるコレクションの中から順番に彼等のアルバムを掛けて行って、音楽を聴く傍らに針仕事をしてたんだけど。



普段、音楽を「聴く」とは言っても、実は「流してる」って言うのが正確なところで、だから実のところ、歌詞の中で一体どんな事を歌ってるのか?は余り重要じゃなく、ほとんど知らなかったりするって場合が多い。

だって、中学で初めて英語を習い始めた頃に、夢中で必死になって大好きな洋楽の歌詞の翻訳を試みたんだけど、本当に本当に難しくて、的を得なくて、いったい全体どんな事を言おうとしてるのか?余りにも詩的で哲学的に意味合いが深過ぎて、人生経験が浅い十代の自分にはまるでお手上げだった印象が強烈で。

大人になって英語を話すようになってから、実は多くの歌詞には大した意味合いが無いって事実を知った時の衝撃と言ったら。。。!

特に Morrissey/モリッシーが書く The Smiths/ザ・スミスの歌詞なんて、まるでナンセンスで聴く人々を煙に巻く、みたいな歌詞ばかりだし。

♪some girls are bigger than others♪とか、ね。

勿論、隠された深い意味合いとか繊細な感性とかは秘められてるとは思うけれど。

とにかく、Everything But the Girlsの話に戻って。

大好きな Tracey Thorn/トレーシー・ソーンの唄声を聴くともなく聞いていたら、曲の中に耳に留まるフレーズがあって、「ん?」って感じに。


「まさか」と思いながら注意深く聴いてみたけど、やっぱり空耳ではないらしい。

どうしても♪Twin Cities〜♪って歌ってる気がして。

そして、それは確かにそう歌ってる歌詞で、しかも、歌の題名がずばり『Twin Cities』だった、、、って事実に初めて気がついた。


いや、実に25年間くらい所有していて、忘れた頃に時々掛けて、何気に耳にしていたアルバムだったんだけど。

ブリッツな彼等がアメリカの都市、しかも、現在、私がたまたま縁あって暮らす事になってるミネソタの Twin Cities/ツインシティについて曲を書くなんて夢にも思ってみなかった。

自分が暮らす事になるまで "Twin Cities"の存在さえ知らなかったし、それがミネアポリス市とセント・ポール市の二つを併せて「双子の都市」の愛称で呼ばれてるものだって事も勿論、知らなかったし、双子の都市にミシシッピ川が流れてるなんて事も、まるで知る由もなかったから、それらが歌詞にされて歌われてても、まるで気にも留めなかった、今の今まで。

なのですっごい驚きで、ちょっと愕然とした。

因みに歌詞は、こんな感じに始まる。

♪now we're in Twin Cities

where the Mississippi rises and then falls.

One is Minneapolis, the other though less famous, is St. Paul.♪

ミネアポリスと、もう一方は余り有名じゃないセント・ポールって!

どういう経緯があって、アメリカ人でもない彼等がミネソタの、ツインシティについて曲を書いたのか、興味津々。

そして別のアルバムに収められた同じ曲の和訳がプリントされたものが添付されてるんだけど、音楽の歌詞を訳すのが本当にもの凄く大変なことを考えると、感心と共に尊敬の念さえ湧いて来る。

まぁ芸術の世界なだけに解釈には個人差があるかとは思いつつ。







2 件のコメント:

yana さんのコメント...

面白いお話ですね。
私もミネソタに転勤が決まったと言われても、
は~?て感じで・・・・
まゆみさんも、聞き流して当然ですよね。
でも気が付いて良かったですね。(笑い)

サンフランシスコにお住まいの方に
昔ミネソタのセントポールに住んでいたといったら
すごくきれいで、文化的ないいところよね~と言われ、
アメリカの人はミネソタをそのように思っているのだと再確認しました。。

Mayumi さんのコメント...

yanaさん♪

ですよね〜。(笑
ミネソタって、多分、多くの日本人にとって縁が無いと思うし、アメリカ人以外の人にとってはピンと来ない場所かも。と思いますよね。
例えば、シアトルとかボストンとか、、、もっと想像し易い地名は他に沢山あるかと思うんですが。
まぁ、耳にすることがあるとすればミネアポリス、って感じで。
でも、それがミネソタとは必ずしも結びつかないような。(笑

興味深いですね。
ミネソタ外にお住まいのアメリカ人が、果たしてどんなイメージを抱いてるのか?私も興味のあるところです。
私自身は、ここ以外のアメリカに暮らしたことが未だ無いですので。
取り敢えず、悪い印象は無いかな、とは思いますが。

ほんと、この曲の存在に気付いて良かったです。(笑
かれこれ20年以上も持ってるアルバムですので。
とは言え、かなり間抜けな気も既にしてますが。わはは。