2018年8月25日土曜日

夏の終わりの州祭:STATE FAIR



ミネソタの気候はモントリオール郊外とほとんど同様で、だから
「夏が一番大好きっ!」
と思い切り叫べるくらい、本当に大好きな季節。

何しろ暗く寒く長い冬に比べて、何もかもが開放的に感じるから。

素足にサンダルを引っ掛けて裏庭に出られたり、朝のシャワーも気軽に出来て、髪を洗うのも苦にならず、半乾きのまま簡単に結んで外出しても平気だし、薄手のスカートを軽やかに履けるし、大ぶりの指輪をいっぱい付けたり、気に入りのブレスレットをむき出しの腕に幾つも重ねて付けたり。

デッキの椅子に腰掛けて青い空に浮かぶ真っ白い雲がカタチを変えながらゆっくりと移動するのを、愛用のマグに入れた香りのいい珈琲を飲みながら眺めたり、蚊に刺されながらも裏庭の樹々の間を歩いて森林浴しながら植物の観察をしつつ写真をとったり、裏庭のゲートから遊歩道に出て渓流に沿って犬と散歩に出掛けたり。

買い忘れの食材があっても気軽に車に乗り込んでチャチャっと近所のスーパーマーケットに買いに行けたり、夕ご飯の後に特別なアイスクリームが食べたくなって近場のコールドストーン・クリームリーまで気紛れに、アイスクリームを食べる目的だけの為に身軽な服装で気軽に外出する事が可能だったり。

数え上げればキリが無い程に沢山、夏が大好きと思える理由が思い浮かぶ。

同時に、いかに冬場の気候での生活が制限されて抑圧された気分かを思い知る。

否が応でも、その季節へと向かっていると言う現実に打ちのめされる夏の終わり。

昨日は今季初めての靴下を履いたし、昨夜は今季初めて長いパジャマパンツを履いて寝た。

窓を開けたまま(網戸で)洗いざらしの綿のシーツを肌に感じながら幸せな気分いっぱいで眠りに就く真夏の夜が大好きなんだけど。

とは言え、まぁ、フランネルとふかふかの厚手の羽毛布団に包まって寝る冬の晩も、それはそれで幸せだったりする事に違いは無いのではあるけれど!

とにかく8月も下旬になると、涼しい、、、と言うよりは寒い朝晩の気温。

庭先のあちこちに植えられた白い紫陽花が薄桃色に、ほんのりと色付いて来るともう、それは秋の気配そのもので、何だか物哀しい気分になってしまう。

ふぅ〜。



季節の移り変わりに関係なく、日々は色んな出来事満載に過ぎて行き。

ブログを書き始めても想いはあちらこちらへそぞろで文章がまとまらない。

多分、もっとちょこちょこと気軽に手短かにアップすればいいんだろうけれど。




ここ最近一番の出来事としては、Davidが過去に何度か経験している腎臓結石を再発した事で、どうやらかなり大きいらしく緊急に処置して貰う運びになり。

切開する訳じゃ無いから「手術」では無いんだろうけれど、それでも病院の救急での受付に行って、全身麻酔でレーザーで石を砕くと言う計画だったんだけど、石が大き過ぎて尿管を塞いでる為に当初の計画通りに行かず。

別の専門医によって別の手順を施して貰う事になり。

患者の付き添いとして病院に同行すると、普段は余り縁の無い(有難いこと!←実感)病院とか医療の現場とか環境を体験する事になり、それはそれで興味深く。

目新しい事でも無いのではあるけれど、それでもやっぱり日本の医療(私の知っている20年も前の!)と比べてしまったり、カナダのそれとも比べて、アメリカならでは現状に感心させられてしまう場面は多い。

単純に医者と患者の関係とか、医療施設とかサービスとか。

どちらが良いとか悪いとか、優劣をつけるのは難しいけれど。

それぞれに一長一短あるので。

この間、私が体験した例で言えば、ちょっとした血液検査の為に私にとって初めて行く「血液の専門医」のところへ出掛けたんだけど、まず、アメリカには医者が沢山いる!ってのと、そして「専門」が細分化されていて色んな分野での「専門医」が豊富に揃ってるって事。

特に症状によっては、あちこち専門毎の医者に診て貰うのは面倒。

そして、初対面の専門医からの報告書を受け取る際、「お会い出来て光栄でした」の下りから文章が始まる点の社交辞令に、患者としての自分が相手の医師にとっていかに「大事なお客様」の一人であるかってのを感じさせられる。

