2014年12月3日水曜日

面白い展開

毎週火曜日の外出は2つの選択肢があって。

刺激的な手芸作家たちが集まる『テキスタイル・センター』へ行くか。

それとも、ラグフッキングの愛好家たちが集まるキルトショップへ行くか。

私にとって、どちらも魅力的な楽しいグループなので、どちらにも参加したいんだけど、当然のことながら体は一つしかないから、気紛れな周期での出没で。

このところ3週連続でテキスタイル・センターに顔を出してたので、今週はじゃあ、ちょっと久し振りにラグフッキングのグループへ、ってので、White Bear Lakeにある素敵なパッチワークキルトの専門店『Bear Patch Quilting』へ。

ラグフッキングのグループは、店の奥にある大きなテーブルを囲んで集まるんだけど、キルト店だけに豊富なコットン生地や用具も売られていて、ミーティングの前後に店内を歩いて目に付いて気に入った生地や必要な素材や道具などがあれば購入出来るのも便利。

今回は私を含めて7人の集まりで、ミーティングの後は任意の参加で、アンさん、ジャッキーさんと私の3人で最寄りのカフェでランチして別れた。


楽しくお喋りしながらラグフッキングを楽しみ、必要だったコットン生地を購入し、軽めのランチを済ませてお腹も満たされた後に、私がいそいそと次なる楽しみに向かった先は、キルトショップから湖をぐるっと半周した場所にある「毛糸屋さん」で、知る人ぞ知る、的に地元の編物家たちにとっての秘密基地みたいな素敵なお店『Lila+Claudine's Knitting and Gifts/ライラ+クラゥディンの編物+ギフトショップ』。

http://lilaandclaudines.com/Location.html

初めてこの店を訪れた時、まるで異次元の世界に滑り込んだような錯覚した。

狭い間口からは想像し難いんだけど、ドアを開けると不思議な別世界が待ってる。

毛糸屋さんにしてギフトショップ、なのでインテリア雑貨やアクセサリー類も豊富に置いてるんだけど、店内の内装が「飛んでる」ので、何ともエキゾチックで「不思議の国のアリス」風にプチおとぎの国みたいな。

多分、古い建物を改造して、区切られた部屋をそのまま使ってるので、テーマ毎に部屋が分けられ装飾してあるのも隠れ家的な雰囲気。

とにかく、何処を見回しても鮮やかな色彩と多様な素材とデザインの洪水って感じで圧倒させられる。

階段で地下に下りると、またまた複数の色んな部屋があり、奥の広がった空間には椅子が円を描いて置いてあり、編物家たちに開放されてるので、創作途中の作品を持って来て、たまたま居合わせた他の編物愛好家たちとの交流を楽しみながら、編物を楽しむことが出来る。

私が初めて行った際にも、12人前後の男女が楽しそうに笑い声をあげながらせっせと編み針を動かしていて、「な、何だこの世界はっ!?」と一瞬、躊躇した私を笑顔で誘い、空いてた椅子に座るよう勧められたので腰掛けると、皆さんがそれぞれに自己紹介してくれ、同時に何を編んでるか見せてくれた後、今度は私自身の自己紹介って感じに。

だから「最近カナダから引っ越して来たばかりの日本人」で、色んな手工芸に興味があって、編物も鎖編みもあみぐるみも大好き♪と話したら、居合わせた皆さんが興味を持った温かい関心と歓迎の目で迎え入れてくれて感動したのだった。

余りにも温かい雰囲気で、好意的な人々に囲まれて、ちょっとハイな気分になった私にとっての印象に残る『ライラ+クラゥディン』でびゅー体験。


以降、面白い個性的な毛糸が必要な時にはいつでも、White Bear Lakeに出掛けたついでに寄り道する密かな楽しみの場所になってる。

市販の毛糸より高価なので、この店ならではの特殊な糸を選んで買ったり、あとはやっぱりこの店ならではの、マジカルな付加価値の魅力が大きいところ。


そんな訳で、今週もこの店に寄って独特の雰囲気に浸りながら綺麗な毛糸の数々に魅了されつつ夢心地で店内を物色してたんだけど。

何やら店先から聞き馴染みのある声が聞こえて。

案の定、声の主は『テキスタイル・センター』で顔馴染みのディーニーさんだった。

彼女も最近この店を発見して、大のお気に入りだって言ってたから、こうやってここで遭遇する機会もそのうちあるだろう、なんて思ってたケド。

正直、私は彼女の事がちょっと苦手だった。

「嫌い」と言う訳では全くないんだけど、本当に単純に何かしらが合わない感じで。

自分にとって、そういう「何かしらがしっくりと合わない」人に限って、まるで天から与えられる障害物の訓練みたいに、敢えて顔を合わせる機会が作られるみたいな気さえするんだけど。

なのでサラッと「あら! 偶然ね! ではまた!」と軽くかわそうとする私に、「今日のテキスタイル・センターのミーティングで新しい顔触れが加わったわよ」とか、「彼女、とってもクリエイティブなアーティストで、アナタもきっと興味を持つはずよ」とか、会話の展開で、、、ほら、やっぱり、来た!と内心で思った通り、