アメリカの医療がビジネス+利益追及思考であると言う現実は、カナダとは全く異なるし、日本よりも?もっとあからさまな気がする。

営利主義のサービスだから、客(患者)に対する待遇がいいのは良しとして。

待ち時間が短いのはかなりの利点。




医療と別に私が興味深く体験してるのが自動車の運転免許の取得。

私がその昔、日本で教習所に通い講習を受けて、教習所内の自動車コースを、教習所所有の特別な車(ブレーキが2つ付いてる)で、教官に同乗して貰って何時間もの教習時間を経て、ようやく試験を受けてパスして免許を取得、、、って形式とは全く違い。

教習所内のコースで練習するって行程が一切なく、日本での「仮免」みたいなものが簡単に貰え、自家用車でいつでも一般道や高速道を運転して個人的に練習する(運転経験の長い成人=責任者に同乗して貰う条件付きだけど)って発想が何とも自由奔放な感じがして怖い。

日本より高速道が網羅していて、高速道に乗ったり降りたり、合流や車線変更が多いのは怖いし、だから日本みたいに、少なくとも「仮免中」とか「初心者」とか、周囲の運転者の注意を促したりするマークがあればいいのに、と思う。

飲酒運転だけでなく、大麻やドラッグでハイになった状況で運転してる人がいる可能性もあるし、精神障害を患っても莫大な医療費が捻出できず何ら治療を受けてない人も少なく無いし、更にそんな状態にあっても銃を携帯してる人もいると言うアメリカならではの土地柄に、過剰に神経質に心配性な私は無駄に神経を擦り減らしてる気がするんだけど。




そんなこんなで毎年恒例の STATE FAIRが始まりました MINNESOTA。

FINE ARTSのカテゴリーに応募して審査で選ばれなかったので、誰でも出展できる CREATIVE ACTIVITIESと言うカテゴリーに4つの作品を提出。

2つの一等賞(Blue Ribbons/ブルーリボン)と、1つの三等賞をそれぞれ3つの部門で受賞した模様。

どんな賞でも世間に認められるのは嬉しく、自己満足を満たしてくれる。

*2点セットの作品*


*金魚鉢を覗く猫の手提げ鞄*




2018年8月2日木曜日

8月葉月はづき

そして、あっと言う間に7月も終わり、既に8月に突入。

引越しの後の段ボール箱のほとんど全て(地下で Davidのポーカー・ルーム以外)をようやく空にする事が出来た。

色んな物が詰め込まれた段ボール箱があちこち無造作に積まれ、雑多で狭い雰囲気だったファミリールームが、「あら、こんなに広かったのね!」といい感じ♪

特にこれと言ってエキサイティングな出来事も無く、子供たち(とは言っても小・中学生じゃないから殆ど「オトナ」な彼等なんだけど)と共に気分は夏休みモードで、平和で静かな毎日を、大きな樹々と緑に囲まれた恵まれた住環境の新しい家に篭り気味に過ごしてる。

前回の家主の御主人が車椅子を使っていたらしいので、この家のあちこち、車椅子に配慮した改装が施されてるんだけど、だから主寝室のバスルームも仕切りの壁が無く、部屋の一角にトイレと洗面台とシャワーが都会のホテル仕様なデザインで備え付けてあり、段差も無く、透明な厚いガラスで囲まれてる。

ガラス越しに窓の外に広がる樹々の緑を眺めながらシャワーする時間は、開放感とリゾート感いっぱいで、この上なく自由で幸せな気分にさせられる。

取り立てて大袈裟な事がある訳でも無いのだけど、そんな風に密やかで小さな幸せがあちこちに散りばめられた、穏やかで幸せな毎日に感謝している。




以下、最近の作品集の記録。


*フランスのかぎ針編みデザイナー:Sophie Digard風
かぎ針編みとヴェルヴェットの花のネックレス*






*ブローチサイズでニードルフェルティングした猫の顔*



*ブローチには大きいかな?
と体を作ってぬいぐるみ風にして
襟巻きを編んで仕上げてみた*






*Rug Hooking/ラグフッキングの手法で作ったモチーフを
ヘリンボーンのウール生地を張ったキャンバスにコラージュ*




*世間で流行りの「塗り絵」風に
Trixieを Hooking/フッキングしてみた
(仕上げは未定)*


余談で、
Rug Hooking/ラグフッキングの手法は油絵と似ていて、色を塗り重ねるのと同様、色を何度でもフッキングし直す事ができる点での柔軟性とか即興性のある部分が個人的に気に入っている。

北米で歴史のある手法で、主に床敷きの為のラグとして作られるのが一般的。

多くの人が出来合いのパターンやデザインを購入してフッキングしたり(まさに塗り絵、って感じで)、絵柄が典型的で古めかしいデザインだったり、床に敷く為のラグばかりを目にする事が多くて、、、自分のやりたい方向性とは一線を画すると言う気持ちが強く。

だから世間的に自らのことを "Rug Hooker"(ラグをフッキングする人)と自称するのに激しい抵抗感がある、ってのが事実。

今後も引き続き、オリジナルのデザインにこだわって、床敷きラグに限定しない、伝統的では無い作品を作って行きたいと思ってる。

だからと言って、その先に何があるのか?自問自答して壁にぶつかる感じの閉塞感に落ち込んだりもするんだけど。

型破りで枠にはまらない作品に、年配のフッカーさん達から怪訝に眉をひそめられるような事があっても、気にする事なく自己満足の世界を極めて行こうと思う。うん。













2018年7月23日月曜日

カナダからの来客

カナダの西海岸から義理の姉:Liz/リズ(Elizabethの略)が遊びにやって来ることが決まった時、7月の下旬だし、ゲストルームにはエアコンが無いし、暑くなったらどうしよう、、、と心配したんだけど。

彼女の滞在中、気温がぐっと下がって日中も割と安定して、30℃を越える事なく快適な日々のまま終了する事が出来てほっとした。

期間限定で米国テネシー州のナッシュビルで仕事をしている義姉の旦那さんを訪ねた後のついでに、ミネソタの私たちの所に寄って2年振りの再会を果たし、私たちの新しい住居も見てもらい、ついでに Kaitoの21歳の誕生日も一緒に祝って貰った。

何しろナッシュビルは蒸し暑かったらしいし、政治や文化的にも保守的(トランプを支持派の層)で息苦しかったらしいから、ミネソタのクール(気温的にもリベラル的にも)な気候風土は特別、爽やかに感じたらしい。


この辺りの家屋では、セントラルヒーティングとエアコンを兼ね備えてるのが一般的で、家中どこの部屋も同時に暖房や冷房が効いて、割と温度が一定してるんだけど。

大きな住居でサーモスタットが一箇所の場合、家の隅々を同じ温度にするってのは容易でなく、だから私たちの前回の家みたいに、西日の当たる1階の部屋はちょっと暑くて、地下は冷えすぎて寒い、って例も多い。

だから多分、部屋ごとに温度設定を調整できたら理想。

カナダで最後に住んだ家には冷房が一切無かった(代わりにプールがあったけど)のが信じられないンだけど、暖房は電力で、各部屋にヒーターとサーモスタットがあったので、それぞれ部屋ごとで好きな快適温度に設定できるのは良かった。

そして今回の家も、割と珍しくセントラルの冷暖房のシステムでは無く、ガスのストーブがあったり、電力で各部屋を暖めるシステムだったり、そして日本でお馴染みの形式の電気エアコンが4機備え付けられてる。

主寝室とリビングルーム、ダイニングルームとファミリールーム。

ゲストルームは暖房の調節が可能でも、専用の冷房機が無いのが残念。

なので猛暑の最中でのゲストの滞在はちょっと辛いかも。

まぁ日本の蒸し暑さや熱帯夜に比べたら、どうって事ないのかも知れないけど。


とにかく、先週月曜の夜遅くに到着し、金曜の朝のフライトで帰って行った。

Davidは彼女の滞在に合わせて仕事を1週間お休みしたんだけど、日本の会社に勤務してたら多分、そんな事も難しい(日頃から残業なんてものも一切ないし!)かも知れないなんて思いながら。


Lizの滞在中で終日過ごせるのが正味3日間。

彼女の希望も聞きながらアクティビティをリストアップ。

湖の多いミネソタなのでビーチで水浴び、とか、カナダに出店してない『Trader Joe's』での買物とか、世界中で大きな屋内型のショッピングモールのベスト3に入る『The Mall of America』に買物に行って、これまたカナダには出店してない『L.L.Bean』の大規模な路面店を覗いたりとか。

あとはコンテンポラリーな美術館『WALKER』に出掛けて、リニューアルした屋外の彫刻庭園を散策した後、ギフトショップを覗いて、カフェレストランで昼食を済ませ、『American Swedish Institute』に移動した後は、ミネソタで唯一のお城?と名高い豪邸の見学も楽しんだ。