「これからちょっと近くの美術館に足を伸ばしてみようかと思ってるんだけど、もし良かったらアナタも一緒に来ない?」

と言う流れに。

あぁ〜もう、これはテストよ、テストね? 神様からの?
(特別な宗教はありませんので、私にとっての「神様」は漠然とした存在だけど)


そんな流れで、小雪の降る中、行って来ました。

『White Bear Center of Art』なる場所へ。

http://whitebeararts.org/?110160

ま、こんな機会でも無ければ、わざわざ一人で出掛けてみる動機も無かったと思うので、そういう意味では有り難い、と言うか。

余談で、Davidが以前、500人とか600人とかの規模のカンファレンスのオーガナイザーをしていた頃、自己啓発本を読み漁ってたんだけど、触発されてその後も引き続き実行している事の中に「取り敢えず、どんな可能性にも"Yes"と言ってみる」と言うのがあって、本来ならば気が乗らなかったり、気が進まない事柄に、つい「考えて見ます」とか「次の機会に」とか言ってしまいがちな場面で、取り敢えず「やってみよう!」と受け入れてみる事で、色んな人や物事に出逢う可能性が高くなり、自分にとって人生の経験として体験出来る事柄が多くなり、人間としての豊かさが増す、みたいな内容の話を聞かされて、なるほど、と思ったんだけど。


苦手な人物からの誘いを、当たり障りなく断るのは容易ではあるけれど、それは同時に未知の可能性に対して蓋をしてしまう行為でもあるってのは否めない。

そんな事も脳裏をかすめ、なので「Yes」と言ってみたんだけど。←単純

小雪の中、湖に沿ってうねる道をディーニーの運転する黄色いワーゲン・ビートルの後について、ほんの少し心細い感じに車を走らせ到着。

*アートセンターの庭には "Lila+Claudine's"が担当した
"Knitting Bomb"的な毛糸のアートが施されてた*


*長身のディーニーの後ろ姿
ロングコートと手編みのスカーフを頭から巻いて*


ついでに書くと、彼女の経歴も興味深く、かつてミネソタ大学で芸術を専攻したり、若い頃にニューヨークシティで暮らしたり、皮膚科医のご主人の仕事に伴って何度か日本へも行って、元力士の大鵬を贔屓にして相撲も何度か観に行ったとか。


アートセンターはひと気もなく静寂の中の近代建築がシャープな佇まいで、屋内に幾つかある暖炉に火が揺れてるのが何ともいい雰囲気。

施設内には展示室の他、油絵や水彩画や陶芸が習える施設もあるようで、また一つ、興味深い場所が出来た。




4 件のコメント:

yana さんのコメント...

ホワイトベアーレイクのあたりはとてもアートしているんですね!!
もし私がミネソタに住んでいたら間違いなく
その辺をうろうろしていたと思います。(笑い)
昔は化繊のとても質の悪い毛糸しかなく編み物をする気にもならなかったけど今は事情が違うみたいですね。バンクーバーのスチーブストンという港街にもお洒落な生地屋と毛糸が好きで好きでたまらないといったような中年のオーナーのいる毛糸やさんがありのぞいてきました。カラフルなきれいな糸が沢山ありましたよ。

先週末から、トールペイントの展覧会があり、今回は出品する人が少ないので私の織のコーナーも作ってくださったので、お友達がぽろぽろ見に来てくださるので忙しくしています。

まゆみ さんのコメント...

わぁ~!「不思議の国のアリス」を思わせるようなお店なんて素敵ですね~♪行ってみたい衝動に駆られます。

真冬でも活発な日常を送っておられるご様子、良かったですね(*^-^*)刺激に包まれ、時に、この苦手な方のような試練(?)にあいながらも「何かしらプラスなもの」を吸収されてるまゆみさんには、そういう磁力があると思いますよ!

こちらもついに寒波がやって来て「冬」を実感させられてます。お互い温かい飲み物でも飲みながら、まったり出来るといいですね♪

Mayumi さんのコメント...

yanaさん♪

ホワイトベアレイクって、名前の響きも気に入ってるんですが、ミネアポリスの周辺には、ほど良く田舎で程良く活気があって、程良くお洒落って感じの小さな町が沢山あって楽しいですね。
うろうろする場所が沢山あるのは飽きませんよ。(笑

編物とか裁縫とかの手芸周辺も、人気の波や流行りの傾向がありそうですよね。
最近はまた人気が復活してるような?
あとは海外からの糸の流通も盛んで。
ヨーロッパ系の糸には質の良いものも多そうですね。

手芸店などはオーナーの意向の反映も大きいでしょうから、店の雰囲気に左右しますよね。
情熱の見受けられる店は魅力がありますね。

そういったカタチでの忙しさは充実して楽しそうですね♪
発表する場があるのは励みにもなりますよね。

Mayumi さんのコメント...

まゆみさん♪

何だか「おもちゃ箱を引っくり返したような」って表現を連想するような魅力ある店内なんです。(笑
訪れた人たちは皆、魅了されるようです。

何だか毎日が慌ただしく感じるのは、さすがに師走のせいもあるのでしょうが、感情を揺さぶられるような出来事も多々アリ、あっと言う間にクリスマスを迎えそうな勢いです。

高知にも寒さが訪れたのですね〜。
体調を崩さないよう、お気を付け下さいね♪
ほんと、温かい飲み物が嬉しい季節ですね〜。
暖かくしてお過ごし下さい。