夕食には私たちが贔屓にしているお薦めのメキシコ料理の店や、鉄板焼きグリル(有名どころの紅花風?)の店で舌鼓を打ったりの連続だったから、私が敢えて腕まくりをして料理する機会もほとんど無く楽チン♪だった。


引っ越しから3ヶ月、、、Lizの到着前、ゲストルームは「取り敢えずの物置き部屋」と化してたんだけど、彼女のお陰で片付ける動機に拍車が掛かり、一気に片付けと掃除、ベッド作りが捗ったし、新たに IKEAで手配した安価なベッドサイド・ランプもセット。

この勢いで家中のあちこちが片付くといいんだけど。。。

彼女が帰ってしまった後は一気に脱力。

とにかく1週間が無事に過ごせたから良かった。

*ミネアポリスの名物:スプーン橋とサクランボ*
カラッと晴天でも汗ばむ程でも無く快適で最適な外出日だった




2018年7月11日水曜日

ガーデン日誌

今年もあっと言う前に半分が終わってしまったと言う現実の衝撃。。。

後半もきっと、あれよあれよと言う間に経過して再びの年末年始を迎えることになりそうな予感いっぱいなんだけど、少なくとも目一杯充実させて後悔の無い1年として締め括る事が出来るよう心掛けたいとは思ってる。

引き続きインスタグラムをやってるので、手短かで気軽な写真のアップをそちらにして、新旧のInstagram友達たちとのやり取りも即座にあったりで、それが何となくブログの代替えになってるような。

全くの余談ではあるけれど、Instagramで垣間見る日本人同士間のやり取りとか会話が新鮮で、例えば「フォローありがとうございます」とか「フォローさせて下さい」とか「勝手にフォローしてすみません」とか「よろしくお願いします」とか、、、いちいち「挨拶」しないとイケナイみたいな雰囲気が何だかとっても面倒臭そうで。

そう言うのも目にすると「ハッ!」として自分を省みる機会になる訳だけど、ひょっとして自分は随分と礼儀知らずで失礼な事をしてるのかも?などと思わされる。

かと言って、今更、敢えて日本人のように振る舞うつもりも無い(国籍は未だ日本人なんだけど!)から、飽くまでも自分の好き勝手にフォローしたりフォローするのを止めたりして、それは国際的なスタンダードであって何ら問題ないと確信してるので自己完結してはいるんだけど。

国民性とか文化について考えるのは興味深く飽きる事が無い。

なので引き続き日常的な「人間観察」を継続して行くけれど。

昨日の外出でもユダヤ系、ソマリア人、アメリカ原住民、アフリカ系アメリカ人の人々との交流が特に印象に残り、私の中での個人的なリサーチとして記録。

何の役に立つと言う訳でも無いけど。

密かな愉しみと言うか、人生勉強的な趣味って感じ。





借家暮らしから持ち家になったので何かと家の周りの雑用が多く忙しい。

庭仕事も顕著な代表。

何しろ自分の庭があるって現実が手放しで嬉しくて、腰に蚊取り線香をぶら下げて、L.L.Beanのインディゴ・コットンシャツを制服の作業着に、Lee Valleyのツールを入れた腰ベルトをカチッと締めて、ゴム製のガーデニング靴を履いて、汗びっしょりの作業をするのが何とも満足感いっぱい。

何事も形から入るって傾向が未だに強い自分にとって、良い道具があるってのは重要なポイントでもあり、作業を楽しくする「小道具」でもあったりする事実。

敷地が広くて私一人では手が回らないので、芝刈りは Kaitoに発注。

南向きの裏庭にはどんな花壇を作るか?楽しみにしてたんだけど、季節が変わり春になって大きな樹々に葉がついて、何だ日影ばっかりじゃん〜ってのに気付いた。

そして、日影を好む多年草が既に沢山植えられてるって現実。

なので私は自分の裏庭に居ながらにして森林浴を愉しんだり。

叶わない贅沢を言えば、蚊がいなければ最高なんだけど。。。

嬉しい驚きは、私が植えたいと考えていた「自分の好きな花々」の多くが既に、前の家主:Bettyさんに依って植えられていたって言う発見の連続。

同じ物件を(時期を違えて)所有するって言うことは、家屋(外観や間取りのデザインなど)の好みが似てるってことも多少なりともある気がするんだけど、それを裏付けするかのように、内装の色とか備え付けの家具や備品(大きな鏡とか取手とか)なんかも、割と私が自分で選びそうなものだったり。

なので、植木の好みまで似た路線だったりするらしいのも面白い。

絶対に植えたいと思っていたライラックの樹が既に2つあったのをはじめに、大きなツツジも玄関先に植えてあって春先の色の無い時期に綺麗な花を沢山付け、目を楽しませてくれたし、ハミングバードを惹きつける花を咲かせる低木があったり。

*割と大きな低木ツツジ
遠く左手に見えるのがライラックの低木*


*ハミングバードを惹きつける
Weigela Florida Sonic Bloom Red
Reblooming Weigela (多分?)*



花壇で一際映える芍薬も既に植えられていて、日影なので開花が遅く、それが果たして何色なのか?未だ分からないから、楽しみに待ってるとこなんだけど。

*なかなか咲かない芍薬(左)*


うっかり雑草と一緒に引き抜きそうになった蔓の先に綺麗なクレマチスが花を付けていて、一瞬、息を呑んだ先週。

*気づかずに引っこ抜きそうになった
(巻き付かせる棒を添える予定)*


大好きなスズランの花を自分の花壇に欲しくて、探し回って入手した鉢を2つ丁寧に念入りに植え付けた後、割とかなりの時間が経ってから裏庭で伸び放題だった草取りをしてる最中に「おやっ?」と気づいてみると、何やら見慣れた葉っぱが下に隠れていて、「えぇ、これはもしや?」と半信半疑で覆っていた草を無我夢中で抜き取ってみると、何とそこには、ひっそりと控えめにスズランの群生があった(開花は既に終わってた!)と言う、何とも拍子抜けと言うか、嬉しい驚きで、私が仰々しく植えたあの2鉢は何だったんだ!?って感じと同時に、春先、誰にも知られずに密やかに花を付けていた形跡に、気付いてあげられなかった自分が申し訳なくて悔やんだ。

*私が2株だけ植えたスズラン(左下)*

*発見したスズランの群生*

*花が終わってしまった形跡*


あとは何と言っても紫陽花。

私がこの上なく大好きな紫陽花が、この家には複数の種類で沢山あちこちに植えられているってのが本当に嬉しくて感謝の気持ち。

背の高い、ほとんど樹って感じの紫陽花がガレージ脇に植えられてるのを筆頭に、裏庭のあちこちに紫陽花がまとまって植えてあるのが迫力。

白い紫陽花ばっかりなのは寂しいから、やっぱり青や青紫色をした紫陽花も複数植えて増やして行きたいと計画していて。

*露草の群生に押され気味の紫陽花*

*裏庭の紫陽花*

*サンルームのデッキには別の種類の白い紫陽花が咲きそう*


そんな折、先週、裏庭の隅っこにピンク色系の紫陽花が咲いてるのを思い掛けずに発見して、思わず飛び上がるほど嬉しくなった。

*裏庭フェンスの角に植えられた紫陽花*


とにかくそれ程に複雑に入り組んで多種多様の植物が植わっている敷地だから、季節を通じて見ない事には、いったい何処にどんな発見があるのやら?って状況。

チャイブとイタリアンパセリが植わってるハーブ花壇には、小さなトマトが育ってるのも発見したばかり。

*サンルーム脇の花壇は多分ハーブ花壇?*

*ハーブに混じって小さなトマトが育ってる*

*追記*
ミニトマトかと思ってぬか喜びしてた上記の植物は
その後、「黒い実」にしかならない事が判明。
つまり単なる雑草だったのでした、と言うオチで。
とほほ。。。



あぁ〜〜〜っと、嬉しい溜息が漏れるばかり。


2018年6月24日日曜日

花づくり

暫く前に Sophie Digard/ソフィ・ディガー(ル)と言うフランス人のデザイナーを知って以来、彼女のオリジナル・デザインの世界に魅了されてるんだけど。

流石に彼女のブランドのオリジナル商品を手に入れるのは容易でなく。

ネット検索して彼女の商品を取り扱うブティックを英国に見つけたけれど、物価が高いのかどうか、ポンドを米ドルに換算して見るとかなり高価で手が出ない。

日本のデパートやブティックでも販売されてるらしいけれど、ヨーロッパから日本に渡って売られてる商品を米国から購入して発送して貰うって構図が、何だかばかばかしい程に贅沢な気がして。

そこまでの煩わしい手順を踏んでまで手に入れたい欲求を感じる程の執着心が無い自分に少しだけ驚きつつも、ちょっとだけ安堵。

過去には、彼女の作風に似通ったデザインの手編みのスカーフ(マフラー)を自分なりに編んで自己満足に完結してたし。

それでもやっぱり時々ふと思い出しては、特別に気になってる可愛い花のデザインのネックレスをインターネットでチェックして見るのが、密やかな楽しみみたいな感じで、いったい買う気があるのか無いのか?自分でも解らないまま。

先週もまた久々に思い出して検索して見たら、eBayに出品されてるのを見つけた。

*Sophie Digard's Flower Necklace (I didn't buy)
is available on eBay*


ヨーロッパや日本で販売されてる値段よりも安くて、「お買い得感」いっぱいだったので思わず買いそうになったんだけど、何故か未遂。

だーーーって、やっぱり私にとって『手作り風』の「かぎ針編み」のお花のネックレスとして考えると身近過ぎて、100ドル前後の値段は高価に思えてしまう。

ソフィ・ディガールの商品としても、まさか彼女が手作りしてる訳でなく、多分、中国とか何処かしら東南アジアの国の誰かしら、私の知る由も無い見知らぬ他人がせっせと手作りした作品に特別な感情や価値観や意味合いが抱けるわけでも無いし。

あーでもない、こーでもない、とぐだぐだと考えあぐね。

まぁおやつでも食べながら考えよう、、、と買い置きのお菓子を取り出し。

そうそう、このイタリアのお菓子、美味しいのよ♪


と取り出して見ると「だぁーーーっ!」と、これってまるでソフィー・ディガールの「お花」じゃない!?と思い出し、しみじみ見入ってしまったわ。

*軽い食感のパイ生地の美味しいお菓子*


つくづく、この花びら4枚のお花デザインは可愛いなぁ〜と実感。

それで、やっぱりこれは自分で作って見るしかないわ!と。

私って何て幸運なのかしら!と感動してしまうのは、咄嗟に思い付いたプロジェクトに着手する際、必要な材料がほとんど家に居てそのまま揃うって言う現実。

新しい家の新しいアトリエに籠り、初夏の晴天の日にはちょっと暑いんだけど、夜になればぐっと気温も落ちて作業もしやすく、時折、天窓から月を眺めながらチクチクと針を操る独りだけの静かな時間の至福感に浸りながら。

まずはベルベットのお花作りから。


アイスランド製の毛糸『ロピ』を用い、かぎ針で4枚の花びらの花を作り。

ベルベット生地と2枚だてで中表に縫い合わせ、裏返してポリエステル綿を詰め。


かぎ針編みした小さな円を花の中心に縫い付け。

引き続き、多分1ダースくらいのお花を作る予定。

久々(←そーでもないか)に楽しくて幸せな気分いっぱいの作業。


2018年6月5日火曜日

季節は花と風と、そして鼻風邪

いよいよ6月に突入。

懐かしい日本の感覚だと「衣替え」って意識があって、だから寝具を冬用から夏用のものに替えたり、クローゼットも夏服に入れ替えたり。

ところが、5月の末に行ったカナダが寒かったのと、ホテルで暖房を入れたりして部屋の空気が良くなかった?のとか諸々あり、Davidが風邪を引き。

最近は食生活の変化とエクササイズとですっかり健康体になって、体調を崩すような事もほとんど無かったんだけど。

家の中でゴホゴホと咳をしてたので、Erikaに風邪が移り。

そしてやっぱりー!?って感じで次は私の番でゴホゴホっと始まった。

せっかく夏用の寝具に替えたばかりだったのに、ミネソタの気紛れな天候が連日の夏日からぐっと気温が落ちて寒くなったのもあり、慌てて冬用のぶ厚い羽毛布団とアクリル毛布に逆戻り。

それでなくとも日毎の寒暖差が激しく着るものの調整に気を配ったりする必要があるんだけど、既に鼻風邪を引いてしまったから、市販の風邪薬を飲みつつ、暑くてもゴホゴホッ、寒くてもハックション+鼻水ズルズルっと忙しい。

おまけに今回の風邪はかなりしつこく、なかなか全快しなかった。

今日はようやく咳が治まった感じで、だから2週間ぶりに Textile Centerでのミーティングに出掛けることが出来た。

カナダからのお土産を持参して。

ネッスル社が作ってるチョコレート菓子で、何故かアメリカでは売ってない『Coffee Crisp/コーヒー・クリスプ』というお菓子。

あとはアメリカでは見掛けない風味(一つはオレンジ味、もう一つのはミルクチョコレートとホワイトチョコレートの2トーン)のキットカットを2種。

仲間に囲まれて色んな話題で情報交換したり盛り上がって楽しく笑い合ったりするのは、脳の刺激にもなるし、出不精の私にとってはやっぱり有意義で必要不可欠なアクティビティだなぁ、と実感する。



裏庭も、引っ越して来た頃とは一変して辺り一面の緑色で、何処にどんな花を植えようか?あれこれと思案中。


ある日は庭先に突然、散歩中?の七面鳥が現れたり。。。





そして、最近のイベントとしては。。。

家の近くにある家具屋へ Davidと二人で、彼が検討中のストレスレス・チェアを見に出掛けたら、大規模で綺麗な店内に感心してしまった。


北欧ブランドの椅子は(IKEAのと違って!)高価だから買わなかったけど。



別のある日には、仲良しの女友達と 『COSTCO/コスコ』へ買物に。


久々ながら、ボリュームと買物する人々の雰囲気に圧倒されるのは定番。

ここでしか買えない商品(食品類)が意外と美味しかったりするから、会員になろうか?とも思うんだけど、でも、晴れて会員になったら頻繁にここで買物して、しかもいつも大量買いしなくちゃイケナくて、大量に消費したら当然の結果が怖くて、だから多分、時々、会員の友達に連れて行って貰うくらいで丁度いいような気がしてる。

低糖+低炭水化物の食生活を心掛けつつも、それでもやっぱり美味しいパンやデニッシュ、ペストリーは諦められない私は、当然コスコでも美味しそうな菓子パンを見つけ、安価だから迷わずカートに入れる訳だけど、レジで「あ、それは2パックでの値段だから1パックではお売り出来ません〜」などと言われ。

1パックで既に4つ入りだったりして、それを2つも買ったら絶対に8個ものペストリーを2〜3日で食べきれない、、、と、買うのを諦める場面があったり。

なので、地元で人気らしいベーカリーなんかは絶対に覗いて見るし。


Anoka/アノーカと言う隣町の小さなパン屋さんは『Hans'/ハンズ』と言う名前のお店で、通り掛かりの際に初めて寄って見た。

お店自体の印象は決して悪くは無いのだけど、売ってるのが普通のパンとドーナツとブラウニーって感じの「田舎のパン屋さん」で、特別に渇望する商品は無い。って結果が残念なところ。

あ、でも私にとっての特別なベーカリー(『Grateful Table』とか『Turtle Bread』とか)は既に地域に存在するから問題ないんだけど。



自分的にも驚きの展開となったのは、Davidとミネアポリスのリカー・ラウンジ(バーとかクラブとか言う場所)へ「踊りに」出掛けたってコト。


私の友人ステファニーさんが、たまたま社交ダンスを習ってて、その店では生のバンドの演奏があるし、ステップのレッスンも受けられる、と言うのを聞いて、私としては冗談半分に突然現れて彼女を驚かす、くらいのつもりで出掛けたのだけど、何故か翌週も行って社交ダンスの一つであるスウィングのステップを Davidと一緒に習う羽目になり。

お酒も飲まず、大音響の生演奏も好きじゃなく、踊るのにも興味ない Davidは、何だか訳が解らないまま巻き込まれた!って感じ。

その後、私は別の場所で別の日に、友達と無料のダンスレッスンを受講して、基本のスウィングやワルツのステップを習ったけれど、自分でも何でそんな事になってるのか?ちょっと謎。

クラブへ行ってちょっとだけお酒を飲んだり、生演奏での音楽を聴いたりするのは楽しいとは思うんだけど、でもちょっとだけ路線が違う。

『Blue Note』(ジャズクラブ)とか、一度も行った事が無いけれど、多分、そんな場所には行ってみたい気がしつつ、でもジャズが好きじゃない Davidなので、仮に二人でニューヨークへ行く機会があったとしても、訪れる機会は無い、かな。



2018年5月28日月曜日

ちょいとカナダへ♪

今日は月曜でも祭日なので、朝からのんびり冷房の入ったダイニングのテーブルで Davidと二人、スクランブルエッグの朝食を楽しんでたら、

Erikaが階下からやって来て「あれ、仕事行かないの?」って。

「・・・・・」

いや、あんた毎日が休日だから曜日の感覚、無くなってるね。。。

Kaitoも Erikaもカレッジの授業が終了して事実上は夏休みだから。

そして二人とも殆ど毎日うちに居て曜日に関係なく好きな時間に寝たり起きたり、コンピューターに向かって過ごしてるから無理も無いンだけど。いやはや。

とは言え、Kaitoは夏期講習でスクリプト・ライティングの授業が始まるし、インターンシップでミネアポリスの映画プロダクション会社にて、脚本関連の仕事も少しだけするらしい。

そんな彼、7月の誕生日を迎えると21歳になる(信じられないケド!)ので、いよいよ社会的には「成人」と見なされ、Davidの扶養家族としてのステイタスで米国に居住する権利を失う事になり。

カナダ人だからカナダに帰って暮らせばいいってだけの話ではあるんだけど、高校生で米国に引っ越したからカナダでの教育も経験も人脈も無く。

新宿生まれだから日本の国籍を維持して、じゃあ日本に引っ越して暮らす?とか言っても、日本での生活経験が無いのは同様で。

ビザの失効まで時間が迫ってるし、取り敢えずの手段として手っ取り早いのが学生ビザを取得するって事だったんだけど、カレッジを通して申請すると取得まで半年くらい掛かるかも知れないから間に合わない。

じゃあやっぱり単身カナダに帰国するしか無い?かと思ったら、国境へ行って手続きすればその場で問題が解決するらしい。。。ほんとかいな?

たまたま David自身も彼のパスポートへの証明が必要だったし、実は私もビザの延長手続きが必要だったりで、Davidが勤務する会社に任せれば経験ある専門の弁護士が勿論やってはくれるのだけど、会社が負担する費用がべらぼうに高く時間も延々と掛かりそう、、、ってので、急遽、Davidと Kaitoと私の3人でカナダ国境を目指す事になった先週末。

まずは北に向かって五大湖の一つであるスーペリア湖畔の観光地: Duluthを通過(ここまで車で3時間程度)し、湖に沿って北東に向かうとカナダの国境に到着(更に3時間前後)。

*海のように大きな湖:Lake Superior*

*延々と続く湖を右手に北上*


*流石にカナダは寒かった*


カナダへ入国する前にアメリカ国内の税関事務所によって必要書類を提示し、大丈夫そうなのを確認(不備があっては面倒なことになるので慎重!)。

申請自体はアメリカ国内ですることは出来ず、基本カナダからの入国という形が必須と言われ、ほぼ数年振り?に国境を超えてカナダ国内へ入国。

そのままUターンしても良かったけれど、せっかくカナダへ来たから少しだけカナダを体験して行こう、って事にしてオンタリオ州の Thunder Bay/サンダーベイと言う、国境から30分程度の町で一泊して来た。

予め計画した観光旅行じゃ無いし、小さな町だし、着いたのが土曜日の夕方って事もあり、取り立ててこれと言ったアクティビティも無く。

ホテルのフロントで教えて貰った地元のギリシャ料理の店で夕食の後、私はホテルに戻り持参した編物、Davidと Kaitoは夜9時半から上映の映画『deadpool 2』を観に出かけ、夜中過ぎに帰って来た。



翌日の朝はカナダならではのチェーン店に寄ってカナダでしか買えない特別なものたちを幾つか「お土産」に買ったり。

*カナダを代表するチェーン店*

*Davidが嬉々として買ってた安価なマグ*


アメリカの国境に戻って入国審査、、、は、いつもの事ながら緊張する。

特にトランプ政権になった現在では移民制度に変化があるみたいだし、色々とネガティブな印象が濃い傾向の最近なので。

アメリカ南部の国境に比べると(飽くまでもイメージのみ)警備も思った程に厳しく無く、ちょっとだけ拍子抜けで、カナダから入国する人々と審査官との会話も多少の緊張感はあるものの割とのんびりとした内容だったりで、ひと安心。

多少の時間は要したものの、ほんの30分程度?そして、費用が何と!一人当たりにつきたったの6ドル(×3=18ドル)ってので驚き。

会社の弁護士を通したら数千ドルとか聞かされてたので余計に。

とにかくこれで、あと1〜2年は安心してアメリカで暮らすことが出来る。



因みに余談ではあるけれど、毎年アメリカでグリーンカード(永住権)が当たる宝くじみたいな抽選があって、それなりに書類を用意して写真と共に申請するので面倒ではあるんだけど、密かにそれに応募してたんだけど、結果発表が今月あり、予想通り見事に外れたらしい。。。

国毎の割り当て数があるらしく、日本やカナダからの応募は比較的少ないから、確率的には多少高め?と言う噂ではあるんだけど。



私自身への週末旅行のお土産は、Duluth近くの湖のビーチで拾い集めた石たち。


綺麗な石がいっぱいで、時間に制限が無ければ半日くらいは楽しく石拾いをして過ごせそうな気がした。